3分でわかるモンゴル ~モンゴルって、どんな国?~

投稿日|2025年3月26日
更新日|2025年6月8日
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この記事でわかること

モンゴルはユーラシア大陸の内陸国で、1990年代初頭に社会主義体制から大統領制へ移行し、鉱工業を中心に経済成長を遂げました。​しかし、2000年代に入ると鉱物資源価格の下落や自然災害による農牧業への打撃で成長率が鈍化し、貧富の格差が拡大しました。​これにより、地方から首都ウランバートルへの人口流入が増加し、特に子どもや障がいを持つ人々が影響を受けています。

モンゴル支援に関わる志澤スタッフが解説します!

2017年からモンゴル支援に関わる志澤スタッフが、わかりやすく解説します!(障がいを持つ子どもを支援する施設にて。左端が志澤スタッフ)
2017年からモンゴル支援に関わる志澤スタッフが、わかりやすく解説します!(障がいを持つ子どもを支援する施設にて。左端が志澤スタッフ)

モンゴル国(以下、モンゴル)の基礎データ

首都ウランバートル
言語モンゴル語(国家公用語),カザフ語
民族モンゴル人(全体の95%)およびカザフ人等
宗教チベット仏教等
面積156万4,100㎢(日本の約4倍)
人口約345万人(2022年、モンゴル国家統計局)

モンゴルって、どんな国?

ユーラシア大陸に位置する内陸国で、ロシア、中国と接しています。モンゴル人は遊牧民族として有名ですが、牧畜を離れ都市や農村に定住する人々も増えてきています。1990年代初頭に社会主義体制から大統領制に移行し、鉱工業を中心に経済成長を遂げました。2000年代に入ると鉱物資源の下落や自然災害による農牧業への打撃などを背景に成長率が鈍化し、貧富の格差が広がり、職を求めて地方から首都ウランバートルへの人口流入が始まりました。このような中、もっとも影響を受けたのが社会的に弱い立場にある子どもたちや障がいを持つ人たちです。

人々はどんな問題に直面しているの?

ウランバートル郊外。収入を求めて農村から首都に移り住み、インフラの整わない地区でゲルで暮らす世帯も多い
ウランバートル郊外。収入を求めて農村から首都に移り住み、インフラの整わない地区でゲルで暮らす世帯も多い
  • 人口の3分の2が首都ウランバートルに集中し、その約4割が電気や水衛生設備などのインフラのぜい弱な貧困地区に住んでいます。(世界銀行 2014年・2018年データ)
  • 貧困人口の42%を14歳以下の子どもたちが占めています。(世界銀行 2018年データ)
  • 都市部と農村部の格差も見られます。清潔な手洗い場を使える人は都市部では8割ですが、農村部では5割未満にとどまります(世界銀行 2017年データ)
  • 農村部では雪害などの自然災害がたびたび起き、牧畜業に頼る多くの人々の生計に影響を与えています。

志澤スタッフより一言

ハイラアスト地区の貯蓄グループメンバーと志澤スタッフ
ハイラアスト地区の貯蓄グループメンバーと志澤スタッフ

ワールド・ビジョン・ジャパン支援事業部 開発事業第1課
志澤 道子(しざわ みちこ)

高層ビルが立ち並ぶ首都ウランバートル。その中心部を囲む丘陵には、雪害などの影響で地方を離れ、仕事を求めて移り住んできた住民たちのゲル(移動式住居)が斜面にはりつくように建っています。ここには貧困世帯が集中し子どもたちにとって厳しい環境です。ワールド・ビジョン・ジャパンは貧困世帯の生計向上支援などを通じて、すべての子どもたちが安心して成長していける環境づくりを進めています。また農村部では、教育施設の整備や農牧業の自然災害へのリスク低減にも取り組んでいます。広大な国土のどこにいても子どもたちの健やかな成長が守られるよう、応援いただければ幸いです。

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