支援地域から  新年の過ごし方~スリランカ編/ミャンマー編~

2010.12.07

シンハラ人とタミル人の新年を祝うパレードに参加する少女たち

●○スリランカ○●

スリランカでは西暦の1月1日は、家の掃除をして、新しい服を着て迎えます。そして家族で集まり、お米をココナツミルクで煮た伝統的料理"Kiri Bhaat"を食べてお祝いをします。お祝いなので、この料理も特別に新米で作られます。日本と同じように、家族で過ごしたり親族を訪ねたり、お年玉が振舞われることもあるそうです。

けれどもスリランカでは、シンハラ人とタミル人の新年(西暦の4月13、14日頃)の方が、より盛大に祝われます。彼らの間では、太陽が魚座から牡羊座に移った時に新しい年が始まるという伝統が守られ、このお祭りの間、人々は様々な伝統的習慣に従い、事始めに、縁起が良いとされる時間があり、その時間にさまざまな事を行います。

 ●○ミャンマー○●

ミャンマーでは、西暦の1月1日を盛大にお祝いする習慣はありませんが、1年を通して文化や宗教に関連したお祝い事がたくさんあります。そしてその多くは、満月の日に行われます。

国中の人々がお祝いする特に大きな行事は、4月の水かけ祭り(Thingyan)と10月の火祭り(Thadingyut Festival)です。4月はミャンマーの新年にあたるため、数日間にわたり国中でお祝い事が行われます。4月の水かけ祭りは、過ぎた年の悪い行いを水で流して新年を迎えるという意味から水をかけあいますが、4月は1年でちょうど一番暑い時期でもあるため水をかけ合って涼むという意味もあるそうです。

ヤンゴンなどの都市部では、企業などがお金を出して道路わきに木製のステージを建て、湖から水を引いてホースで道行く人に放水します。また一般の人もバケツなどで道行く人に水をかけるので、この数日間は、新年ムードでおしゃれをするというよりも濡れてもよい服装で外出するのが普通のようです。

ちなみに、ミャンマーの仏教徒は、子ども、大人の時期に何回か出家する慣わしがあります。出家と言っても、家を出て一生戻ってこないというものではなく、1週間程度出家して、家に戻ってくるというのが一般的です。ちょうど4月の水かけ祭りの時期は、1週間まとまった休みをとれるので、この時期には出家する人も多いそうです。

新年は家族で一緒に過ごすなど、日本の新年に通じる習慣もあるようですね。
皆さまもどうぞよい新年をお迎えください。

スリランカでのチャイルド・スポンサーシップ近況報告
ミャンマーでのチャイルド・スポンサーシップ近況報告

ミャンマーにはたくさんの少数民族がいて、それぞれが伝統的な方法で新年を祝います
ラフ族の新年のお祭りでは、タマリンド、オレンジ、プラムなどが売られ、子どもたちはそれを楽しみにしています