【新型コロナ】2年間で7,200万人以上を支援、私たちの活動は続きます

(2022.01.13)


2022年1月、ワールド・ビジョンが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への緊急対応を始めてから、丸2年が経ちました。チャイルド・スポンサーシップの支援地域はもとより、医療体制がぜい弱な国や難民・避難民が多い国等、世界70カ国以上でCOVID-19関連の支援活動を展開し、最も弱い立場にある子どもたちやその家族への影響を軽減する活動を継続してきました。

4つの柱(①感染拡大の防止、②保健システムと医療従事者のサポート、③子どものケア、④協働とアドボカシー)に基づく活動の結果、2021年10月までに、72,012,019人(うち31,162,303人は子ども)に支援を届けることができました。

支援実績

①感染拡大の防止

  • 感染予防策を伝えた人の数:38,544,784
  • 手洗いのために配布された石けんなどの数:6,409,424
  • ワクチンの重要性を伝えた人の数:703,786  
  • ワクチンの重要性を伝えるための活動に参加した宗教リーダーの数:2,391


②保健システムと医療従事者のサポート

  • トレーニングした地域ヘルスワーカーの数:199,223
  • 防護用具を提供した医療従事者の数:2,207,346
  • 医療従事者やコミュニティの人々に配布したマスクの数:18,269,153  
  • ワクチン接種についてトレーニングを受けた医療従事者の数:232
ラジオを通じて感染拡大の予防を訴える様子
(マラウイ)

③子どものケア

  • 社会心理的なサポートをした人の数:4,734,888
  • リモート授業用に提供した学用品の数:1,875,242
  • 食糧支援を届けた人の数:8,412,235
  • 「ビジョン・ファンド*」から貸し出された金額:174,538,307ドル
※ビジョン・ファンド:主にマイクロファイナンスを行うワールド・ビジョンの関連機関。パンデミックに際しては、生計が厳しくなった世帯を対象に安心した暮らしを取り戻すために融資を行っています。世界28カ国で展開しており、国や地域によってはオンライン決済も導入しています。


④協働とアドボカシー

  • 国際社会や各国政府に対する働きかけによって変わった政策の数:381
  • 協働した国際機関、NGO、市民団体の数:1,289
ビジョン・ファンドを通じた支援で生計を立て直したドリスさん(ガーナ)

COVID-19と3年目の挑戦

COVID-19は、一昨年に続き昨年も世界中のすべてのコミュニティに様々な挑戦をもたらしました。一昨年から継続して実施することができたマスクや衛生用品の配布、リモート授業の対応等に加え、昨年はワクチン接種について新たな挑戦がありました。

  • レバノンのラガードちゃん

ワールド・ビジョンはレバノンにおいて、ユニセフ(国連児童基金)と連携して、弱い立場に置かれた子どもたちが教育を受け続けることができるよう支援しました。広く活用されている携帯電話アプリを利用し、基礎的な識字と数学のリモート教育プログラムを展開し、休校中の子どもたちが家庭でも勉強を続けられるようサポートしました。
支援を受けている、おしゃれが大好きなラガードちゃん(11歳)は、「数学が大好きです。将来はファッションデザイナーになりたいと思っています。英語が話せたらいつか旅行に行った時、旅先でたくさんの人とお話しできるので、英語で新しい知識を身につけることもとてもわくわくします」と、夢を語ってくれました。

デイビッドさん
勉強に励むラガードちゃん
  • ハイチのベルナルドスタッフ

ワールド・ビジョン・ハイチで開発ファシリテーターとして働くベルナルドスタッフは、子どもの頃、チャイルド・スポンサーシップの支援を受けていました。今はワールド・ビジョンのスタッフとしてCOVID-19支援の最前線で活躍しています。マスクの支援にあたり、正しいマスクのつけ方を伝えています。
「かつて私はワールド・ビジョンを通じて支援を受けました。今は、私がワールド・ビジョンを通じて子どもたちに恩返ししたいと願っています」と語ってくれました。

正しくマスクをつける手助けをするワールド・ビジョン・ハイチのベルナルドスタッフ

ワールド・ビジョンはこれからもぜい弱な立場に置かれた子どもたちに寄り添います

世界中でワクチンの接種が始まりましたが、その一方で、国や地域によって接種率に大きな差があることや、ワクチン接種に対する知識の不足など、新たな挑戦も始まっています。
また、COVID-19は子どもたちに次のような環境の変化をもたらしており、心理社会的なサポートを継続することが不可欠です。

  • 55%の子どもたちは休校に伴い公的な教育を受けられずにいます
  • 学齢期(5~15歳)の子どものうち、5人に1人は一切の教育を受けられていません
  • 13%の大人が子どもに対して家庭内で暴力をふるってしまいました

まだまだ続くウイルスとの闘いに負けることなく、ワールド・ビジョンは、命を救い、暮らしを守り、貧困と暴力から子どもとその家族を守る活動を続けます。