SDGsへの募金でできること|使い道や自分に合った募金方法を解説
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この記事でわかること
SDGs達成に向けた募金は、貧困、教育、水衛生など多岐にわたる課題への支援手段です。募金先の選定は支援の効果を左右し、信頼できるNGOやNPOへの寄付が重要です。私たち一人ひとりの募金が、持続可能な未来の実現に貢献でき、国際協力の一歩として大きな意味を持ちます。
現在、世界では「SDGs」という国際目標を掲げ、2030年までにより良い社会を作ろうと動いています。SDGs目標達成のためには、私たち一人ひとりの意識や行動が欠かせません。そこで手軽にできる行動のひとつとして挙げられるのが募金です。
適切な寄付先を選んで募金すれば、世界で支援を必要とする国や人々をサポートできます。そこで、本記事ではSDGsの概要をはじめ、募金する方法や寄付金の使い道について解説。どこに寄付したらよいか分からないと悩んでいる人や、自分で寄付金の使い道を選びたい人はぜひ参考にしてください。
SDGsの目標

SDGsは、以下の17項目から構成されています(注1)。
| 1 貧困 | あらゆる場所あらゆる形態の貧困を終わらせる |
| 2 飢餓 | 飢餓を終わらせ、食料安全保障および栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する |
| 3 保健 | あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する |
| 4 教育 | すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する |
| 5 ジェンダー | ジェンダー平等を達成し、すべての女性および女児のエンパワーメントを行う |
| 6 水・衛生 | すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する |
| 7 エネルギー | すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する |
| 8 経済成長・雇用 | 包摂的かつ持続可能な経済成長およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する |
| 9 インフラ・産業化・イノベーション | インフラ・産業化・イノベーション 強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進およびイノベーションの推進を図る |
| 10 不平等 | 国内および各国家間の不平等を是正する |
| 11 持続可能な都市 | 包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市および人間居住を実現する |
| 12 持続可能な消費と生産 | 持続可能な消費生産形態を確保する |
| 13 気候変動 | 気候変動およびその影響を軽減するための緊急対策を講じる |
| 14 海洋資源 | 持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する |
| 15 陸上資源 | 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処ならびに土地の劣化の阻止・回復および生物多様性の損失を阻止する |
| 16 平和 | 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する |
| 17 実施手段 | 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する |
上記の目標に対する取り組みは、ひとつの国際機関が推し進めているわけではありません。SDGs目標を達成するためには、国や政府だけでなく、企業、アカデミア、NPO、そして、私たちひとりひとりの貢献も求められています。そして、途上国への支援・国際協力においても、ひとつの国際機関だけが推し進めているわけではありません。国際機関、各国政府、NPOなどが計画を立て、プロジェクトを立案し、SDGs目標達成に寄与すべく活動を進めています。
このようにSDGsは、私たちひとりひとりがどのような行動をとるかと問いかけています。一方で、SDGsの多くの分野で、課題が多い途上国での取り組みを応援するためのひとつの方法が、支援活動を行っているNGOやNPOの募金に協力することです。そのためSDGs目標達成のための募金と一言でいっても、募金先は多岐にわたるのです。
SDGs目標達成に向けて募金する方法

SDGs目標達成に向けて募金する方法は、主に街中の募金箱に募金するか、自分で選んだ寄付先にオンラインなどを通じて募金するかの2種類です。では、それぞれにどのような特徴やメリットがあるのか見ていきましょう。
街中の募金箱に募金する
街中の以下の店頭には、SDGs目標達成を支援する募金箱が設置されている場合があります。
- スーパー
- コンビニエンスストア
- 飲食店
多くの場合はレジのそばに募金箱が置いてあるため、会計の際に確認してみましょう。募金箱への募金は、1円から手軽にできるのが魅力です。ただし、以下の注意点もあります。
- 募金箱を置かない店舗も多い
- 詳しい寄付金の使い道が分からない場合がある
- 悪質な慈善団体もある
まず募金箱をそもそも置いておらず、したいときに募金できない場合があります。一定期間で募金が終了してしまう場合もあります。 また店頭での募金は、必ずしも自分が支援したい内容とマッチしているとは限りません。例えば飲食店を展開する企業では、世界の貧困や飢餓に対して支援する寄付を募っていることがあります。しかしこうした寄付金の使い道を知らずに寄付すると「本当は環境保全に対して寄付したかったのに」と後悔することになりかねません。
さらに街頭で寄付を募る団体のなかには、寄付金を自分たちのために利用する悪質なものもあります。募金箱を利用する場合は、設置元の団体が信頼できるかどうか確認しましょう。
使い道から支援先を探して募金する
自分で選んだ団体に募金する方法もあります。その場合、オンラインや電話などで団体に問い合わせる必要があります。オンラインでの募金は、近くに募金箱がない人やキャッシュレス派の人にとって便利です。
例えば、貧困に苦しむ子どもたちを支援したい場合は「貧困 子ども 寄付」といったキーワードをインターネットで検索します。子どもの貧困解決に向けて取り組む企業や、NPO法人など寄付先が見つかります。信頼できる団体を見つけ、自分が共感するプロジェクトに募金しましょう。
このようにオンラインで募金すると、募金の使い道をある程度絞り込めるのが特長です。また私たちワールド・ビジョンのように、寄付をしていただいたお金の使い道や成果をレポートで支援者の皆さまに報告する団体もあります。こうした団体へ募金をすれば、自分が寄付をした実感や、やりがいも感じられるはずです。
SDGsに対する募金の使い道とできること

ワールド・ビジョンでは、皆さまからの募金を主に以下の6つの分野において活用しています。
- 貧困問題
- 飢餓や水不足
- 教育問題
- 紛争・難民問題
- 保健・衛生問題
- 災害
ワールド・ビジョンのプロジェクトは、一つひとつ募金の使い道が決まっています。そのため、ご希望に沿った募金の活用が可能です。
貧困問題解決に向けた募金の使い道
ワールド・ビジョンでは世界の貧困問題解決に向け、「チャイルド・スポンサーシップ」というプログラムを実施しています。チャイルド・スポンサーシップは月々4,500円、1日あたり150円を皆さまから継続支援いただく内容です。
募金いただいたお金は主にアフリカ、アジア、中南米の国々で、貧困に苦しむ子どもたちの支援に活用します。チャイルド・スポンサーシップでは子どもの健やかな成長を支えるために継続的に支援いただくプログラムのため、単に物資を渡すだけではなく、長期的な目線で根本的な貧困の改善に取り組みます。
例えば現地のおとなに農業を指導して、世帯ごとの生計を向上し、また、食糧の安全保障を高めることで、地域全体が底上げされ、貧困から脱出できるようサポートします。チャイルド・スポンサーシップによる支援事業のほかにも、ワールド・ビジョンでは各国政府や国際機関、ほかのNGOなどと連携しながら、支援事業とアドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を実施しています。
飢餓や水不足の解決に向けた募金の使い道
ワールド・ビジョンでは各地の紛争や自然災害、感染症拡大を背景に深刻化している飢餓や水不足に対して「水と食糧のための募金」を募り、支援活動を実施しています。
ワールド・ビジョンは食料の不足に苦しむ人々、紛争や災害の影響で避難生活を送る人々に対し、皆さまからの募金を活用して水や食料の直接的な支援を行い、現地の市場で食料や必需品が調達可能な地域で暮らす人々には現金や引換券を支給し、各自が必要なものを購入できるよう支援しています。こうした取り組みは人々が自ら選ぶ機会を広げ、人々の尊厳を守ることにもつながります。
また元から安全な水へのアクセスがない地域に対しては、井戸を掘削したり、給水・配水設備を整備するといった支援も実施。安全な水を提供するだけでなく、現地の子どもたちや女性を、何時間もかかり、時に危険も伴う水汲み労働から解放します。子どもたちは、学校へ通うための時間・勉強する時間を確保できるようになります。
教育問題の解決に向けた募金の使い道
ワールド・ビジョンのチャイルド・スポンサーシップでは、子どもたちが平等に教育を受けられる体制作りにも注力しています。現在、多くの子どもたちが教育への機会を奪われている紛争の影響を受けている地域においては、紛争で失われた校舎の建築や修復、学校の運営サポートや補習授業の実施など。また、チャイルド・スポンサーシップによる支援活動を通して、適切な教員がいない地域では、教員の養成や研修も行います。
実際に、チャイルド・スポンサーシップで支援を受けて将来の選択肢が広がった子どもは多数。なかには進学をあきらめていたものの、チャイルド・スポンサーシップの支援で学校へ通えるようになり、医師になる夢をかなえた子どももいます。
紛争・難民問題の解決に向けた募金の使い道
ワールド・ビジョンでは紛争や難民問題の解決に向け、「紛争・難民問題を解決するための支援」への募金を募っています。支援いただいた寄付金は、主に以下の2点に活用します。
- 緊急支援
- 復興支援
ワールド・ビジョンは世界に4カ所ある備蓄倉庫から、いつでも必要な支援物資を運搬できる体制を整えています。また食料や水を確保するルートも維持してあるため、有事の際はスムーズにスタッフを派遣し、支援の実行が可能です。
また水や食糧、ビニールシートといった物資を支援して難民の命を守るだけでなく、復興支援の観点からも元の生活を取り戻せるようサポートします。
保健・衛生問題の解決に向けた募金の使い道
保健や衛生環境に問題があり、命を落とす人々も少なくありません。ワールド・ビジョンの「チャイルド・スポンサーシップ」プログラムでは、子どもたちに安全な水や医療サービスを提供する支援も実施しています。
このほかにも地域ごとのニーズに応じてトイレを設置したり、手洗いの大切さを現地で広めたりといった活動も。さまざまな観点から、人々の安全を守ります。
またワールド・ビジョンではカンボジアのタケオ州で3年間(2017年3月〜2020年2月)「タケオ州における母子健康改善事業」を実施しました。これに対し、外務省からは「本事業は期待どおりの効果が発現した」と公式ホームページで評価されました。
災害への緊急人道支援に向けた募金の使い道
紛争だけではなく、ワールド・ビジョンでは自然災害に対する「緊急人道支援」への募金も募っています。支援いただいた募金は、発災直後に迅速に初動調査をおこなうためや、緊急・復興援助、また、将来の災害に対してつよいコミュニティをつくる防災などにも使われます。
チャイルド・スポンサーシップへの募金にご協力をお願いいたします

ワールド・ビジョンでは、世界の子どもたちが健やかに成長できるよう、総合的に支援を行っています。その支援の大きな柱となっているのが、チャイルド・スポンサーシップです。
皆さまのご支援のおかげで、救える命があります。ぜひ私たちと一緒に、子どもたちの未来を紡ぐ活動を行っていきましょう。
チャイルド・スポンサーシップへのご協力をお願いいたします。
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