【令和6年能登半島地震緊急支援・第11報】子どものための居場所「チャイルド・フレンドリー・スペース」を輪島市内で実施。「子どもが子どもらしくいられる場所」東日本大震災での子どもの居場所参加者、13年前を振り返りコメント

(2024.03.08)

2月22日CFSの様子

世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン(事務局長:木内 真理子、以下「WVJ」)は、1月7日から実施している能登半島地震緊急援助「子ども支援」の一環として、輪島市内小学校にて、子どもたちが安心して安全に過ごせる居場所「チャイルド・フレンドリー・スペース」(以下「CFS」)を実施しています。子どもたちはどんな時にも「遊び」が大切ですが、震災発生後、思いっきり声を出したり運動したりできない状況が続いています。WVJでは2月下旬に子どもたちがのびのび自由に過ごせる遊び場として「みんなで遊ぼう!」を開催したところ、多くの方が参加、継続実施の要望があったことを受け、3月7日までに計8回実施、のべ124名にご参加いだきました。「みんなで遊ぼうの時間、楽しい!」(参加児童)といったお声をいただいています。3月中旬には第4回目の開催を予定しています。CFSについて、東日本大震災を宮城県南三陸町にて小学生で経験し、WVJのCFSに参加した小林汐樹(しおな)さんは「子どもが子どもらしくいられる場所を作ってくださった」「友だちと楽しく笑って、まるで震災時でないような気がしていました」と語りました。

CFS開催概要

名称:チャイルド・フレンドリー・スペース みんなで遊ぼう!
会場:輪島市立門前東小学校体育館
対象:小・中・高校生の皆さん

日時:
<第1回>計3日間
2月22日(木)14:30~17:00
23日(金・祝)10:00~16:00
24日(土)10:00~14:00

<第2回>計2日間
2月29日(木)、3月1日(金)15:00~17:30

<第3回>計3日間
3月5日(火)、6日(水)、7(木)15:00~17:30

予定第4回>計3日間
3月19日(火)15:00~17:30
20日(水・祝日)10:00~16:00
21日(木) 15:00~17:30

3月1日CFSの様子
3月1日CFSの様子

参加者の声

  • (一緒に遊んだ手遊び歌を気に入って)「次来る時までに、クラスで流行らせておくわ!」小学5年生女子
  • 「校庭は(緊急支援車両の轍や雨のぬかるみで)ぼこぼこで遊ぶところがなかったから、体育館で遊べて嬉しい。土日とか、いつでも遊べたらいいのにな!」小学5年生男子
  • 「一時期実家に帰っていました。その間、息子はオンライン授業で、小学校には来られなかったのです。子どもの遊び場が全然なくて困っていたので、体育館で面倒みてくださって、子どもも体を動かせて本当に助かっています」保護者
お迎えにいらした保護者の方と話すWVJスタッフ(3月7日撮影)
お迎えにいらした保護者の方と話すWVJスタッフ(3月7日撮影)

WVJ髙橋布美子スタッフのコメント

「震災の影響により、地域内で安全に遊べる場所が限られるなか、「みんなで遊ぼう!」は、体を動かして思いきり遊べる場として、子どもたちの心身のケア、また保護者の方々の安心につながっていると感じます。間もなく、卒業・入学・進級など変化の時期を迎えます。遊びを通じて子どもたちの心に寄り添いながら、学校・地域・関係諸機関と連携し、引き続き、子どもたちにとって大切な遊びの機会の保障に努めます」

小学2年生の時に東日本大震災を経験し、WVJの子ども支援を受けた小林汐樹(しおな)さん(大学生)の声

小林さんには、1月25日(木)にWVJ主催で配信したインスタライブ「災害時の子ども支援、実際どうだった?」に、現在留学しボランティア活動に従事されているアフリカのマラウイ共和国からリモートで登壇いただきました。当日は、東日本大震災後、被災地での子どもの居場所支援に携わり、小林さんと一緒に過ごしたWVJスタッフと、当時を振り返って対談し、また、能登半島地震の被災地の子どもたちへのメッセージをお寄せいただきました。

CFSについて

WVJは震災時に子どもが子どもらしくいられる環境をつくってくれました。
震災時にはどうしても今日、明日を生きるにはどうしたらよいかが優先されて、子どもが楽しく遊ぶにはどうしたらよいかは後回しになってしまいます。そんな時にWVJが来て、学校の隣にCFSを開設してくれました。当時のことを思い返すと、小学校が終わると、ランドセルを投げるように置いてCFSに遊びに行き、ブランコ、鬼ごっこ、サッカーなどをしました。スタッフの方には、たくさん遊んでもらいました。私の場合はブランコが好きだったので、ひたすら背中を押してもらっていた記憶があります。CFSでは友だちと楽しく遊んで、全然震災後でない感じがしていました

能登半島地震の被災地域にいる子どもたちへ

「前みたいな皆さんの素敵な笑顔を見せてほしいです。その笑顔が、親や周りの人を元気にすると思います。その日にあった、ちょっとした良いことでも、面白いことでもよいので、みんなにたくさんお話してあげてください。そしてたくさん体を動かしてください。私は被災した翌日の朝、みんなで鬼ごっこをしていました。ちょっと走ったら元気出ると思います。
辛いことがあったからって暗い顔をしてなきゃいけないなんてこともないよ!むしろ大きな口を開けて、笑っていてください。みんなの未来は明るいです」

現在の小林汐樹さん、マラウイの教育ボランティア先で子どもたちと
現在の小林汐樹さん、マラウイの教育ボランティア先で子どもたちと
東日本大震災緊急援助の一環でWVJが実施したCFSに参加していた小林汐樹さん
東日本大震災緊急援助の一環でWVJが実施したCFSに参加していた小林汐樹さん
CFSでブランコで遊ぶ子どもたちとWVJスタッフ(2011年)
CFSでブランコで遊ぶ子どもたちとWVJスタッフ(2011年)

ワールド・ビジョンとは

キリスト教精神に基づき、貧困、紛争、災害等により困難な状況で生きる子どもたちのために活動する国NGO。国連経済社会理事会に公認・登録され、約100カ国で活動しています。詳細はこちら

ワールド・ビジョン・ジャパンの令和6年能登半島地震への対応

1月7日より石川県にスタッフを派遣し、行政や他団体と連携して子ども支援を中心に活動を行っています。主な支援内容は、避難所での子どもの居場所立ち上げ支援や心理的応急処置(PFA)アドバイス提供、子ども向けイベント実施、子どもの居場所(CFS)運営、文具・おもちゃ・衛生用品などの子ども向け物資支援、学校・保育所・放課後学童クラブ再開のための物資支援、仮設住宅への物資支援などです。

ワールド・ビジョン・ジャパンの2011年東日本大震災への対応

東日本大震災によって多くを失った子どもたちが、将来に希望を抱いて健やかに成長していける環境の再生を目指し、震災発生直後から約3カ月を緊急期、その後を復興期として震災から3年となる2014年3月まで活動を実施しました。子ども支援、雇用生計・促進支援、防災支援、コミュニティ形成支援等の分野で約30万人の皆さまに支援を届けました。

本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先

特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン
広報担当:德永 美能里 【電話】090-6567-9711 【Email】minori_tokunaga@worldvision.or.jp

募金を受け付けています

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