イスラエルとパレスチナの衝突に際して、子どもを守るため攻撃の自制を求めます

(2021.05.12)


イスラエルとパレスチナの間で続く暴力により、イスラエル人とパレスチナ人の双方に死者が出、数百人の負傷者が出ました。ここ数日間では、ガザ地区の子ども10人が死亡し、少なくとも44人が負傷しており、今後も空爆は続くと予想されます。何万人もの子どもたちが決して経験すべきではない暴力の真っただ中にいます。

ワールド・ビジョンは、暴力を引き起こしている問題は複雑で、容易に解決できないことを認識しています。しかし、無差別に発射されるロケット弾、投石、人種差別、破壊、暴動、武力行使、国際法違反等の暴力は、問題の解決策ではありません。ワールド・ビジョンは、暴力と不正義、特に子どもたちの命や心身の健康を脅かす行為を嫌悪します。暴力と不正義は、必要なサービスや保護をほとんど受けられずに育った子どもたちの生活を、さらに悪化させています。

ワールド・ビジョンは、すべての利害関係者が敵対的行為をやめ、平穏をとり戻すために直ちに行動を起こすことを望みます。そうすることで、根本的な問題に対処するための戦略を練り、子どもたちの命を守ることができます。ワールド・ビジョンは、他の人道支援団体とともに、傷を負った子どもたちを即座に支援できるようになることを望んでいます。恐怖と不安の中で子どもの世話をしたり、子どもを亡くしたりしている人々が大勢います。中には、5人の子どもを失ったという想像を絶する悲劇を経験した人もいます。

パレスチナの子ども
ヨルダン川西岸地区に住む子ども(2020年6月)
ワールド・ビジョンは、45年以上にわたり、エルサレム、ヨルダン川西岸地区、ガザ地区の子どもたちの生活改善に取り組んできました。2020年度は、教育、児童保護、地域社会の回復等のプログラムを通じて、138,213人の子どもたちに支援を提供しました。ガザ地区の子どもたちを対象にしたプログラムは2016年8月から中断されていますが、世帯の60%以上が食料不安、49%が失業しており、人々は切実に人道支援を必要としています。

ワールド・ビジョンは、宗教、人種、民族、性別に関係なく、すべての人々のために働きます。キリスト教精神に基づいて活動する団体として、すべての人が尊厳ある生活、より良い未来、十分な可能性を手に入れる機会を与えられるべきと訴えます。



ページトップアイコンイスラエルとパレスチナの衝突に際して、子どもを守るため攻撃の自制を求めます トップへ戻る