バングラデシュのスラムで暮らすミナちゃん(12 歳)は、お母さんと2 人で6 人家族を支えています。
毎朝5 時に市場に行き、落ちている食べ物を拾ったり、店をまわって物乞いをします。店の人たちは、嫌な顔をするだけでなく、時にはひどい言葉をミナちゃんにあびせます。
でも、どんなに怒鳴られても無視されても、「何かください」と繰り返します。スラムの家で待つ幼い妹たちのため、家族みんなが今日食べる物を得るために。
午後は、近くのゴミ山へ行き、売れそうな物を探して歩きます。
ガラスや金属が落ちている危険な場所。そしてここは、暴行や誘拐が頻繁に起きる場所でもあります。でもミナちゃんは、暗くなるまで働いて夜道を一人で帰ります。
10 歳の頃、疲れ切った帰り道で、車にひかれて全身に大けがを負いました。お母さんは、帰らないミナちゃんを探して泣きながら歩きました。見つかった時の傷だらけの姿が忘れられないといいます。それでもミナちゃんは、翌日また、足を引きずって市場に向かいました。午後は、動かせる方の手でゴミを拾いました。家族のために働かなくては、という一心でした。
「すごくつらい。本当はもう行きたくない。悪い人が身体を触ってきたりすることもあって怖いです。それでも行かなきゃいけないから、悲しくなります」
厳しい現実と闘いながらも、ミナちゃんは未来を夢見ています。
「学校の先生になりたい。先生になって、みんなもわたしみたいになれるんだよって、子どもたちに教えてあげたい」
それは、厳しい現実を生きる子どもたちに希望を見せてあげたいという、せつなくて優しい夢でした。
貧困から抜け出せず、厳しい生活を強いられる子どもは、世界で約3億5,600万人*。
そのような子どもたちが未来を夢見て健やかに成長できるよう、子どもが住む地域全体を継続して支援するプログラムが、チャイルド・スポンサーシップです。
ワールド・ビジョン・ジャパンは、未来を夢見る多くの子どもたちに支援を届けるため、「見たい未来を。さぁ、一緒に。」キャンペーンを実施します。11/1(月)~12/25(土)の期間、チャイルド・スポンサーシップに参加してくださる3000人のチャイルド・スポンサーを大募集します。
子どもたちの見たい未来、それはきっと、あなたが、そして世界が見たい未来にもつながるはず。一人で何もかもを変えることはできませんが、一人ひとりの力が積み重なれば、世界は変わっていきます。
ぜひ、このキャンペーンを通して、チャイルド・スポンサーシップにご参加ください!
*UNICEF, WORLD BANK GROUP, Global Estimate of Children in Monetary Poverty: An Update, 2020