SDGs ハイレベル政治フォーラム(HLPF)イベント 登壇報告

(2021.07.20)

オンライン開催されたHLPF公式イベントに登壇する柴田スタッフ(下段の中央)
オンライン開催されたHLPFイベントに登壇する柴田スタッフ(下段の中央)

2015年9月25日、国連持続可能な開発サミットにおいて、持続可能な開発目標(SDGs)を含む「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されて以降、ニューヨーク国連本部では毎年7月に「持続可能な開発のためのハイレベル政治フォーラム(HLPF)」が開催され、SDGsのフォローアップが行われています。

今年2021年7月16日にオンラインで開催されたHLPFのイベント「VNR Labs(VNRラボ)」外部リンクには、ワールド・ビジョン・ジャパンの柴田哲子スタッフがパネリストの一人として登壇しました。

ハイレベル政治フォーラム(HLPF)とワールド・ビジョン・ジャパン

ワールド・ビジョンでは、SDGsの採択以前から、外務省との意見交換会等の機会を通じて、SDGsが子どもの権利を尊重した目標となるよう継続してアドボカシーを行ってきました。SDGs採択以降も国外内での意見交換の機会やイベント等を通じて、SDGsの進捗をフォローしてきています。
リンク市民社会から見る「SDGsアクションプラン2019」

特に、国連本部で開催されるHLPFは、その年のレビュー対象となる特定ゴールに関する議論や、各国のSDGsに関する進捗報告である自発的国家レビュー(VNR)が行われるのみならず、様々なサイドイベントが開催され、多くの国から多様な関係者が集まり議論を行う場であることから、継続して参加してきました。

2017年から取り組んでいる「子どもに対する暴力撤廃」の関連で国連諸機関等とサイドイベントを共催したり、NGOネットワークのサイドイベントに登壇することを通じて、日本国内の取り組みを国際議論に繋いできました。

2017年のHLPFにて。日韓市民社会によるSDG16・17に関するサイドイベントに登壇し、子どもに対する暴力撤廃について日韓の取り組みを共有しました
2017年のHLPFにて。日韓市民社会によるSDG16・17に関するサイドイベントに登壇し、子どもに対する暴力撤廃について日韓の取り組みを共有しました
2018年のHLPFにて。子どもに対する暴力撤廃に関するサイドイベントを国連諸機関と共催し、日本の市民社会の取り組みを紹介しました
2018年のHLPFにて。子どもに対する暴力撤廃に関するサイドイベントを国連諸機関と共催し、日本の市民社会の取り組みを紹介しました

自発的国家レビュー(VNR)への提言

今年2021年、日本政府は、2017年の第1回に続き2回目の自発的国家レビューVoluntary National Review:VNR外部リンクを実施しました。

日本政府によるVNRの実施過程においては、ワールド・ビジョン・ジャパンも、加盟するSDGs市民社会ネットワーク外部リンクを通じて、関係府省庁との意見交換会外部リンクや、自民党SDGs外交議員連盟会合外部リンクの機会に提言を行うなどしてきました。

ハイレベル政治フォーラム2021

今年2021年のHLPFのテーマは、「持続可能な開発の経済的・社会的・環境的側面を促進するCOVID-19パンデミックからの持続可能で強靭な回復:持続可能な開発のための行動と実現の10年における2030アジェンダ達成のための包括的で効果的な道筋の構築」。新型コロナウイルス感染拡大により大きな影響を受けた世界をいかに回復させ、SDGsを進捗させることができるのか、について議論が行われました。

今年のHLPFにおいて、日本政府は第2回目となるVNRの発表を行った他、HLPFの一環として開催されるVNR Lab(VNRラボ)にて、日本のVNRプロセス共有に関するイベントを開催しました。
リンクイベントの内容について詳しくはこちらpdfアイコン

今回、こちらのイベントに、ワールド・ビジョン・ジャパンの柴田スタッフがパネリストの一人として登壇しました。

パネルディスカッションには、経済界、地方自治体、市民社会からパネリストが登壇し、

  • これまでSDGs推進に、どのように関与、貢献してきたか。SDGsを推進していく上で直面した課題・今後取り組むべき課題は何か
  • VNRを踏まえて得られたことは何か。VNRも踏まえて今後どのように取り組みを進めていくのか
  • SDGs達成には国際社会の連携が不可欠。今後、日本での取り組みを、どのように世界全体の目標であるSDGsの達成につなげていけるか

というガイディング・クエスチョンに対し、それぞれの立場から意見を述べました。また、フロアからも複数の質問が出され、活発な意見交換の機会となりました。

「マルチステークホルダーでの取り組みが大きく前進したことを実感しました」

登壇した柴田スタッフは語ります。

「アドボカシーの活動は、現場で子どもたちに支援を届けることは出来ませんが、最も厳しい状況にある子どもたちの声となり、その生活が改善するような政策変容を目指して、重要事項が議論・決定される国際・国内の会議等に参加させていただき、インプットや政策対話を行う活動です。

前回日本が1回目のVNRを行った2017年にもニューヨークでHLPFに参加させていただきましたが、今年のHLPFでは、この4年で日本のSDGs推進におけるマルチステークホルダーでの取り組みが大きく前進したことを実感しました。SDGsの達成期限まで10年を切りましたが、国際・国内のパートナーとともに、目標の達成に向けて活動を続けて行きたいと思います」

登壇した柴田スタッフ
意見を述べる柴田スタッフ(右列の中段)

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