手紙翻訳ボランティア体験とは?企業社員とつながる国際支援の現場
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翻訳ボランティアとは?国際協力を支える手紙交流
ある早春の夕暮れ時、JR川崎駅からほど近い富士通株式会社の本社を訪問しました。
目的は、社員有志の皆さまに、チャイルド・スポンサーシップの手紙交流の一環として、チャイルドから届いた手紙の和訳にご協力いただくためです。
翻訳ボランティアは、言葉を通じて国際協力に関わる活動の一つです。

チャイルドから届く手紙は、年間約3万2千通。そのうち約7割の方が、日本語訳を希望されています。その一通一通に丁寧に向き合い、言葉を紡いでくださっているのが翻訳ボランティアの皆さまです。多くの方がご自身もチャイルド・スポンサーであり、日常の合間に在宅で翻訳を担ってくださっています。
今回は、フィリピンの6つの学校を対象に、ICT教育の充実をはかるプロジェクト支援をしてくださっている富士通株式会社の社員さまとご一緒し、社員の皆さまにもこの手紙交流に触れていただきたい――そんな思いから、翻訳体験イベントを実施することとなりました。
企業社員と実施した手紙翻訳体験イベント
翻訳体験は、金曜日の18時から。一週間の仕事を終え、誰もが疲れを感じているはずの時間帯です。お申し込みはいただいていたものの、「本当に来てくださるだろうか」と、どこかで不安も感じていました。
けれども当日、会場となる会議室には、次々とPCを抱えて人が集まってきます。最終的には、なんと15名もの方々が参加してくださいました。
その光景を見たとき、胸の奥がじんわりと温かくなりました。
チャイルド・スポンサーシップの手紙が持つ意味

セーフガーディングの確認と、翻訳のポイントを共有したあと、いよいよ翻訳作業へ。
会場はすっと静まり返り、キーボードを打つ音だけが静かに響きます。
一人ひとりが、遠く離れた国の子どもに思いを馳せながら、画面の向こうの言葉と向き合っている――そんな空気が、そこにはありました。

やがて、そっと手が挙がります。
「子どもの絵に “Sunflower” と英単語が書いてあるのですが、絵を見るとひまわりには見えません。この場合、どう訳したらよいでしょうか?」
子どもたちの書く手紙は、決して難しい英語ではありません。
けれど、その中には、その土地の暮らしや文化、そして子どもたちの世界が詰まっています。
だからこそ、ただ言葉を置き換えるのではなく、「この子は何を伝えたかったのだろう」と想像力が必要になります。
翻訳ボランティアで求められる「想像力」
Googleレンズで現地語を直接調べると「蓮の花」と表示されました。けれど、絵は蓮にも見えません。
画面の前で立ち止まり、考える。遠い国の一人の子どもの気持ちに、そっと心を寄せる時間。

最終的に、その言葉は「花」と訳されました。
正解が一つではないからこそ、その選択には、その人のやさしさや想像力がにじみます。
企業ボランティアが生み出す新しいつながり
気づけば、あっという間に1時間40分。時間の流れを忘れるほど、濃密なひとときでした。

終了後に感想を伺うと、
「子どもの手紙に触れるのは何年ぶりでしょうか。新鮮な気持ちで、子どもの心を想像しながら翻訳しました」
「疲れが吹き飛び、心が洗われるような思いでした」
そんな言葉が返ってきました。
また、アンケートにも温かい声が寄せられました。
・貴重な機会をありがとうございました。素敵な時間でした。
・教育の機会に感謝し、将来は先生になりたいと書いている子どもたちの言葉に心を打たれました。支援の意味を改めて感じました。
・またぜひ参加したいです。

国際協力に関わる方法の一つとして
社員の皆さまが翻訳してくださった手紙は、翌週には、事務所ボランティアによる確認や発送作業を経て、チャイルド・スポンサーのもとへ届けられました。
遠く離れた場所にいるチャイルドと日本のチャイルド・スポンサーが、手紙を通してつながる。その先に、きっとたくさんの笑顔が生まれているのだと思います。
言葉を届けることは、想いを届けること。手紙交流は、チャイルド・スポンサーシップならではの「心と心の出会い」なのだと、改めて感じた幸せなひとときでした。
ご協力いただいた富士通社員の皆さま、本当にありがとうございました。
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