【ウクライナ危機】病院から緊急支援要請を受け、ウクライナ国内に食料と物資を届けます

(2022.03.08)


  • 食料品と基本的な支援物資が病院に届けられ、近日中にさらなる物資が追加されます
  • ウクライナ国内における基本的な食料と衛生用品のニーズが急速に高まっています
  • ワールド・ビジョンは、基本的な物資の支援だけなく、必要不可欠とされる心理社会的支援や教育支援を計画しています
危機が拡大するウクライナで、3月5日、国際NGOワールド・ビジョンは現地で必要とされている食料と医薬品等をウクライナの病院に届けました。

ワールド・ビジョンは30年以上にわたりルーマニアで活動しており、このウクライナ危機に際して、350人のルーマニア人によるチームを編成し、ウクライナ国内における支援活動に着手することができました。ベッド数600床のウクライナの病院が、姉妹都市であるルーマニアのシレットに対して緊急支援の要請を行ったのを受け、ワールド・ビジョンはその要請に応えるべく、トラック2台分の食料と病院の備品を届けました。

物資の輸送に同行したワールド・ビジョン・オーストラリアの最高責任者(CEO)ダニエル・ワーズワースは、ウクライナでの紛争の影響で国内の医療品や病院用品を含む必需品の供給にひどい打撃が発生し始めていると述べました。

「ウクライナ国内からは、人々が必死に食べ物を求めているという声を聞いています」と、ダニエルは言います。

「病院は、通常の患者を診るのにも、サプライチェーンの問題に直面しています。その上、人々が食料と避難場所を求めて病院に押し寄せているため、さらなる負荷がかかっています。病院の物資はすでに危険なほど減少しており、今後数週間以内に食料が重大な問題になるのではないかと懸念されています」

この国境を越えた人道支援は、ワールド・ビジョンが難民支援で協働を図るためにシレット市の市長と会ったのちに実施されました。ウクライナとの国境の都市、ルーマニアのシレットでは、人々が紛争を逃れた数十万人のウクライナ人を歓迎していました。

「私たちがそこで出会ったウクライナの人々は、明らかに精神的苦痛の兆候を示していました」と、ダニエルは言います。

「彼らには何のつてやコネもなく、国境を超えるための多くのお金や手段を持っていないため、切に緊急支援を必要としています。私たちのチームは、服だけを背負って国境を越えてきた難民の人々に会っています」

ワールド・ビジョンは、現地のリーダーたちと24時間体制で協力し、特に子どもたちや病院の患者への支援を念頭に、食料、医療品、その他の物資における緊急のニーズが満たされるよう、支援方法を模索しています。

ワールド・ビジョンの人道支援には、マットレス、枕、シーツ、タオル、石けん、消毒剤等の病院の備品のほか、空腹に苦しむ子どもや家族への穀物、米、パスタ、油、コンデンスミルク、肉の缶詰などの食料が含まれています。

配布された食料や医薬品を受け取った女の子

ワールド・ビジョンの中東・東欧地域の責任者を務めるエレノア・モンビオは、次のように述べます。

「ワールド・ビジョンは、規模が日に日に拡大していった難民危機への対応をすでに行っていました。ワールド・ビジョンは当初から難民の方々を支援し、水、食料、衛生用品と子ども用キットのほか、国境にあるお母さんと子どもの休憩所に暖房器具を提供しました。また私たちは、45人のウクライナ語を話す心理学者を通して、ウクライナから到着する子どもや人々に心理的な応急処置を提供する予定です」

現地から動画が届いています

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ワールド・ビジョン・ジャパンでは、紛争等の影響により、危機的な状況にある難民・国内避難民を支援する「難民支援募金」を受け付けています。皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。

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