障がい児にも豊かな命を~モンゴルのチャイルド・スポンサーシップ支援

2012.08.15

住民の声から、障がい児リハビリテーション・センターでの活動に

モンゴルの女の子
モンゴルの女の子

チャイルド・スポンサーシップによる支援では、地域の住民が支援を通じて力をつけ、行政に自分たちの声を届けられるようになることも目指して活動しています。モンゴルのバヤン・ウルギー地域開発プログラム(以下、ADP)では、そうした活動が、障がい児リハビリテーション・センターでの活動として成果をあげ、障がいをもった子どもたちも豊かな命を生きることにつながっています。

このセンターは、障がいを持つ子どもたちの親の会が中心になって設立されました。子どもたちに対する政府による医療リハビリテーション支援が限られている状況の中、保護者たちが結束して自らサービスの提供を行っています。設置されたセンターでは現在、50人前後が簡単な医療リハビリテーションと学習支援のサービスを利用しています。

支援が始まって、外に出たり、勉強を再開できるようになったジャハンギルちゃん

数学の勉強をするジャハンギルちゃん
数学の勉強をするジャハンギルちゃん

センターを利用しているジャハンギルちゃん(仮名:18歳)は、足に障がいがあり、自由に移動することができません。母親が彼女を支えて小学校までの送り迎えや、授業を受ける手伝いをしていました。しかし、彼女が11歳の時にその母親が急逝。それからは送り迎えする人がなくなり、かつ学校も彼女を助けることができず、ずっと家にこもりきりとなっていました。その彼女が再び家の外に出て同世代の子どもたちと交流したり学習したりできるようになったのは2009年。障がい児リハビリテーション・センターへの支援が始まってからでした。センターでは、医学的リハビリテーションを続ける傍ら、途中だった読み書きの学習も再開できるようになりました。ジャハンギルちゃんに次の目標はと尋ねると、年齢は高くなったものの、「再び地域の学校でしっかりと勉強したい」と語ってくれました。

障害を持つ子ども、持たない子ども、ともに受け入れられる地域づくり

センター長のエルランさん(左)と子どもたち
センター長のエルランさん(左)と子どもたち

センター長のエルランさんは、本職は学校の教師ですが、仕事の合間を縫ってボランティアで毎日センターに足を運びます。自身の娘さんもこのセンターの利用者です。エルランさんからは、「このセンターは障がいを持つ子どもたちの最終目的地ではなく、ここを通過点として地域の学校や社会に出て行けるようになることを目指しています」とお話しくださいました。

実際に、このセンターでのトレーニングを受けて地域の学校に通うようになった子どもたちもいるとのこと。子どもたちの能力を高めるだけでなく、地域の学校の教員に対して障がいを持った子を受け入れるノウハウも教えています。聴力に障がいのある子どもたちも授業に参加できるよう、聴者の教員や生徒に手話を教える試みも始められています。ゆっくりと、でも着実に、障がいを持つ子ども、持たない子ども、ともに受け入れられる地域づくりが行われています。


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