《国際協力の求人をご紹介》NGOで働くために必要なスキルとは?

「国際協力」と聞くと、仕事として関わるのは難しいと思う方も多いのではないでしょうか。確かに語学力や専門性が求められたり、即戦力のある経験者が求められる業界と言えるでしょう。しかしながら仕事内容や雇用形態が多様なことも国際協力の仕事の特徴です。

今回は国際協力に携わるために必要なスキルや求人内容を紹介するので、あなたに合った関わり方を探してみてください。

国際協力の求人について

支援地域の子どもたち


ひとことで「国際協力」といっても、その仕事内容や勤務地はさまざまです。まずは国際協力の仕事の種類や必要なスキルを説明します。

国際協力の仕事の種類

国際協力といえば、青年海外協力隊や国際機関がイメージしやすいでしょう。そのほかにも国際協力に関する仕事は、日本国内・海外を合わせて多くのものがあります。

・国際機関で働く
国際機関は国際連合(国連)に代表されるように、グローバルな課題解決に取り組む組織を指します。世界保健機関(WHO)や国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のように各分野に特化した専門機関が存在します(注1)。

・政府系機関(外務省、JICA、JBIC)で働く
外務省や国際協力機構(JICA)や国際協力銀行(JBIC)などのように、公的資金である政府開発援助(ODA)によって開発途上国への資金・技術提供を行う機関です(注2)。

・JICA海外協力隊になる
JICA海外協力隊も国際協力の仕事のひとつです。120以上の職種の募集があるのが特徴で、年齢も20~69歳と幅が広く、スキルや特技などを活かして国際協力に携わることができます(注3)。

・国際協力NGOで働く
国際協力に取り組むNGO(Non-Governmental Organizaton (非政府組織))は、各組織でさまざまなプロジェクトや活動に取り組んでいるのが特徴です。多くは寄付金をもとに活動を行っているため、資金調達(ファンドレイジング)も重要な仕事です。

・企業で国際協力に取り組む
企業の中でCSV(Creating Shared Value(共通価値の創造))やSDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))に取り組む部門を持つ会社も増えてきています(注4)。開発コンサルティング業務として、専門性を開発現場に提供する企業もあります。

このように、国際協力に携わるといっても多様な関わり方があります。それぞれ仕事の規模感や業務内容は異なりますが、多くの分野で国際的な課題を解決するため取り組みがされているのが分かります。


国際協力に必要なスキル

各機関で求められるスキルはどのようなものでしょうか。冒頭で述べた通り、国際協力は敷居が高く感じられるかもしれませんが、必要なスキルはインターンやボランティア、正規職員など雇用形態によっても異なります。

国際機関で働く場合は、高い言語能力や実務経験、専門的な知識が必須とされています。政府系機関では学部学科問わず新卒採用も行っており、職務経験のない学生などにも国際協力の分野にチャレンジする機会があります。しかし、募集対象は短期大学・大学・大学院のいずれかを修了した学生で、採用人数は数十名ほどと多くはありません(注5,注6)。JICA海外協力隊は年齢条件はあるものの、学歴や社会人経験の有無は、職種によって異なります。自分の経験や関心に合った募集を探してみましょう。

また、インターンやボランティアの場合は求められるスキルや経験が多岐にわたり、思いや行動力を高く評価する組織もあるため、あなたに合った求人が見つかりやすいかもしれません。正規職員の応募条件では、言語能力や社会人経験、専門的な知識が必要となることが多い傾向です。将来的に、国際協力に関わりたいと思っていれば、事前にどの分野で仕事をしたいのか、そのために必要なスキルや経験は何かをリサーチしておくといいですね。

国際協力を行うNGOの求人

国際協力の現場で働くワールド・ビジョンのスタッフと支援地域の子どもたち


次は国際協力を行うNGOの求人について、インターンシップ、ボランティア、正社員の3つの形態に分けて紹介します。今回紹介する内容は、JICAが運営する国際キャリア総合情報サイト「PARTNER」に掲載されているものです(注7)。

国際協力にインターンシップで携わる

インターンシップは国内・海外を合わせて22件の求人がありました(2020年4月9日時点)。国内では、国際協力の活動を知ってもらうための講演や活動説明会の運営、WEB上での広報活動など仕事内容は広範囲にわたります。また海外でのインターン募集もあり、フィリピン、カンボジア、バングラデシュなどのアジア地域の求人が多く見られます。応募資格は英語が不問の場合が多い傾向です。

求人内容を具体的に見てみましょう。たとえば関東を活動拠点とする認定NPO法人かものはしプロジェクトでは、講演会、活動報告会、WEBや広報、寄付開拓、チャリティマラソンなど、国内で参加できるインターンシップが紹介されていました。このように国内でのインターン募集は、学生を中心に国際協力のNPOに携わりたいという思いのある人材を募集しています。そのため語学力やスキルを不問としているものも多く、勤務時間も自由が高いので、学業との両立も可能です。

海外でのインターンの例としては、認定NPO法人ジャパンハートが掲載されていました。国内発の国際医療団体であるジャパンハートのインターンでは、カンボジアやラオスなどでの医療活動の支援のほか、現地での広報や事務作業、事業の企画立案なども経験できます。実際に現地の現状も見ることができ、新たな事業が立ち上がる様子を目の当たりにできることなどが、海外インターンシップの特徴と言えるでしょう。

国際協力にボランティアで携わる

PARTNERに掲載されているボランティアの求人は、ある程度の語学力が求められるものや、プロボノとしての参加が多く見られます。プロボノとは、職業上持っている知見を社会貢献に活かすボランティアのことで、会社で働きながら国際協力に携わることができます。

例として、アフリカに配置薬を広める取り組みをしている認定NPO法人AfriMedicoの求人を紹介します。プロボノとして配置薬事業の企画運営をはじめ、ファンドレイジングの企画、経理業務などの組織運営に関わる募集がありました。職種により応募資格は異なりますが、広報やITのポジションは、特定の分野の知識や経験がなくても応募可能となっている場合があります。

このようにボランティアやプロボノは、国際協力に直接関わりのあるキャリアでなくても、自身の専門的な知見や社会人経験を活かすことができる求人が多くあります。

国際協力に仕事で携わる

日本の子どもたちに向けて毎年開催しているワールド・ビジョン・サマースクール


正規職員や契約スタッフなどを募集している組織では、開発コンサルティング、事務、経理、チームマネージャーなど、即戦力となる人材を求めていることが多く、応募資格は語学力をはじめ、技術資格や職務経験が必須なものがほとんどです。

今回はNPO法人国境なき医師団日本の過去の求人を紹介します。医療・人道援助活動を行っている国境なき医師団では、プロジェクトマネージャーや事務局人事シニアオフィサー、ICTマネージャーなど、高い専門性や業務経験が求められていました。

インターンやボランティアと比較して応募資格のハードルが高いものが多いですが、一方で多種多様な求人があるのも特徴です。看護師、ITエンジニアなど、自身の経験やスキルにマッチした国際協力の求人が見つかるかもしれません。

ワールド・ビジョン・ジャパンで国際協力に携わる

ワールド・ビジョン・ジャパンでは国際協力に携わる仲間を不定期に募集しています。
インターンシップ、ボランティア、契約職員、それぞれの雇用形態で求人があるので、自分に合った働き方で国際協力の仕事に携わることができます。

ワールド・ビジョンでの活動

ワールド・ビジョン・ジャパンでは約80名のスタッフが国際協力の現場で働いており、業務の内容は大きく3つに分けられます。1つは途上国で実施する事業の調整・管理を行う事業管理部門である支援事業部、2つ目は日本国内でファンドレイジングや広報を行うマーケティング部門(マーケティング第1部・第2部)、3つ目が財務・経理や人事・総務・ITなどの管理部門(サポートサービス部)の業務です。

ワールド・ビジョンの求人

ワールド・ビジョン・ジャパンでは、不定期にボランティア・インターン・契約職員を募集しています。採用情報は公式サイトでも随時公開しているほか、ポジションを絞らずに応募したい方、現在希望するポジションの募集がない方のキャリア情報登録も受け付けています。詳しくは採用情報ページをご覧ください。
私たちのミッション、ビジョンにを理解し、コミットしてくださる方をお待ちしております。

また私たちの活動は、多くのインターンボランティアの皆さまに支えられています。ワールド・ビジョン・ジャパンのインターンは週1日から始めることができ、学業との両立も可能です。仕事内容は、翻訳や書類作成、イベントの企画・運営、コンテンツ作成、SNS運用、WEB分析、進行中の案件に関わるものなど、さまざまな業務を体験いただけます。

ボランティアとして関わることもできます。私たちの活動は、現在約420名のボランティアスタッフの方に、事務の仕事や開発途上国の子どもたちからの手紙の翻訳(チャイルド・スポンサーシップの方のみ)をしていただいています。
※ワールド・ビジョン・ジャパンは2020年4月現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止への対応として、事務局の体制を大幅に縮小しています。それに伴い、ボランティアの募集、およびボランティア活動も休止をしています。

ワールド・ビジョン・ジャパンのオフィスは子どもたちの困難な状況を変えたいと思う方々の熱い気持ちで溢れています。「社会貢献や国際協力に関心があり、子どもたちや世界のために何かしたい」という思いを持った方をお待ちしております。社内のスタッフやインターンが日々ブログを書いています。ワールド・ビジョン・ジャパンの社内やスタッフの雰囲気を知ることができます。ぜひご覧ください。

さまざまな国際協力への関わり方

ワールド・ビジョンでは、開発途上国の課題解決のための支援の一つとして、チャイルド・スポンサーシップという継続寄付プログラムをご用意しています。ワールド・ビジョンに寄せられる資金の5割はこの寄付によるもので、2019年度は、48,426人の方がチャイルド・スポンサーとして継続的に寄付をお寄せくださいました。

チャイルド・スポンサーシップとは、支援地域の人々が、子どもの健やかな成長のために必要な環境を整えていくことを支援するプログラムです。私たちの国際協力の活動はチャイルド・スポンサーシップを通して寄せられた資金によって成り立っています。チャイルド・スポンサーシップを通じて国際協力の活動に携わってくださる方もお待ちしております。


リンクチャイルド・スポンサーシップについて詳しく知る


チャイルド・スポンサーシップは下記から申し込みください。

チャイスポ申込み2



※このコンテンツは、2020年4月の情報をもとに作成しています。

参考資料

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