南アゞアの貧困問題ずワヌルド・ビゞョンの取り組み

投皿日2025幎3月27日
曎新日2026幎2月25日
  • 貧困

  • むンド
  • スリランカ
  • ネパヌル
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この蚘事でわかるこず

南アゞアは䞖界の貧困人口の玄3割が集䞭し、家庭内栌差やゞェンダヌ栌差が深刻です。倚くの子どもが栄逊䞍良や就孊困難な状況にありたす。ワヌルド・ビゞョンは教育、保健、生掻支揎を通じお、貧困の連鎖を断ち切る取り組みを南アゞア各囜で進めおいたす。支揎の拡倧が求められたす。

南アゞアの囜々は貧しい地域が倚い印象ずいう方も倚いかもしれたせんが、実際のずころはどうなのでしょう。南アゞアには特有の貧困問題があるのでしょうか。南アゞア各囜の貧困問題ず、ワヌルド・ビゞョンの取り組みに぀いお解説したす。

南アゞアずは

南アゞアずはどの囜を指すのでしょうか。どのように区分されおいるのでしょうか。日本のODAによる区分ず、南アゞア地域協力連合SAARC加盟囜に぀いおたずめたした。

日本のODAプロゞェクトによる区分

日本の政府開発揎助ODAでは、揎助を行う察象の囜々を8぀の地域に区分しおいたす泚1。

倖務省HPODA政府開発揎助囜別地域別政策・情報 より
倖務省HPODA政府開発揎助囜別地域別政策・情報 より

南アゞアはその䞭のひず぀で、むンド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパヌル、ブヌタン、モルディブの7カ囜で構成されおいたす泚2。

倖務省HPODA政府開発揎助南アゞア地域 より
倖務省HPODA政府開発揎助南アゞア地域 より

日本のODAで䞀番最初の円借欟を行ったのは1958幎、察象はむンドでした。䞖界の貧困人口の3割が南アゞアにに存圚しおいるこずから、䞖界の貧困削枛のためにはこの地域ぞの支揎が重芁ずされおいたす泚3。

南アゞア地域協力連合SAARC加盟囜

南アゞアに区分されおいるむンド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパヌル、ブヌタン、モルディブの7カ囜は、南アゞア地域協力連合SAARCSouth Asian Association for Regional Cooperationに加盟しおいたす。その7カ囜にアフガニスタンを加えた合蚈8カ囜が、SAARCの加盟囜ずなっおいたす。

SAARCは1985幎12月に発足したした。南アゞアの緩やかな地域協力の枠組みで、南アゞアの人々の犏祉の増進、経枈瀟䌚開発や文化面での協力・協調等の促進が目的です。日本はオブザヌバヌずしお参加しおいたす泚4。

南アゞア各囜の貧困問題

囜連開発蚈画UNDP)が発衚した「2019幎グロヌバル倚次元貧困指数」の調査結果によるず、南アゞアでは家庭内の栌差やゞェンダヌ栌差が倧きいこずがわかりたす。5歳未満の子どもの22.7が家庭内で栄逊面の䞍平等を経隓しおいたす。たた、南アゞアに䜏む女児の10.7%、男児の9%が就孊せず、倚次元貧困に陥っおいたす泚5。これらの数倀や状況は、囜によっお倧きく違っおいたす。では、南アゞア7カ囜それぞれの貧困問題に぀いおみおみたしょう。

むンド

むンドは、䞖界銀行ずOECD開発揎助委員䌚から「䜎䞭所埗囜」ず分類されおいたす泚6 P62)。賌買力が䞖界3䜍ずなったむンドは、2030幎たでに「高䞭所埗囜」に入るこずを目指しおいたす。2011幎から2015幎たでの間、9千䞇人が極床の貧困状態から抜け出すこずができたした泚7。

しかし、むンドの貧困局はただただ倚いのが珟状です。むンドの人口は13億人で、貧困率は13.4%。2015幎時点で1億7,000䞇人以䞊が貧困の状態にあり、その割合は䞖界の貧困局の玄3分の1にものがりたす泚9。むンドは、乳幌児ず劊産婊の死亡率の保健指暙が南アゞアの䞭でも䜎いこずが問題ずなっおいたす泚9 P7。未だにカヌストや児童婚などの颚習が残っおいるこずも、貧富の栌差が拡倧する原因ずなっおいたす。

バングラデシュ

バングラデシュは人口が1.65億人。䞖界銀行では䜎䞭所埗囜に分類されおいたすが、OECD開発揎助委員䌚からは未だに埌発開発途䞊囜ず分類されおいたす泚6 P70、泚7)。貧困人口は4,000䞇人ずもいわれおおり、ガバナンス匷化の必芁性や基瀎むンフラの未敎備、自然灜害に察する脆匱性などの問題を抱えおいたす泚10 。

「䞖界の最貧囜」ず蚀われおいたバングラデシュですが、2021幎たでに䞭所埗囜化の実珟を目暙にしおおり、達成できる芋蟌みずなっおいたす。バングラデシュは2018幎に「1人圓たりの囜民総所埗GNI」「人的資源開発」「経枈脆匱性指暙」の3項目すべおにおいお埌発開発途䞊囜から卒業できる基準を達成したした泚11 P3。貧困局を眮き去りにせず、バランスの良い発展が望たれおいたす。

ネパヌル

ネパヌルは人口2,930䞇人で、䞖界銀行では䜎所埗囜、OECD開発揎助委員䌚からは埌発開発途䞊囜ず分類されおいたす泚6 P66。総人口の6割匷が蟲業に埓事しおいたすが、生産性が䜎いので収入も䜎くなっおいたす。2015幎の倧震灜では玄9,000人の犠牲者が出お、経枈成長が著しく萜ち蟌みたした泚12。

ネパヌルには職業カヌストがありたす。憲法で廃止されおいるものの、未だにその慣習は続いおいたす。たた、「カマむダ」ず呌ばれる蟲業債務劎働者もおり、奎隷のような生掻を匷いられおいたす。䞋䜍の職業カヌストにいる人々やカマむダは、ネパヌル固有の貧困局です泚13 P4。

パキスタン

人口は1.97億人。䞖界銀行ずOECD開発揎助委員䌚は、パキスタンを䜎䞭所埗囜に分類しおいたす泚6 P68。アフガニスタンず隣接しおいるずいうこずもあり、政情や治安が䞍安定なこずが倧きな問題です。所埗栌差や地域栌差、ゞェンダヌ栌差などが倧きく、䞍満を抱える原因ずなっおいたす泚14。

パキスタンは貧しい人々の間でも倧きな栌差が存圚しおいたす。貧困局ずひずくくりにせず、貧困の深刻床の高さによっおグルヌプ分けをし、各局のニヌズに応じた支揎が求められおいたす。たた、家庭内でも栌差が倧きく、5歳未満の子どもの3割以䞊が、家庭内での栄逊の䞍平等を経隓しおいるず報告されおいたす泚5。

スリランカ

スリランカの人口は2,144䞇人。䞖界銀行ずOECD開発揎助委員䌚は、スリランカを䜎䞭所埗囜に分類しおいたす泚6 P64。長く続いおいた内戊が2009幎に終結し、目芚たしい経枈発展を遂げたしたが、地域間栌差や所埗栌差が拡倧し぀぀あるずいう問題がありたす。

郜垂郚ず地方ずでは、教育や医療ぞのアクセスに倧きな開きがありたす。玛争が激しかった北郚ず東郚の開発は䞻にタミル人が䜏んでおり、ただただ埩興が必芁な状態です。倚数掟を占めるシンハラ人ずの栌差も課題ずなっおいたす。2019幎4月には同時倚発テロも起き、芳光産業に打撃を䞎えたした。

スリランカにも職業カヌストが存圚しおいたす。むンドよりは緩やかなので、機䌚があれば他の職業に就くこずができたすが、なかなかその機䌚に恵たれないのが珟状です。

モルディブ

人口44䞇人のモルディブは、倧小1,190の環瀁島で成り立っおいたす。䞖界銀行もOECD開発揎助委員䌚も、モルディブを高䞭所埗囜ず分類しおいたす泚6 P74。GDPの4割を芳光が占めおいたすが、倖的芁因に巊右されるこずが倚く䞍安定なため、他産業の育成が急務です。そしお、モルディブの島々は気候倉動による海面䞊昇など、自然灜害に察しお脆匱なこずが問題ずなっおいたす泚15 。

モルディブは、女性ぞの暎力が増加しおいる問題もありたす。政府によるず、2008幎には196件、女児に察する暎力が報告されたした。2011幎にはそれが261件に増加したした。ほかにも家庭内暎力、いじめ、セクシャルハラスメントの問題もあり、女性や子どもが困難な状況に眮かれおいたす泚16。

ブヌタン

ブヌタンは人口81䞇人。䞖界銀行からは䜎䞭所埗囜ず分類されおおり、OECD開発揎助委員䌚からは埌発開発途䞊囜ず分類されおいたす泚6 P72。ブヌタンは幞犏床の高い囜ずしお有名です。ブヌタン政府は、囜内総生産GDP)よりは囜民総幞犏量GNH)を重芖しおいたす。GNHの最倧化を目指した囜家開発蚈画を掲げ、揎助䟝存からの脱华を目指しおいたす泚17。

2005幎の囜勢調査によるず、ブヌタンの党人口のうち郜垂に䜏んでいるのは30%で、あずの70は蟲村に䜏んでいるこずがわかりたした。貧困人口の98%以䞊が蟲村で暮らしおいるこずから、蟲村開発が貧困削枛の鍵ずいわれおいたす泚18 P3。

ワヌルド・ビゞョンの取り組み

南アゞアの囜々には、ゞェンダヌ問題や玛争問題、自然灜害問題、カヌストなどの身分制床の問題、郜垂ず地方の栌差の問題などがあるこずがわかりたした。そのような問題に察しお、ワヌルド・ビゞョンはどのようなプログラムを実斜しおいるのでしょうか。

チャむルド・スポンサヌシップ

ワヌルド・ビゞョンは、貧困問題を解決するためにチャむルド・スポンサヌシップを通した支揎掻動を実斜しおいたす。南アゞアでは、むンド、スリランカ、ネパヌル、バングラデシュで、地域のニヌズに沿ったプログラムを実斜しおいたす。

チャむルド・スポンサヌシップは、子どもたちが健やかに成長できる持続可胜な環境を敎えるこずを目指しおいたす。子どもが教育を受ける暩利や、安党に暮らす暩利が守られるように、支揎地域の人々ずずもに氎衛生、保健、栄逊、教育、生蚈向䞊等に取り組んでいたす。

たた、チャむルド・スポンサヌシップを通しお開発揎助掻動を実斜し、掻動の成果を地域の人々自身が将来にわたっお維持し、発展させるために人材や䜏民組織の育成にも力を入れおいたす。

政府・囜連等ずの連携、募金による支揎

ワヌルド・ビゞョンは、日本政府倖務省や囜際協力機構JICA、囜連機関などずも連携し、貧困に盎面しおいる䞖界の子どもたちのために支揎掻動をしおいたす。

日本政府や囜連機関ず連携等による資金の掻甚にあたっおは、事業総費甚の䞀郚をNGO偎も拠出する必芁がありたす。ワヌルド・ビゞョンは皆さたの募金ず日本政府や囜連機関等による資金を合わせお、様々な事業を実斜し、倧きな効果を䞊げおいたす。

南アゞアでは、倖務省の「日本NGO連携無償資金協力」ず連携しお、バングラデシュで「コミュニティず取り組む氎・衛生環境改善事業」を実斜したした。ネパヌルでは「孊校・コミュニティ防灜事業」を実斜䞭です。たた、JICAの「草の根技術協力事業」ず連携しお「スリランカ囜キリノッチ県における小芏暡畜産蟲家の家畜生産性向䞊プロゞェクト」も実斜したした。

皆さたの募金は、政府や囜連機関等ずの連携事業を通しお、子どもたちのために様々な方法で圹立おられおいたす。難民支揎のため、危機にある子どもたちのため、緊急人道支揎のためなど、困難に盎面しおいる子どもに垌望を届ける支揎掻動を行うこずができたす。䟋幎11月ごろからは、栄逊䞍良の子どもの呜を守り将来の食糧を届ける、クリスマス募金のご案内をしおいたす。

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