12月12日WVカフェ・スペシャル in 大阪 開催報告

2013.12.18

12月12日(木)、大阪の梅田スカイビルにて、「WVカフェ・スペシャル」を開催しました。

スペシャルゲストとして、1993年から約10年間、チャイルド・スポンサーシップによる支援を受けたJ・ジャイレーII地域開発プログラム(以下ADP)の元チャイルド、ローレンス・ヴィラセランさんとワールド・ビジョン(以下、WV)フィリピン・スタッフのエリザベス・デルガドを迎えしました。

元チャイルド、ローレンスさんのチャイルド・スポンサー中澤さん(当時)訪問報告

対面が実現したローレンスさんと中澤さん

元チャイルド、ローレンスさんは、来日してすぐに、当時のチャイルド・スポンサーの中澤さんを訪問しました。中澤さんからの届いた最後のお手紙に、「いつか直接会って、握手できる日が来るといいね」と書かれていた夢が実現した様子の動画(↓)が流されると、感動が参加者を包みました。

「中澤さんから、"君はフィリピンにいる私の息子だよ"という手紙を受け取ってから、父親を亡くしたけれど、私には日本にいるお父さんがいるんだという思いが心の支えとなりました。このことを支えに、今まで頑張ることができました」とローレンスさん。

日本のチャイルド・スポンサーの方々に対して、「皆さんは私たちのヒーローです。いろんなことにくじけそうになったけれども、皆さんの存在のおかげで私はあきらめずに進むことができました。心から感謝します」とメッセージを語りました。

スポンサーの存在がどれほどチャイルドたちにとって大切で、心の支えとなるかを、ローレンスさんがほがらかに語るイベントとなりました。

会場で上映した「ローレンスさんが中澤さんを訪問した様子」



チャイルド・スポンサーからの手紙を今でも大切に保管しているローレンスさん

スポンサーからの手紙を今でも大切に保管しているローレンスさん

ローレンスさんの来日は、2008年に終了したJ・ジャイレーII ADPの事後評価のために、WVJスタッフが2013年7月に現地を訪問したことがきっかけとなりました。現地を視察する中で、スポンサーからの手紙を今でも大切に保管していたローレンスさんに出会いました。

現在30歳のローレンスさんは、7歳の時に父親を亡くし、家族は遺族年金だけを頼りに非常に厳しい暮らしを強いられました。当時、ローレンスさんのお母さんは「子どもたちを学校に通わせ続けることができないかもしれない」と不安を抱えていました。そしてローレンスさんが10歳の頃、この地域でチャイルド・スポンサーシップの支援活動が始まりました。ローレンスさんは、自分がチャイルドとして登録された時のことを以下のように振り返っています。

思いを語るローレンスさん

「当時、チャイルドに登録すると改宗をさせられたり、日本に連れて行かれるという噂がコミュニティーで流れました。私は小さかったのでこのことについてはよく分からなかったのですが、WVの活動が進むにつれて、人々の誤解は少しずつ解けていきました」

ローレンスさんはWVから教育支援を受けただけでなく、WVが実施する様々な活動に積極的に参加し、ユースグループの代表も務めるようになりました。「クリスマスには、地域の特に貧しい人々のための催しをユースグループで企画しました。地域の少し裕福な家庭に募金を募り、クリスマスプレゼントとして食糧を届けました。ユースグループの活動を通じて、"分かち合うことの大切さ"を学びました」とローレンスさん。

初めて担任を持ったクラスの生徒たちと(2006年)

現在、公立高校の教師として働くローレンスさんは、生徒たちに接する中で、「学問」を教えるだけではなく、「人生」も教えることができる先生を目指したい、と言います。

自分の中に「2+2 =4」(トゥープラストゥーイコールフォー)という公式があります。

 2 - To teach study「教科を教えること」
 2 - To teach about life「人生(実生活)を教えること」
 4 - Forever 「永遠に(良い影響を与えること)」

会場で上映した「ローレンスさん紹介映像」

台風30号の後、直ちに現場に入ったスタッフによる活動の報告

被災者に支援物資を届けるエリザベススタッフ

先月8日、台風30号(ハイエン)による大きな被害に見舞われたフィリピン中部。この地域には、ワールド・ビジョン・ジャパンの2つのチャイルド・スポンサーシップ支援地域(レイテ、サマール)があり、今回の台風で大きな被害を受けました。台風の後、エリザベススタッフは直ちに現場に入っており、その様子について報告しました。

現場で一番厳しかったことは?という問いに、「現地の通信状況が悪く、瓦礫が残っているので交通アクセスも悪い上、ガソリンの価格が通常期に比べ3倍以上に高騰しました。治安も悪化し、子どもたちは住む場所に思うように戻ることができませんでした。
日本のスポンサーの皆さんから、多くの心配の声が届く中、すぐに子どもたちの安否状況が確認できず、心苦しく、申し訳なく思っています。一方、皆さんが忍耐してくださり、子どもたちを思ってくださっていることを感謝します」とコメントしました。

参加者の声

会場の様子

「ローレンスさんが本当に生き生きと話されているのを聞いて、本当に感動しました。私も今、小学校教師として子どもに関わっているので、教師として尊敬の念を抱きました」

「初めての参加でした。ワールド・ビジョンの活動をよく理解できました。信頼できる活動をされていると確信し、感動しました。」

「何度か参加させていただいていますが、毎回雰囲気が異なり、発見があります。」

「元チャイルドのローレンスさんの話を聞いて、ちゃんと支援としてチャイルドの人生を支えているのだということがわかってよかったです」

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クリスマスまでに、あと約1500人の子どもたちのチャイルド・スポンサーを募集しています!
どうぞ力を貸してください。
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