新型コロナウイルス対策:日本国内の子ども支援事業を実施しています

(2020.09.30)


新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、子どもの成長にとって不可欠な要素である食べること、学ぶこと、遊ぶことなどに様々な影響が出ています。ワールド・ビジョン・ジャパンは、新型コロナウイルス感染症の影響下でも子どもたちの食・遊び・学びを支えることを目的として、日本国内でも「新型コロナウイルス対策子ども支援事業」を実施しています。

同事業では、地域社会で活動する子ども支援団体への助成を通じて、緊急の食材・弁当配布支援や子ども食堂の継続支援、子どもの学習支援・遊び場・居場所等のオンライン化による継続支援等を行います。2020年8月11日までに15件の事業への助成が決定し、各団体による活動が始まっています。今後、これらの団体が継続的に安全で安定的な支援活動を継続できるよう、研修等による組織やスタッフの能力強化を行うことも、ニーズに応じて検討する予定です。

助成事業のご紹介

<緊急の食材・弁当配布支援や子ども食堂の継続支援>団体名五十音順)

●食材配布・弁当配布
~「上高田みんなの食堂」実行委員会~


中野区上高田で乳幼児を含む子どもから高齢者まで誰にでもおいしく栄養バランスの取れた旬の食事を提供するために行っていた子ども食堂が、コロナ禍のため休止。緊急対応として食材と弁当の配布を行っています。本助成金では、食材の配布(延べ約160名分)のための費用を支援します。

「料理ができない中高生でもチンすれば食べられるものだといいよね」「親子丼のレトルトとか!」とアイデアを出してくれたものを採用したそうです。(上高田みんなの食堂ブログより)

食材準備を手伝いに来てくれた高校生
配布した食材


●ほっこり~の子ども食堂 
~特定非営利活動法人子育てママ応援塾ほっこりの~


北区で主に子育て中の母親を対象として実施していた子ども食堂がコロナ禍により休止、9月より主にひとり親家庭に対する食材配布を開始。本助成金では、9月~12月の間に延べ約100 名に食材を配布するための費用を支援します。

ほっこり~の子ども食堂 担当者様より:
受け取りに来られた方は皆さん「助かります、ありがとうございます」とおっしゃってくださったり、「次はいつですか?」など質問もありました。喜んでいただけたので開催してよかったです。

配布した食材

●フードパントリーららら
~一般社団法人SHOIN~

コロナ禍を受け、北区唯一のフードパントリーとして3月より実施している活動の10月~12月の間の実施費用(延べ約696名利用見込み)を本助成金で支援します。


まめの樹フードパントリー
~特定非営利活動法人ワーカーズコープ 自立支援センターまめの樹~

豊島区で地域の子どものために行っていた子ども食堂がコロナ禍により休止、8月より食材配布を開始。本助成金では、8月~12月の間に延べ約60名に食材配布を行うための費用を支援します。

配布した食材
食材のお渡しの様子

●コロナ禍におけるひとり親家庭の食糧支援
~立川市ひとり親家庭福祉会 立川みらい~

立川市のひとり親家庭のコロナ禍による影響を軽減するための事業。本事業では、特に給食が無い夏休み中の家計の負担を軽減するため、約80世帯にお米券を届ける費用を支援します。

配布したお米券

●フードサポート「お楽しみ食事券」
~特定非営利活動法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク~

コロナ禍により経済的にひっ迫している家庭(延べ約1,000世帯)に対し、「親子で会話の弾む食事の場」の提供と、地域とつながるきっかけを作ることで孤立を防止すること等を目的に、地域の飲食店で利用できる「食事券」を配布するための費用を本助成金で支援します。

配布した食事券

●みんなの食堂 
~南中野カレーの会~

南中野地域の高齢者、児童、子育て家庭を主な対象とした子ども食堂が、コロナ禍のため休止していたが、6月から再開。本助成金では、8月~12月の間に月2回程度行う手作りカレーの提供(延べ約1,400食分)のための費用を支援します。

提供した手作りカレー
調理ボランティアの皆さん

●お弁当とミニフードパントリー
~特定非営利活動法人ワーカーズコープ みんなのふくろう食堂~

豊島区で地域の人々のために行っていた子ども食堂がコロナ禍により休止、弁当配布とフードパントリーに切り替えて実施中。本助成金では、8月~10月の間に延べ約420名に弁当や食材を配布するための費用を支援します。

みんなのふくろう食堂 担当者様より:
フードパントリーの時に、暮らしの中の"ちょっとした困った"を聞くことがあります。
「パソコンを使えるようにして欲しいんだけど」「図書館で、うまく本を借りられなくて」などの声を聞くと、「何々?」と、その場にいる人が寄って来て解決してくれます。その様子を見ながら、こんな関係が地域にもっと広がればいいなと思っています。

フードパントリーの準備の様子
フードパントリーで配布した食材

<子どもの学習支援・遊び場・居場所等のオンライン化による継続支援>(団体名五十音順)

●足立インターナショナルアカデミーのオンライン化事業
~特定非営利活動法人足立インターナショナルアカデミー~


主に足立区に住む外国からの移住者とその子どもたちへの日本語と学校の学習支援をオンラインで継続するための事業。本助成金では、8月~10月の間の実施費用(延べ約486名参加予定)を支援します。

オンライン学習の設定状況
オンライン授業で使う日本語教材
●「日本語を母語としない小・中学生」向けのオンライン教室
~北区学び場Let's Study~


北区に住む日本語を母語としない小・中学生を対象とした学習支援をオンラインで継続する事業。本助成金では、8月~12月の間の実施費用(延べ約390名参加予定)を支援します

●新型コロナウイルス感染拡大による学習支援オンライン導入事業
~特定非営利活動法人ここからプロジェクト~

中学生対象の無料塾をオンライン・リモート学習により継続する事業。本助成金では、4月~10月の間の実施費用(延べ約310名参加予定)を支援します。

感染予防のためアクリルパーテーションを導入(特定非営利活動法人ここからプロジェクトが運営する「中野つむぎ塾」のブログより)

●海外にルーツを持つ子どものためのオンラインサマースクール
~特定非営利活動法人青少年自立援助センター YSCグローバル・スクール~

全国の小学1年生~高校進学希望者および新高校1年生の海外にルーツを持つ子どもを対象に、主に夏休み中のオンラインでの日本語教育および学習支援を行うための費用を本助成金で支援します。

YSCグローバル・スクール 担当者様より:
オンラインサマースクールは8月5日~21日の間の8日間で実施し、全国から延べ172名の参加がありました。1人~2人の生徒に講師1人がついて、やさしい日本語で手厚くサポートすることができました。海外ルーツのお子さんが特に難しいと感じる作文やレポートなどの宿題もじっくり丁寧に支援を行うことができました。最終日にはほとんどのお子さんが夏休みの宿題を終えました。


●オンライン授業の支援
~立川市ひとり親家庭福祉会 立川みらい~

ひとり親家庭の子どもを対象とした個別指導塾をオンラインで継続する事業。本助成金では、8月~10月の間の実施費用(延べ約490名参加予定)を支援します。

個別指導塾の様子(教室とオンラインを並行実施中)

●地元の高校と連携した本格的なオンライン授業の実施とその横展開
~特定非営利活動法人寺子屋子ども食堂・王子~

北区の学習支援教室が地元の順天高校および北区社会福祉協議会、北区教育委員会と連携して実施しているオンラインの英語授業を、区内の他の学習支援団体や子ども食堂等に参加する子どもにも対象を拡大して実施する事業。本助成金では、8月~12月の間の実施費用(延べ約1,000名参加予定)を支援します。

●外国ルーツの子どもへの支援事業
~特定非営利活動法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク~

豊島区の外国ルーツの子ども(延べ約130名)を対象に、7月~9月の間、オンラインで定期的に居場所を提供するための費用を本助成金で支援します。月毎のテーマを設定し、子どもたち自身が考え表現する場の構築、ロールモデルとなるような外国ルーツの大学生等をゲストスピーカーとして招く等の企画が予定されています。

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