能登半島地震緊急支援

2024年1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登半島を震源とするマグニチュード7.6の地震が発生しました。石川県内では241名の死亡が確認され、472カ所で合わせて1万1,449人が避難所に避難しています(2月29日14時時点)。

世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン(事務局:東京都中野区、事務局長:木内真理子/WVJ)は、この地震発生を受けて1月7日より石川県にスタッフを派遣し、子ども支援を中心とした活動を行っています。

WVJは、国内外各地の緊急支援の現場で、災害に見舞われた子どもたちや地域の方々に寄り添い、子どもの心のケア、子どもの遊び場運営、学校再開支援などの子ども支援を行ってきました。また、災害などの緊急時に、ストレスを抱えた子どもやおとなのこころを傷つけないよう対応するための「WHO版心理的応急処置(PFA: Psychological First Aid)」の講座を実施するなど、平時から緊急時に備える活動も行っています。

これらの知見を活かし、行政や関係諸機関の皆さまと連携し、能登半島地震の被害を受けた地域に住む子どもたちが、一日も早く日常生活と笑顔を取り戻すための支援活動を行ってまいります。

最新の活動内容について(2024年3月31日更新)

▶子どもの遊び場(チャイルド・フレンドリースペース)をオープン

WVJは輪島市内小学校で子どもたちが安心して安全に過ごせる居場所「チャイルド・フレンドリー・スペース」(CFS)を実施しています。子どもたちはどんな時にも「遊び」が大切ですが、震災発生後、思いっきり声を出したり運動したりできない状況が続いています。WVJでは2月下旬に子どもたちが自由に過ごせる遊び場として「みんなで遊ぼう!」を開催したところ、多くの方が参加、継続実施の要望があったことを受け、3月末までに計13回実施、のべ204名にご参加いだきました。「みんなで遊ぼうの時間、楽しい!」(参加児童)といったお声をいただいています。

輪島市内の小学校に卒業祝の紅白饅頭をお届けしました

例年は卒業式に合わせて全校児童に紅白饅頭を配っていたそうですが、今年は用意が難しいと伺ったため、お祝いの気持ちを込めてWVJからご用意・お届けしました。WVJスタッフ手描きのイラストつきのメッセージカードを添えました。

▶仮設住宅への物資支援

WVJは、西川株式会社(代表取締役:菅野達志、以下「nishikawa」)と連携し、輪島市内に建設された8カ所の仮設住宅317戸に入居された合計672名の皆さまに寝具セットを支援しました。
また、WVJはご入居世帯のお子さま向けに文房具などのプレゼントを準備して仮設住宅にお納めしました。

▶子ども向けイベント実施

避難生活が長引き、余震も続く中でストレスを抱えている子どもたちのためにWVJは、子どもたちに思いっきり遊び、のびのびと身体を動かしてもらおうと、「子どもコンサルタント」として活躍されている原坂一郎さんの協力を得て、1月20、21、22日の3日間にわたり、七尾市ならびに輪島市の学校や避難所など4カ所で、子ども向けイベント「わくわくデー」を関係者と連携し開催しました。

▶子どもの居場所を支援

金沢市内「いしかわ総合スポーツセンター」が県内広域避難の方の受け入れを開始するという情報をえて1月8日の日夕方に訪問、他団体と連携して急遽、避難所内の子どもの居場所の立ち上げをサポートしました。

▶子ども向け物資支援、学校・保育所・放課後学童クラブ再開のための物資支援

輪島市門前町や輪島市の市街地にて、学校、保育園、輪島市健康ふれあいセンター(子育て健康課)、輪島市役所(輪島市教育委員会)、輪島市社会福祉協議会などを訪問し、子どもの居場所や学校再開に向けてのニーズ調査を行い、必要な支援物資をお届けしています。

▶心理的応急処置(PFA)アドバイス提供

WVJは、2024年2月9日(金)に七尾市で、10日(土)に河北郡内灘町で、日ごろ子どもたちと最も多く接し、子ども支援の最前線に立つ、保育士、保護者、キリスト教会の教会学校教師の皆さんを対象に、PFA(心理的応急処置)研修を実施しました。
PFAは災害や事故など危機的なできごとを経験した人に対し、医師などの専門職以外の人が、心の応急手当てを提供する手法です。研修では「準備」「見る」「聞く」「つなぐ」の行動原則を話し合いやロールプレイを交えて学んでいただきました。

これまでの活動報告一覧

募金を受け付けています

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