【10月11日は国際ガールズ・デー】
ワールド・ビジョンの支援を通じて、女の子たちが夢への1歩を踏み出しています

(2022.10.07)

ワールド・ビジョンの支援を受けて学ぶフィリピンの女の子
ワールド・ビジョンの支援を受けて学ぶフィリピンの女の子

10月11日は、国際ガールズ・デーです。
国連が定めた記念日で、世界中の女の子、とりわけ途上国の女の子たちが置かれている状況に目を向け、改善に取り組もうという日です。世界に目を向けると、2000年以降男女での教育の格差は解消されつつあるとはいえ、2018年時点で学齢期(6~17歳)にあたる約1億3200万人の女の子が教育を受けることができていません。

ワールド・ビジョン(WV)の支援を通じて夢への1歩を踏み出している、フィリピンの2人の女の子をご紹介します。

5歳のパトリシアちゃん

フィリピンに暮らす5歳のパトリシア ちゃん。 将来の夢はお医者さんになること
フィリピンに暮らす5歳のパトリシア ちゃん。
将来の夢はお医者さんになること

5歳のパトリシアちゃんの将来の夢はお医者さんになること。まだ幼い彼女ですが、夢を実現するために必要な勉強に励み、規律正しく生活しています。パトリシアちゃんは、算数・人前で話すこと・読書・整理整頓・歌うことなど、たくさんの素晴らしい才能を認められ、幼稚園を卒業しました。今は小学校に通っています。

パトリシアちゃんはお母さんと一緒に家で宿題に取り組みます
パトリシアちゃんはお母さんと一緒に家で宿題に取り組みます

「彼女は明るい子です」と誇りと愛情をもって語るのはパトリシアちゃんのお母さん、ジェニファーさん。「彼女はものごとを理解し学ぶスピードが早いのです。そして、優しくて礼儀正しいです。1番年上の姉であるテレサは最近会計士の学位を取得しました。パトリシアは彼女からよい影響を受けていると思います」と、続けました。

ジェニファーさんは、家族みんなでパトリシアちゃんの学びを支えていると言います。パトリシアちゃんにはお姉さんの他に3人のお兄さんがいて、そのうち1人はワールド・ビジョン(WV)のチャイルド・スポンサーシップによる支援を受けています。

「パトリシアときょうだいは一緒に宿題をしています。パトリシアが分からないことがあれば、いつでもきょうだいに教えてもらうことができます」

「私の好きな科目は英語と算数です」 とパトリシアちゃんは話します。お父さんのロミオさんはバイクで彼女を学校に送っていきます。村の狭く曲がりくねった道を進んで、彼女が通う公立小学校のある町の中心部までは、渋滞がない場合でも30分かかります。

パトリシアちゃんの家族が住んでいるフィリピンのカマリネス・ノルテ州の貧困率は30.5%と推定されています。

パトリシアちゃんは毎日学校に通うことを楽しみにしています。
「学校では友達と歌ったり遊んだりできます」と彼女は話します。

「新型コロナウイルス感染症のパンデミックの間、WVは衛生キットを提供し、現金を給付してくれました」とジェニファーさんは語ります。「パトリシアと兄はチャイルド・スポンサーシップの支援を受けているので、通学キットも毎年支援を受け取っています。これらの贈り物は単なる『物』ではありません。私たち家族、特に子どもたちにとっては大きな意味があります。新しい学用品が手に入るとさらなる学びに向けていつも喜んでいます」

「メモ帳・ノート・鉛筆・クレヨン・ハサミなどを受け取りました」と、パトリシアちゃんは通学キットの中身を紹介してくれました。「学校で、WVの支援で受け取った通学キットを使えて楽しかったです」

6歳のリーアンちゃんには2つの夢があります

チャイルド・スポンサーシップの支援を受けているリーアンちゃん(6歳)もお医者さんになることを目指しています

チャイルド・スポンサーシップの支援を受けているリーアンちゃん(6歳)もお医者さんになることを目指しています

パトリシアちゃんと同じように、チャイルド・スポンサーシップの支援を受けているリーアンちゃん(6歳)も、大人になったらお医者さんになりたいと思っています。さらに、医学の道に進むだけではなく、チアリーダーにもなりたいと思っています。
「WVの活動でミニダンス大会があったの。私は優勝したのよ!」と、リーアンちゃんは誇らしげな笑顔で話してくれました。

リーアンちゃんのお母さんのエノンさん
リーアンちゃんのお母さんのエノンさん

「ミニダンス大会は、子どもの保護についての理解を深めるきっかけになりました」 と、説明するのはお母さんのエノンさん。「WVのおかげで、親も子どもも、子どもを守るために『すべきこと』と『してはいけないこと』、子どもの保護に関連する法律について学ぶことができました」

「WVが開催したワークショップに参加して、私たちは子どもたちを大切にすることの重要性に改めて気づき、子どもたちにより気を配るようになりました。今、私たちは子どもたちに、知らない人に体を触らせないようにすること、特に、特定の場所を触らせないように注意しています。子どもたちにも親たちにも良いトレーニングです」と、パトリシアちゃんと一緒に活動に参加した母のジェニファーさんが語ってくれました。

WVが支援するのは『物』だけではありません

「WVの支援は『物』を配布するだけではありません。通学キットや衛生キットの配布によって、家計がとても助かります。しかし、それ以上に、WVが親たちと子どもたちに、子どもの保護や貯蓄、生計向上について教えてくれていることに感謝しています」とエノンさんは言います。

エノンさんは、WVのCoMSCA(Community Managed Savings and Credit Association:コミュニティで運営する貯蓄と貸付組合)から得た資金を使って、ケーキやお菓子を作るための材料や資材を購入したと教えてくれました。CoMSCAは、WVがフィリピンの支援地域で行う、金融リテラシー・プログラムです。このプログラムは、子どもとその家族が計画的に支出を管理し、家計の状態をよくすることを目的として行われています。

「CoMSCAは、将来のニーズに対応するための投資と貯蓄の方法を教えてくれました」 と、エノンさんは語ります。「リーアンが健やかに育ち、神様に祝福されて、すべての夢をかなえてほしいです」

「ダンスが大好きだからチアリーダーになりたいけど、お医者さんにもなりたいんです」 とリーアンちゃんは笑顔で語ります。「人々をいやせる人になりたいです」

WVJは2021年度に、50,367人のチャイルド・スポンサーの皆さまのご支援を、21カ国48地域に暮らす60,572人のチャイルドたちに届けることができました。
皆さまのご支援によって、夢への1歩を踏み出すことができる子どもたちがいます。

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