【ウクライナ危機】紛争から逃れる子どもたちの声

(2022.03.09)


ウクライナでは紛争が深刻化しており、750万人以上の子どもたちが身体的、感情的、心理社会的に危険な状況に置かれています。この紛争によって家族は避難を余儀なくされ、多くの家族が引き裂かれています。すべての紛争と同様に、その影響を最も受けるのは子どもたちです。ここでは、ウクライナの子どもたちとその家族のいまの気持ちをお伝えします。

ヴィタリアさんと娘のヤナさん(12歳)

ヴィタリアさんと彼女の12歳の娘ヤナさんは、安全な場所を見つけるためにウクライナを離れました。「辛いです。私の娘は家族がばらばらになったために苦しんでいます」とヴィタリアさんは言います。

ヤナさんは、ルーマニアにいることについて複雑な気持ちでいます。「いまは元気ですが、私はずっとお父さんのことを考えています。お父さんはウクライナに戻りました。私たちはお父さんをそこに残さなければならなかったのです」と彼女は言います。

イワンさん(仮名/17歳)

イワンさんは、ウクライナからひとりで国境を越えてルーマニアに入りました。涙をこらえて、こう語ります。「私はウクライナが大好きです。ウクライナで暮らしていたいです。しかし、いまは無理なのです」
イワンさんの祖父は車で彼を国境まで送ってくれました。安全のためにイワンさんを避難させ、祖父はその後、ウクライナの家へと戻って行ったということです。

【イワンさんの声】

恐ろしいです。この紛争...すべての人が亡くなりますから、
私たちの町にとって、本当に悪いことなのです。
泣きたくなります。だって、友達はみんな町にいるのですから。
私は...ごめんなさい。私は、友達を愛しています。彼らは死ぬかもしれない。
私は...ごめんなさい。


ミーシャさん(17歳)

「私たちはキエフを離れたくありませんでした。でも、ロケット弾の爆発音を聞いたとき、非常に恐ろしくなって、私たちは去ることを決めました」

数日間の移動を経て、ミーシャさんは、お母さんとお姉さん、妹と一緒にルーマニアに到着しました。 「キエフにお父さんを残してきたので、そのことを思い、ストレスでいっぱいになります。お父さんのサポートがなければ、とても大変なのです」と彼は言います。


ワールド・ビジョンは、ウクライナ危機の影響を受けた子どもたちとその家族の緊急のニーズに対応するために、ルーマニア、ジョージア、モルドバのチームを動員して支援活動を行っています。