難民となり学校に通えない子どもたちに、教育を届けたい

難民の保護と援助に対する世界的な関心を高めるために、6月20日は「世界難民の日」と制定されています。
世界では、紛争などが原因で約6000万人の人々が避難を余儀なくされています。
その半数以上が18歳以下の子どもたちです。故郷から逃れた子どもたちは、現在の暮らしだけでなく、未来をも奪われつつあります。(データ出典 UNHCR)

シリアの子どもたちの現状

「将来の夢はお医者さんとなること」と話すガザルちゃん(写真右、10歳)。避難生活で学校に通えない今、未来に希望をつなげることができません


シリアでは、2011年3月から始まった激しい内戦により、約390万人の人々が難民となって、隣国のヨルダン、レバノンなどに逃れています。

そのうち21%は小学校に通う年齢の子どもたち。子どもたちは、シリアで愛する家族や友人を亡くし、親しんだ家や学校を破壊されるなど、残虐な光景を目の当たりにしたため、心にも傷を抱えています。

シリア難民の子どもの夢

「あなたの夢は?」と尋ねられ、子どもたちが絵に描いて説明したのは・・・
  

  • シリアに戻って友だちと公園に行くこと
  • シリアに帰ること
  • 犬が私を追いかけるの
  • 僕は王様。ガードマンたちが守ってくれるんだ
  • 戦車を操縦すること
  • お城と飛行機があって、僕は飛行機でシリアに帰るんだ

南スーダンの子どもたちの現状

また、長年の内戦の末に2011年7月に独立した南スーダンでは、平和の到来も束の間、2013年12月に再び内戦が勃発しました。

2006年から南スーダン(当時の南部スーダン)の子どもたちのために、ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は支援活動を行ってきましたが、人々は南スーダンを離れることを強いられ、周辺国に逃れています。

WVJが支援を行っているエチオピアの難民キャンプには、教育を受けられない子どもたちが約2万4000人います。

南スーダンの難民の家族。子どもたちは学校に通うことができません

子どもたちの明るい未来のために

WVJは、心身の成長や教育のために大切な時期の子どもたちのために、ストレスを和らげるためのレクリエーション活動や補習授業などの場を提供しています。文房具セットの支給なども行ない、子どもたちの未来のための教育支援を行っています。

WVJでは、未来を築く子どもたちに教育の機会を届けるために、夏期募金の協力を呼びかけています。




【イベントのご案内】

7月9日(木)、WVカフェ on 南スーダン独立記念日 in 東京 を開催します。
シリア難民が逃れているヨルダンと、南スーダンに駐在し、難民支援の第一線で活動してきた國吉スタッフからの報告をぜひ聞きにいらしてください!