【カンボジア】外務省「日本NGO連携無償資金協力」による新事業スタート!

(2017.05.12)

お母さんと子どもたちの命を守るために

2017年3月より、カンボジア王国のタケオ州にて、母子健康の改善を支援する新事業が始まりました。この事業は、外務省による「日本NGO連携無償資金協力」と皆さまからの募金で、カンボジア王国タケオ州キリボン郡、ボレイ・チュルサール郡、コー・アンデート郡、トレアン郡で実施します。


タケオ州では、2013年よりワールド・ビジョンがチャイルド・スポンサーシップによる地域開発プログラム(ボレイ・チュルサールADP)を実施しており、これまでに保健衛生、収入向上、教育分野での支援活動を行ってきました。同じ地域で母子保健サービスの改善を目指す新事業を行うことによる相乗効果が期待されています。


栄養改善のため研修に参加するお母さんと子どもたち 栄養改善のため研修に参加するお母さんと子どもたち

東南アジア諸国の中で最貧国の水準にあるカンボジア

カンボジアは、1993年に内戦が終結し民主政権が誕生してから、安定的に経済成長を遂げてきました。貧困率は2007年の47.8%から2014年の13.5%へと大きく改善しています。しかしながら、一人当たりの国民総所得(GNI)は1,094米ドルにとどまっており、アセアン諸国*の中では最も貧しい国の1つであると見なされています。(データ出典:アジア開発銀行 2015、世界銀行 2015)


*アセアン諸国:東南アジアの経済発展と政治的安定を目的として1967年に設立された東南アジア諸国連合(ASEAN)。現在の加盟国は、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスの10か国。


WHO(2015)は、カンボジアにおける妊産婦死亡率は10万人中170人、5歳未満児死亡率は1,000人中37.9人であると報告しています。日本の妊産婦死亡率は10万人中6人、5歳未満児死亡率は1,000人中2.9人であることを考えると、カンボジアの数値がとても高く、母子健康の改善が大きな課題であることがわかります。


支援事業を行うタケオ州の女性と子ども支援事業対象地であるタケオ州の女性と子ども


2014年に行われたカンボジアの人口保健調査(Cambodia DHS)では、特にタケオ州の栄養不良率がカンボジア全国の中でも高く、22.7%の子どもたちが栄養不良でやせ過ぎの状態であると指摘されています。また、支援地の保健施設26カ所では、予算不足のために予防接種や保健啓発活動を十分実施することができておらず、保健医療活動には必須である安全な水へのアクセスが確保できない施設や、トイレのない施設も多く見受けられます。

村での体重測定の様子村での体重測定の様子

カンボジアの多くの母親や子どもたちの笑顔を願って

今回の事業では、医療スタッフへの母子保健に関する研修、乳幼児ケアを改善するための啓発活動、母親支援グループの設立や研修、トイレと手洗い場設置等の支援を行います。


こうした活動を通して、①支援地域の母親と子どもが継続的なケアやサポートを受け、安心して出産と子育てに臨むことができる環境を作ること、②0~3歳の乳幼児の食事習慣を改善し、母子ともに健康的に生きられる環境を作ることを目指します。タケオ州に住む16,829人(妊産婦6,538人、乳幼児9,480人、保健センタースタッフ233人、村落保健支援グループ578人)が支援活動の対象になっており、彼らの健康状態が大きく改善されることが期待されています。

これらの支援活動は、ワールド・ビジョンがこれまで培ってきたコミュニティとの信頼関係を活かしながら、カンボジア政府、タケオ州保健局、保健行政区、保健センターと協力し取り組んでいきます。




在カンボジア日本国大使館での署名式 堀之内大使(左)と松岡スタッフ(右)
   在カンボジア日本国大使館での署名式    
堀之内大使(左)と松岡スタッフ(右)


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