ミャンマーの洪水被害に対応しています

(2015.8.17)

支援物資を届けています

ミャンマーでは全土に洪水被害が広がっており、103人が死亡、100万人以上が影響を受け、24,000人が家を失っています。水が引き始めた地域がある一方、別の地域では水位が上昇するなど、予断を許さない状況です。

ワールド・ビジョンは2015年8月13日までに、バケツ、浄水器、防水シート、台所用品などをセットにした「ファミリー・キット」を350セット配布。チン州では518袋の米を2つの村で配り、88人の子どもたちに学用品を届けました。また、粉状の簡易浄水剤2,425,680袋を用意し、各NGOや国際機関を通して、被災した方々に届けています。

簡易浄水剤の使い方を説明するワールド・ビジョン スタッフ

「帰るところがありません」

「お母さんが洋服を詰めるのを手伝って、ボートで避難してきたの。屋根をふいていたわらや家の木材が流れていくのを見たわ」と話すのは、ティンちゃんです。家は水浸しになり、学校は閉鎖され、田畑はめちゃくちゃになってしまいました。ティンちゃん一家は移動手段を、もっぱらボートに頼っています。「家も畑も洋服も失ってしまいました。帰るところがありません」と、ティンちゃんのお母さんはうつむきます。

ワールド・ビジョンは今後、被害が大きいチン州、サガイン州、マグウェイ州、エーヤワディ州を中心に、物資の配布を進めつつ、仮設住宅や水衛生などの支援事業を行います。

ティンちゃん(左)とお母さん
ティンちゃん(左)とお母さん

ミャンマーをご支援くださっているチャイルド・スポンサーの皆さま

ワールド・ビジョン・ジャパンは、ミャンマー南西部エーヤワディ州のタバウン地域で、2003年からチャイルド・スポンサーシップによる支援を実施しています。タバウン地域では、当初この洪水による影響は出ていませんでしたが、その後、日に日に上流から下流へ大量の水が流れ込み、通常の季節的増水量を越えて家屋や田畑が浸水する状況となっています。

8月14日の時点で、15万人の人口のうち、6万人が床上浸水や家屋損壊等何らかの被害を受けているとの報告があります。この事態を受け、ワールド・ビジョンでは、タバウン地域のチャイルドの安否確認を行うのと同時に、食料の配布、家のかさ上げのための竹の配布といった緊急支援活動を実施しています。

幸いチャイルドは全員無事だと確認されていますが、家族で一時的に支援地域を離れた場所に避難しているチャイルドや、家に被害が出ているチャイルドがいると報告が入っています。ミャンマーのチャイルドをご支援くださっているチャイルド・スポンサーの皆さまには、個別に状況報告をお送りします。

【手紙のやりとりについて】
現地では洪水被害に対する緊急支援活動を行っております。そのため、今後送られる手紙や、すでに現地事務所に到着している手紙のお届け、および発送に遅れが発生する場合がございます。何卒ご理解いただけますよう、お願い申し上げます。

皆さまからの温かいご理解とご支援に、心より感謝申し上げます。

床上まで浸水した家の様子
床上まで浸水した家の様子