政府・国連等との連携

ワールド・ビジョン・ジャパンは、日本政府(外務省)やJICA(国際協力機構)、国連機関等による助成金等の資金と、皆さまからの募金をともに活かし、世界の子どもたちのために多くの支援活動を行っています。

日本政府や国連機関等による資金の活用にあたっては、事業総費用の一定割合をNGO自身が拠出する必要があり、皆さまの募金によるご協力がなくては事業を実施することができません。一方で、皆さまの募金は日本政府や国連機関等による資金と合わせて役立てられることで、より大きな成果につながります。

連携パートナーと事業の内容

外務省「日本NGO連携無償資金協力」による連携

水・衛生環境改善事業(東ティモール)

国名 東ティモール
プロジェクトタイトル ボボナロ県における水・衛生環境改善事業
活動期間 2013年3月~2016年2月
活動セクター

【プロジェクトの背景】
2002年に独立した東ティモールには、豊富な地下資源がありますが、国内のインフラや社会基盤が脆弱(ぜいじゃく)であることが人々の生活に大きな影響を与えています。事業を行っているボボナロ県では、5歳未満児死亡率が1000人あたり85人(東ティモールの平均は56人、日本は3人)と高く、幼児の下痢発症率は20.1%にも達しています。

さらに、生活圏内で飲み水に適した水源を利用できる人はわずか1%しかおらず、多くの人々が安全な水を求め、何時間もかけて水源まで通わなければいけません。

事業地の子どもと駐在員(ボボナロ県における水・衛生環境改善事業)
事業地の子どもと現地に駐在している三浦スタッフ

【活動の内容】
こうした状況を改善するために、ワールド・ビジョン・ジャパンはボボナロ県の人々とともに、

1)飲料や生活に適した水を供給できる給水システムの設置
2)人々の衛生面に対する啓発と行動変革

を目指して事業を実施しています。

1)については、飲料に適した水源を特定し、山がちなボボナロ県の地形を利用した重力による給水システムを、住民たちの参加によって建設しています。これまでに7基の給水システムが住民の手によって建設され、合計5,700人の住民が安全な水を飲めるようになりました。また、2)については、衛生面に対する意識を高めてもらうために、手洗いや排せつに関する習慣を改善するためのワークショップを行なっています。


リンクスタッフブログ

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水源に貯水槽を建設する住民(ボボナロ県における水・衛生環境改善事業)
水源に貯水槽を建設する住民

妊産婦・新生児健康改善事業(ベトナム)

国名 ベトナム
プロジェクトタイトル ディエンビエン省における妊産婦・新生児健康改善事業
活動期間 2012年12月~2016年2月
活動セクター

【プロジェクトの背景】
都市部での経済発展が著しいベトナムですが、地方では依然として貧困率が高いなど、社会・経済的な地域格差が広がっています。こうした地域格差は保健指数にも影響を及ぼしており、事業を行っているディエンビエン省の妊産婦死亡率は84対10万出生(ベトナム平均69対10万出生、日本平均41対10万出生)と非常に高くなっています。

同省は伝統的な農耕生活を営む少数民族が多い僻地(へきち)で、保健施設は資金不足のため政府の基準を満たしていないところが多い上に、アクセスが悪く、さらに言葉や文化の違いから、住民の保健サービスの利用率が非常に低いのが現状です。

【活動の内容】
こうした状況を改善するために、ワールド・ビジョン・ジャパンはディエンビエン省の人々とともに、
1)保健施設の改善
2)保健スタッフの妊産婦・新生児ケアに関する知識・技術の向上
3)地域住民の妊産婦・新生児ケアの知識の普及、行動変革
を目指して事業を実施しています。

1)については、ベトナム政府の設定するガイドラインに沿った機器材の支援と施設の改善を行っています。2)については、郡、コミューン(郡の下部行政区分)、村落の各スタッフに適したトレーニングの実施をしています。3)に関しては妊産婦・新生児ケアに関する知識を普及させ、地域住民の行動変容を促すためのワークショップなどを行っています。

保健クラブで妊婦検診の重要性を説明する村落保健員(ディエンビエン省における妊産婦・新生児健康改善事業)
保健クラブで妊婦検診の重要性を説明する村落保健員

リンクスタッフブログ(三浦真穂スタッフ)

リンクスタッフブログ(木戸梨紗スタッフ)

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保健クラブに参加しに来ていた子どもにおかゆを冷まして与える三浦スタッフ2
保健クラブに参加しに来ていた子どもにおかゆを冷まして与える三浦スタッフ

母子保健関連施設整備事業(マラウイ)

国名 マラウイ
プロジェクトタイトル ンチシ県母子保健関連施設整備事業
活動期間 2013年3月~2015年11月
活動セクター

【プロジェクトの背景】
事業地である、マラウイ共和国ンチシ県では、12の医療施設があるものの、産科棟が備えられている施設は少なく、電気・水道や必要最低限の医療器機もない施設が多く存在します。

また、この地域は山岳地域で、医療施設へのアクセスが悪く、妊産婦や付添いの家族が出産を待つための待機所もないため、妊産婦が出産時に医療施設に行くことがとても難しい現状があります。さらに、伝統的な慣習の中には自宅出産を推奨するものがあり、医療施設での必要性が理解されず、妊産婦死亡率を高めている原因ともなっています。

【活動の内容】
こうした状況を改善するために、ワールド・ビジョン・ジャパンはンチシ県の人々とともに、下記の活動を行っています。

・産科棟の建設
・妊産婦や付添人のための待機所の設置
・医療設備と器具の整備
・医療従事者のための宿舎の建設
・医療施設の水道設備設置
・医療施設の電気整備

子どもの健診のためにヘルスセンターを訪れた親子。手に持っているのは母子手帳(ンチシ県母子保健関連施設整備事業)
子どもの健診のためにヘルスセンターを訪れた親子。手に持っているのは母子手帳

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産科棟で生まれた赤ちゃんを抱く薮崎スタッフと無事に出産を終えたお母さん
産科棟で生まれた赤ちゃんを抱く薮崎スタッフと無事に出産を終えたお母さん

JICA(国際協力機構)草の根技術協力事業による連携

家畜生産性向上プロジェクト(スリランカ)

国名 スリランカ
プロジェクトタイトル キリノッチ県における小規模畜産農家の家畜生産性向上プロジェクト
活動期間 2013年11月~2016年2月
活動セクター アイコン(生計向上)

【プロジェクトの背景】
スリランカでは2009年5月に26年に渡る内戦が終結しました。内戦末期に激戦地となったキリノッチ県には、内戦を逃れていた多くの人々が帰還しましたが、未だ安定した収入を得られない世帯が多くいます。

特に、土地を持たない貧困世帯、社会的に脆弱な世帯は、牛やヤギや鶏を飼う畜産農家を生業として選ぶ傾向がありますが、同地域では人工授精、ワクチン接種、応急処置など、技術的なサービスが十分に普及していないことから家畜の生産性が非常に低く、小規模畜産農家の生活状況は困窮しています。


【活動の内容】
こうした状況を改善するために、ワールド・ビジョン・ジャパンはキリノッチ県の畜産農村開発省や生産者団体と協力して、初歩的な畜産技術サービスを提供する民間の普及員を養成し、

1. 畜産農家が必要とする専門的な技術サポートを適切に受けられるようになる
2. 畜産農家が家畜・家禽の適切な飼養方法を習得する機会を持てるようになる

ことを目指して事業を実施しています。

住民(写真左)と話す事業スタッフ(スリランカ国キリノッチ県における小規模畜産農家の家畜生産性向上プロジェクト)
事業スタッフ(右)は地域の住民のニーズ等を聞きとる


リンクスタッフブログ

真剣な表情で牛の人口受精の実習に取り組む普及員たち
真剣な表情で牛の人口受精の実習に取り組む普及員たち

JPF(ジャパンプラットフォーム)との連携

教育支援事業(ヨルダン)

国名 ヨルダン
プロジェクトタイトル シリア難民およびヨルダン人の子どもたちへの教育支援事業
活動期間 2014年4月1日~
活動セクター

【プロジェクトの背景】
終焉の兆しの見えないシリア紛争により、登録待ちの人数をあわせて380万人以上の難民が出ており(2015年1月13日現在)、その多くがレバノン、ヨルダンなど隣国を中心とした国々に逃れています。支援対象地域であるヨルダンにはヨルダン総人口の約10%にあたる62万人を超えるシリア難民が暮らし、同国のシリア難民の数は2015年末までには70万人に達すると推測されています。難民受け入れ地域では、急激な人口増加による食料や家賃の高騰等により、地域住民との軋轢が生じています。子どもが急増したことで、学校が午前と午後の二部制になる、教師や教材が不足する等の事態となり、教育の質が低下していました。


ヨルダンの難民キャンプ
ヨルダンの難民キャンプ

【活動の内容】
この状況を受けて、ワールド・ビジョン・ジャパンは緊急の教育ニーズに対応するために、ヨルダン北部のシリア難民を多く受け入れているイルビド、ザルカの小学校の児童 (6~13歳)が継続して学習できる環境を整えるため、1)子どもたちの心の回復を図る活動、2)補習授業を行っています。
1) ではレクリエーション活動を通して、子どもたちの心の回復、また、シリア難民・ヨルダン人合同の活動を行うことを通して偏見や差別意識の解消を促し、保護者に対する研修の実施を通じて、子どもの教育や保護に関する講習、家庭内で情緒の安定をサポートする手法を伝えることで、子どもたちが情緒不安定な状態から回復できるようにサポートを行っています。
2) では補習授業の運営、補習授業にあたる教員を対象とした研修実施により、児童が脱落せずに、学校に通い続けるための学力を身に着けることができるよう支援しています。


アラビア語の問題を解く男の子
アラビア語の問題を解く男の子

保健・医療従事者養成のための環境整備事業(アフガニスタン)

国名 アフガニスタン
プロジェクトタイトル ヘラート州及び周辺地域における保健・医療従事者養成のための環境整備事業
活動期間 2013年1月1日~ 2016年1月31日
活動セクター

【プロジェクトの背景】
アフガニスタンにおいて断続的に続いた紛争の結果、国内の医療施設の約35%が破壊され、医師や看護師の多くが国外に流出しました。このため、保健・医療従事者の絶対的な不足により、特に妊産婦死亡率が世界最悪と報告された時期もあり、母子保健分野において適切な研修を受け技術を身に付けた保健・医療従事者の養成が急務となっています。

【活動の内容】
こうした状況を改善するために、ワールド・ビジョン・ジャパンは以下の活動を行っています。
1) 助産師、看護師を中心とした保健・医療従事者への再養成研修およびヘラート州保健科学院(IHS, Institute of Health Sciences)の助産師、看護師養成プログラム受講生への臨床実習の実施。
2)IHSの保健・医療従事者の情報管理方法の整備と、IHSのデータ管理・分析能力の向上のための支援。

教育・子ども保健事業(エチオピア)

国名 エチオピア
プロジェクトタイトル エチオピア南スーダン難民キャンプでの緊急時における教育・子ども保護事業
活動期間 2014年8月1日~
活動セクター

【プロジェクトの背景】
南スーダン国内の紛争で住む場所を奪われ、エチオピアのガンベラに避難している南スーダン難民の子どもたちの多くは、過酷な避難体験、約5%は家族との離別の経験もあり、キャンプ生活などで様々なストレスを抱えています。また、男子は飲酒や喫煙、暴力、犯罪、反政府勢力への勧誘や、女子は、過度の家事従事、性的暴力や強制的な結婚や早婚などのリスクにさらされています。事業対象年齢(前期事業で開始した学校の生徒は主に13歳以上)の青少年が、安全な学習環境にて生きるための技能を強化するための教育の機会の提供が不可欠となっています。

【活動の内容】
こうした状況を改善するために、安全で質の高い教育の提供を通じて、紛争の影響を受け様々なリスクを抱えている南スーダン難民の子どもたちの尊厳、生命を守り生きるための技能を身に着けていくことができるよう支援しています。具体的には、以下の活動を行っています。

国連機関との連携

UNICEF(国連児童基金)とグローバルファンド

国名 ソマリア
プロジェクトタイトル HIV/エイズ予防対策及び感染者ケア統合型事業
活動期間 2013年1月~
活動セクター

【プロジェクトの背景】
ソマリア西部にあるソマリランドのHIV感染率は、現在、人口400万人の1.4%と近隣国と比較して低いですが、感染率の高い国に囲まれていること、また増加傾向にある結核や性感染症の感染率から、今後HIVの感染も拡大すると考えられています(国連合同エイズ計画の報告による)。この要因は、感染の有無を検査する技師やカウンセラー、エイズの治療薬を処方できる医療従事者や施設が不足していること、一般の人々のHIV/エイズに関わる基礎知識が非常に限られていることなどがあげられます。

【活動の内容】
この事業では、HIV/エイズの感染拡大を防ぐために、リスクの高いグループなどを対象としたHIV予防啓発活動の拡大、HIV/AIDSの関連疾患の治療・ケア、ARVの投与を行うことを目的としています。自発的カウンセリング・検査センター(VCT)4カ所において自発的カウンセリング・検査のサービスの提供、HIV/AIDSや自発的ボランティア・検査センターにかかわる啓発活動等を行っています。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)

国名 南スーダン
プロジェクトタイトル 西エクアトリア州コンゴ難民・中央アフリカ共和国難民人道支援事業
活動期間 2013年1月~
活動セクター

【プロジェクトの背景】
ウガンダの反政府勢力である「神の抵抗軍」の長年続く武装闘争により、コンゴ民主共和国と中央アフリカ共和国(CAR)の国境付近から多くの難民が、南スーダンの西エクアトリア州の難民居住区域に流入しました。これまでにUNHCRやWFP、NGOなどがこれらの難民への支援を行ってきましたが、増え続ける難民に対応しきれず未だに医療、教育、衛生といった基本的な難民のニーズを満たすことができていない状況です。

【活動の内容】
この事業では、西エクアトリア州エゾとヤンビオ郡に避難している難民および難民の受け入れコミュニティ住民9,483人に対して保健、教育、食糧、緊急支援物資、水・衛生、生計支援、人道保護に関わる活動を行っています。

WFP(国連世界食糧計画)

国名 ミャンマー
プロジェクトタイトル カチン州の国内避難民キャンプでの食糧配布事業
活動期間 2014年1月~
活動セクター

【プロジェクトの背景】
カチン州では2011年以降、ミャンマー政府と反政府勢力との紛争が激しくなり、子どもを含む約10万人 もの人々が、住んでいた村を追われ国内避難民(IDP)キャンプなどに身を寄せています。多くのIDPはキャンプに3年以上避難していて、現金収入も限られているため支援で得られる食糧に頼らざるを得ない状況が続いています。

【活動の内容】
ワールド・ビジョンは、カチン州のウェインモー、カンパイティ、チップウェの3つの地域にあるIDPキャンプで食糧を配布しています。IDPキャンプは教会が提供してくれる土地や仏教の僧院の敷地内などに作られ、竹や木で作られた高床式の住居が並んでいます。食糧の配布は1カ月に1回で、米や豆、塩や食用油が配布され、配布日にはキャンプの住民は配給カードを持って配布所の前に列を作ります。配給カードには家族の人数や2歳以下の子どもや妊産婦の有無などの情報が書かれてあり、家族の人数に合わせて食糧の配給量が決められています。米や豆を公平に配布するため、軽量カップや缶を使って住民の目の前で計量することで、食糧をめぐる争い等が起きないよう配慮しています。

その他パートナーとの連携

DANIDA(デンマーク国際開発庁)

国名 ソマリア
プロジェクトタイトル ソマリア自然災害からの回復支援プログラム第1期事業
活動期間 2013年3月1日~2016年2月29日
活動セクター

【プロジェクトの背景】
ソマリアでは、近年の気候変動に伴い、頻繁に干ばつが起こっています。2011年の東アフリカ大干ばつの時には、食料を求めて約90万人が周辺国に難民として逃れたほか、数万人の餓死者が出たと報じられました。本来は厳しい気象条件の中でも生き抜いてきた人々ですが、災害が短い間隔で発生するため、被災から回復できずまだ弱っている状態で次の災害を迎える、という悪循環に陥っています。

【活動の内容】
この事業では、牧畜民、半農半牧、都市近郊の世帯や地域の脆弱性の根本的な原因を理解し、生産性を高めることを通して災害などからの回復力を高めることを目的としています。通年で(乾期にも)最低限の食糧確保ができるようになることを目指した生計向上活動、資源保護、干ばつなどの災害に備えた生計手段の構築、災害からの回復力を支えるための組織やグループの育成を行っています。

リンクこの事業についての記事を読む

AIN(味の素「食と健康」国際協力ネットワーク)

国名 バングラデシュ
プロジェクトタイトル バングラデシュ フルバリア郡 栄養改善プロジェクト
活動期間 2014年4月~2016年9月
活動セクター

【プロジェクトの背景】
バングラデシュでは、妊娠中の女性の約30%が栄養不足の状態にあり、生まれてくる子どもの5人に1人は低体重で生まれてきます。そして子どもたちの25人に1人は5歳の誕生日を迎えることが出来ません。事業を行っているフルバリア郡では59カ月以下の子どもの半数近くが低体重であり、深刻な状況にあります。

栄養に関するワークショップに参加するお母さんたち(バングラデシュ フルバリア郡 栄養改善プロジェクト)
栄養に関するワークショップに参加するお母さんたち

【活動の内容】
こうした状況を改善するために、ワールド・ビジョン・ジャパンは、フルバリア郡の人々と共に下記の活動を行なっています。
・コミュニティー・ベースの急性栄養失調管理
・子どもの成長のモニタリング
・妊娠中の女性に対して鉄分や葉酸、ヨウ素添加塩、ビタミンAの補完
・59カ月以下の子ども多数の微量栄養素の補完
・出産前後・乳幼児の食事に関する教育

ワールド・ビジョン・ジャパンについて