今日は、国際平和デー:平和への祈り

(2016.9.21)

紛争がもたらす苦しみ

世界では2億3,000万人、つまり、10人にひとり以上の子どもたちが、武力紛争の影響を受けている国や地域で暮らしています。

そのうち、約2,800万人の子どもたちが紛争から逃れた難民、および、国内避難民としての生活を余儀なくされています。

また、19カ国で25万人以上の少年や少女が、強制的に武器をもたされ、子ども兵士として戦闘に加わっていると言われています。長期化しているシリア紛争による死者数は、30万人を超えました。(データ出典:ユニセフ、アムネスティインターナショナル)

終わらない紛争は、最も弱い立場にある子どもの命を奪い、親を奪い、その心に深い傷を残し、人生の機会を奪いつづけています。

シリアから逃れ、レバノンの難民キャンプで生活を余儀なくされている家族

国際平和デーとは?

すべての国にとって共通の理想である国際平和を推進する日として、1981年、国連によって制定された平和の記念日です。

この日を「停戦と非暴力の日」とし、すべての国と人々に、せめてこの日1日は敵対行為を停止するよう働きかけています。

ニューヨークの国連本部では、国連事務総長が「平和の鐘」を鳴らす特別記念行事が行われ、紛争で命を失った人々、悲しみやトラウマを抱えながら暮らしている人々に1分間の黙とうを捧げます。

その他、世界各地で多くの市民団体や学校などが「国際平和デー」を記念したイベントや取り組みを行っています。

「わたしたちのために祈ってくれている人たちのために、わたしたちも祈ります」ホンジュラスの父と子

中高生の「平和」への想い

ワールド・ビジョン・ジャパンは、中高生が「平和」について知り、考える機会として、ユースプログラムを9月3日(土)に開催しました。

前半はルワンダが虐殺を越えて平和を再構築していく「赦し」と「和解」について学び、被害者と加害者の立場でディスカッションをしました。後半はシリア難民の子どもたちの置かれている現状をワークショップを通して学び、平和な未来を築くための教育支援を紹介しました。

さらにヨルダンに駐在する渡邉スタッフにスカイプで質問をし、「難民キャンプ内は安全が確保されているのか」「難民の子どもたちは学校でどのような授業を受けているのか」等に答えてもらいました。

最後に平和への想いを自分の言葉で表現しました。

中高生から寄せられたメッセージ(抜粋):

「一緒に笑って 一緒に遊ぼう 一緒に幸せ・平和を築いていこう!」
「手をつなぎ、笑顔の輪を広げよう」
「子どもたちの明るい未来を世界のみんなでつくっていこう」


ニューヨークでは国連総会が開会しました。19日には「難民と移民に関する国連サミット」が開かれ、増え続ける難民や移民問題に対して国際社会の協力をうたう「ニューヨーク宣言」が採択されました。

各国が協調し世界に平和が訪れることを祈りつつ、ワールド・ビジョンは活動を続けます。

シリア難民支援募金はこちら


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