スワジランドの支援と暮らし

(2016.6.21)

現在ワールド・ビジョン・ジャパンでは、22カ国、51の地域でチャイルド・スポンサーシップのプログラムを通して支援を実施しています。今回は、ゲゲ地域の課題と支援、人々の暮らしの様子をご紹介します。

スワジランドの課題と支援

トイレの利用が普及しています

家畜等も利用する川や池の水を生活用水として利用する人が多く、年間を通じて安全な飲料水を得られる住民の割合は53%(2014年)と低い水準です。トイレの普及も遅れているため野外で排泄する人々が多くいます。
このため、井戸や水道を設置し、野外排泄のデメリットを地域の人々に説明して、トイレの設置と利用を促してきました。この結果、2014年には地域の80%の家庭にトイレができました。
トイレの作り方の研修や材料の提供はワールド・ビジョンが行いますが、実際の設置作業は住民自身が行っています。

トイレの利用が普及していますトイレの前に並ぶ子どもたち

子どもの栄養状態の改善に取り組んでいます

慢性的な栄養不良により、年齢の割に身長が低い子どもの割合は約40%にのぼります。子どもの栄養状態を改善するために、保護者に対しても、収穫量を増やすための農業技術研修を行ったり、栄養ある食事の重要性を説明する啓発活動を行っています。
幼少期の栄養不良はその後の発育にも重大な影響をおよぼすため、子どもの栄養状態の改善は重要な課題です。

子どもの栄養状態の改善に取り組んでいます支援によって提供された給食

訪問保健カウンセリングを実施

スワジランドはHIV/エイズの感染率が26%と世界で最も高く、ゲゲ地域にも母子感染によりHIV/エイズに感染する子どもが多くいます。自宅出産の慣習も根強く、医療サービスが行き届いていません。このため、地域保健員が家庭を訪問し、必要な保健カウンセリングを行っています。訪問カウンセリングを受けて、産前健診の大切さを知り健診を受け、母乳育児を行う母親が増えています。

訪問保健カウンセリングを実施地域の母子と地域保健員

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