ケニアからチャイルド・ストーリーが届きました!

(2020.01.07)

チャイルド・スポンサーシップを通して支援を受けている、子どもたちやその家族の様子をご紹介します。

ジャーナリストになりたい!

アフリカ大陸の東に位置するケニアのイララマタク地域はマサイ族が住民の大多数を占め、伝統的な慣習が色濃く残る、基礎的な教育や医療サービスが行き届いていない地域です。


「以前は、なかなか本が手に入らないため勉強ができず、何度も学校に本を増やしてほしいとお願いしていました。しかし、経済的な理由で、学校の本の数も増えずにいました」

と、13歳のンクルナ君は語ります。

「ある日、ワールド・ビジョンの支援を通して学校に色々な本が届きました。そして、その本を読んで、クラスでその本について発表する機会がありました。新しい本が学校に増えたおかげで、私たちの読解力も向上し、読んだ本について発表することで、人前で話をする練習もできるようになりました

ンクルナ君はさらに続けます。

「一度は諦めかけていたジャーナリストになるという夢を、もう一度目指すことができそうです

書くスキルを向上させ、これからも努力を続けていけば、きっと夢をかなえられると希望を持っています」

新しい本を手にしたンクルナ君(写真左、ピンクのジャケットの男の子)。読解力をあげることは、ジャーナリストになる彼の夢の第一歩となります

新しい本が届いたことから、子どもたちの授業への意欲が変わってきたことを教師のオイエ先生も喜んで話してくれました。

「新しい本のおかげで、子どもたちは読書を楽しみ、授業も楽しく受けられるようになりました。たくさん本が読めるようになったおかげで、子どもたちの読解力が上がり、自信もつき成績も向上しました」

子どもたちに囲まれるオイエ先生

多くの子どもたちに変化が起きています

「以前、私の両親は一度も学校に来てくれませんでしたし、学校の活動に無関心でした。でも啓発活動に参加してからは、学校の先生と一緒に私の教育について気にかけてくれます」ナイシモイちゃん(14歳、一番左)
「支援を通じ、学校が学用品を提供してくれたので、勉強ができる環境になりました。そのおかげで、学校でのテストや国家試験でも成績が向上しました」
ンクルナ君(15歳、一番右)
「以前は、子どもを病院に連れてくる人は非常に少なかったのですが、啓発活動を行ってからは、たくさんの保護者が子どもたちを定期的な健診に連れくるようになりました」ビアトリスさん(写真中央、白衣の女性)

皆さまのご支援に感謝しています

イララマタク地域開発プログラム マネージャー、シニーナ・シャニからメッセージが届いています。

「ご支援を通じ、イララマタク地域の子どもたちや、地域の人々の人生に変化をもたらしてくだり、心より感謝申し上げます。

2018年の成果は、保護者に質の高い教育の重要性を伝える研修を行ったことです。そして、新しい本を学校に提供することにより、子どもたちの読み書き能力の向上にも努めました。

皆さまの継続的なご支援に支えられ、イララマタク地域開発プログラムでは、10代での妊娠や早婚という、地域の大きな課題にも取り組んでいます

これからも地域の人びと、特に子どもたちが豊かな人生を送るための活動を継続してまいります」

イララマタク地域開発プログラム マネージャー、シニーナ・シャニと地域の子どもたち

イララマタク地域開発プログラムでは、基礎的な教育保健衛生の改善を目指し子どもたちが本来持っている可能性を伸ばすため、これからも活動を続けていきます。

リンクイララマタク地域開発プログラム近況報告はこちらpdfアイコン

ケニアについて

ケニアは、アフリカ大陸の東に位置し、国土は日本の1.5倍ほどの広さで、大部分は高地です。40以上の民族が暮らしています。
首都のナイロビから南西へ250km、車で約4時間の場所に位置する、ナロク県オスプコ郡でプログラムを実施しています。マサイ族が住民の大多数を占め、伝統的な慣習が色濃く残っています。住民の多くが農業や牧畜で生計を立てており、定住せずに伝統的な遊牧生活を送っている住民も大勢います。基礎的な教育や医療サービスさえも行き届いていない地域です。