新型コロナウイルスの感染拡大に関して

(2020.02.06)

世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョンは、紛争や貧困等によって脆弱化している国々の子どもたちに対して新型コロナウイルスの感染が拡大することを懸念しています。

ワールド・ビジョンの保健・栄養分野におけるグローバル・リーダー、トム・デイビスは以下のように述べています。「私たちは、病院、保健センター、医師、看護師、監視システムが限られているような脆弱な医療体制を持つ国々を非常に懸念しています。これらの国々の多くは、紛争に巻き込まれているか、ガバナンスが貧弱であるか、開発途上にあるかのいずれかです。これらの国にウイルスが侵入した場合、コントロールするのは難しくなるでしょう。専門知識や資金での支援が必要です」

健康であれば感染症に対処できるかもしれませんが、高齢者や慢性的な健康上の問題を抱えている人は、重症化したり、死亡する可能性が高いことが分かっています。難民キャンプや避難民キャンプ、人口密度の高い都市部ではウイルスが急速に広がる可能性があります。

「多くの国では、栄養失調、マラリア、HIV/エイズ、結核、下痢の割合が高く、これらがこのウイルスに対する脆弱性を高めています」「非常に多くの人々が影響を受ける可能性があるので、ウイルスが国境を越えてこれらの国に侵入するのを全力で阻止する必要があります。国際社会の迅速な支援が必要な理由です」と、デイビスは話します。

ワールド・ビジョンは、西アフリカ (2014年) やコンゴ民主共和国(2019年)でのエボラ出血熱の流行、ラテンアメリカでのジカ熱の流行(2016年)など、病気の流行に取り組んできた豊富な経験があります。これら大流行に対してワールド・ビジョンは地元の保健当局、宗教団体、そして22万人以上のヘルスワーカーのネットワークと協力して、アセスメントの実施、噂・誤報に惑わされないための保健教育、感染の影響を受けた子どもたちとその家族の保護を行いました。

ワールド・ビジョンは新型コロナウイルスの感染拡大を注視しています。支援活動を通じて関わっている地域や子どもたちに対して、身の安全を守る方法を確実に伝えることに重きを置いてこれからも活動を続けます。

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