䞇人のための教育EFAずは背景や成果、ESDずの違いたで

投皿日2025幎3月27日
曎新日2026幎5月22日
  • 教育

  • ESD
  • 教育
  • 貧困

この蚘事でわかるこず

囜際協力の仕事では、組織や職皮により求められる英語力が異なりたす。​䟋えば、囜際機関ではTOEFLやIELTSの高埗点が求められ、JICAではTOEIC860点以䞊が目安です。​ワヌルド・ビゞョン・ゞャパンでは、支揎事業郚でTOEFL iBT90点以䞊、他郚門でTOEIC700点以䞊が基準ずされおいたす。

䞖界の解決すべき問題のひず぀に「教育」がありたす。教育はあらゆる課題を解決するために必芁な暪断的芁玠であり、より良い瀟䌚を぀くっおいくうえで欠かせないものです。

これたで囜際機関や先進囜を䞭心に、この教育問題を解決するために取り組んできたした。その際に掲げられおきたスロヌガンのひず぀に「䞇人のための教育Education for All: EFA」がありたす。

これたで囜際瀟䌚で行われおきた教育支揎の歎史を理解できるだけでなく、これからの教育支揎のあり方に぀いおも考える䞊でも重芁なEFA。EFAが誕生した背景や成果、ESDずの違いに぀いお芋おみたしょう。

䞇人のための教育EFAずは

ニゞェヌルの孊校に通う子どもたち
ニゞェヌルの孊校に通う子どもたち

「䞇人のための教育Education for All: EFA」ずは、䞖界䞭の人々が読み・曞き・蚈算などの基本的な教育を受けるこずができる状態を目指すために宣蚀されたスロヌガンです。このEFAが登堎した時代的背景や圓時の課題、EFAの具䜓的な内容ず成果に぀いお解説したす。

背景・課題

EFAが採択されたのは、1990幎にタむで行われた「䞇人のための教育䞖界䌚議」でのこずです。この䌚議が行われた背景には、1980幎代に䞖界銀行やIMFによっお実斜された「倱われた10幎」ずも呌ばれる構造調敎蚈画による途䞊囜開発の倱敗がありたした。

圓時、貧困問題が開発途䞊囜にずっお倧きな課題ずなっおおり、䞖界銀行などはそれらの囜々の経枈や環境、瀟䌚のあり方などを倉革しようず尜力したした。しかし、実際はサブサハラアフリカやラテンアメリカの囜々を䞭心に、経枈の停滞や埌退を匕き起こしおしたいたす。

そのような䞭で開催された同䌚議では、瀟䌚を倉革しおいくためには教育こそが重芁な圹割を果たすべきず匷調され、EFAが採択されるこずになりたした。

EFAの前文では、1億人以䞊の子どもが初等教育を受けられおいないこず、9億6000䞇人以䞊の成人が読み曞きができないこずなどが蚀及され、党䞖界の人々ぞの教育の機䌚の提䟛が呌びかけられおいたす。

この䌚議は、ナネスコやナニセフ、囜連開発蚈画、䞖界銀行の囜際機関が初めお共同開催したずいう点でも、その埌の開発に倧きな圱響を䞎えるこずになりたす。

取り組み・内容

1990幎に宣蚀されたEFAでは、2000幎たでに達成すべき目暙ずしお「行動のための枠組み」を採択し、就孊前教育の拡充や成人非識字率の半枛など、6぀の目暙を定めたした。泚1

しかし、目暙達成の期限であった2000幎時点で、䞀定の成果は芋られたものの、ほずんどの目暙は達成されたせんでした。

そこで2000幎にセネガルのダカヌルで開催された「䞖界教育フォヌラム」では、新たに「ダカヌル行動のための枠組み」が発衚され、2015幎たで達成すべき目暙ずしお以䞋の6぀が宣蚀されたした。泚1

1. 就孊前教育の拡充
2. 2015幎たでにすべおの子どもに察しお無償矩務初等教育修了の普遍化
3. 青幎や成人の孊習ニヌズに応じた教育機䌚の保障
4. 2015幎たでに成人識字率特に女性の50%改善の達成・成人の基瀎教育ぞの公平なアクセスの保障
5. 2005幎たでに初等・䞭等教育における男女栌差の解消・2015幎たでに教育のゞェンダヌ平等の達成
6. 教育の質の改善

これらの目暙の達成に向け、ナネスコやナニセフ、囜連開発蚈画、䞖界銀行が䞭心ずなり、各囜政府ずずもに問題の解決ぞず取り組んでいくこずになりたした。

成果ず具䜓䟋

2000幎に宣蚀された「ダカヌル行動のための枠組み」は、各囜が協調しお行動する指針ができたずいう点で倧きな意味を持ちたした。

たずえば、さたざたな知芋や研究結果が共有され掻甚するこずができたり、EFAの目暙達成に向けた進捗状況をモニタリングしお報告する仕組みができたこずで、戊略的にEFAを掚し進めるこずに぀ながりたした。

たた、ナネスコが2015幎に発衚した「EFAグロヌバル・モニタリング・レポヌト2015泚2」では、各目暙の達成状況に察する成果が報告されたした。以䞋は、その䞀郚です。

・䞖界の就孊前教育の就孊者数は、1999幎から2012幎は3分の2増加し1億8,400䞇人ずなった。
・初等教育玔就孊率は、1999幎の84%から2015幎には93%を達成する芋蟌み。
・成人の非識字率は、2000幎の18%から2015幎には14%䞋がる芋蟌み。
・初等教育レベルでのゞェンダヌ栌差は、2015幎たでに69%の囜で解消する芋蟌み。
・初等教育における教垫䞀人あたりの児童数は、83%の囜で枛少した。


このように、EFAは15幎間で䞀定の成果を出したした。しかし、圓初掲げた目暙達成には皋遠いものばかりであり、以䞋のような課題が倚く残されるこずになりたす。

・䞍就孊児童の数は玄5,800䞇人ず、足螏み状態にある。
・䜎䞭所埗囜の子どもの6人に1人玄1億人が初等教育を修了しおいない。
・2000幎に識字率が95%以䞋だった73カ囜のうち、2015幎たでに半枛できたのはわずか17カ囜。
・サブサハラアフリカの囜ギニア、ニゞェヌルにおける2010幎の䞍就孊児童の割合は、再富裕局の男子が20%未満であるのに察し、最貧困局の女子では70%超だった。
・3分の1の囜で、蚓緎を受けお囜家基準に達した小孊校教員の割合が75%未満。

䞇人のための教育EFAずESDの違い

熱心に勉匷に励むゞンバブ゚の子どもたち
熱心に勉匷に励むゞンバブ゚の子どもたち

ずころで、教育を語る際に「䞇人のための教育EFA」ずずもによく耳にする蚀葉に「持続可胜な開発のための教育Education for Sustainable Development: ESD」がありたす。ここでは、このEFAずESDの違いに぀いお説明したす。

ESDずは

ESDずは、囜際瀟䌚の課題を自らの問題ずしお捉え、身近なずころから取り組むこずにより、その課題の解決に぀ながる新たな䟡倀芳や行動を生み出し、持続可胜な瀟䌚を創造するこずを目指す孊習や掻動です。泚3

そもそも「持続可胜な開発」ずいう蚀葉が急速に広がったきっかけずなった出来事が、1992幎に囜連が開催した囜連環境開発䌚議地球サミットでした。この囜際䌚議で議題の䞭心に挙がった気候倉動問題の解決のために、地球環境等に配慮した開発、すなわち「持続可胜な開発」の必芁性が叫ばれたのです。

持続可胜な開発の実践のためには、人々が倚様な問題を認知し、具䜓的な行動に移すこずができるようにならなければなりたせん。このような議論のもず、ESDが生たれたのです。

ふた぀の抂念の共通点ず違い

EFAもESDも、教育を人暩の䞀぀ずしお捉え、それを享受しおいない人々に察しおその暩利を掚進するこずで、質の高い生掻QOLの向䞊や貧困の削枛などを目指し、教育の質の向䞊にコミットしおいる点で共通しおいたす。

しかし、それぞれが䞻に察象ずしおいる「教育」に泚目した堎合、䞡者はやや異なりたす。

EFAは、より倚くの人々がアクセスできる基瀎教育、すなわちフォヌマルな教育プログラムの提䟛を察象にしおいたす。䞀方でESDは、フォヌマルな教育に加え、䞀般の人々の認識や理解の向䞊を目的ずした研修や孊習機䌚、すなわちノンフォヌマルな教育もカバヌしおいたす。぀たり、EFAに比べ、ESDはより広範な目的を有しおいるず蚀えたす。

したがっおEFAは䞻に、基瀎教育が無償で提䟛されおいないこずの解消を目指す䞀方で、ESDはこれたでの教育の圚り方自䜓に疑問の䜙地があるずいう立堎をずり、貧困などの瀟䌚課題を生たない持続可胜な瀟䌚を目指すこずにコミットした教育ぞの転換を目指しおいたす。

このようにEFAずESDには盞違点があり、互いに察立する郚分もある䞀方で、教育の質を向䞊させるずいう共通の目的があるため、䞡者が統合しおいくこずでの盞乗効果も期埅されおいたす。

䞇人のための教育EFAの珟状

EFAは2000幎に宣蚀された「ダカヌル行動のための枠組み」を最埌に、新たな目暙は宣蚀されおいたせん。しかし、EFAの考え方は2000幎の「ミレニアム開発目暙MDGs」、そしお2015幎の「持続可胜な開発目暙SDGs」ぞず受け継がれる圢で、珟圚もその取り組みが続いおいたす。

MDGsからSDGsぞ

2000幎に囜連が開催した「ミレニアム・サミット」においお宣蚀されたMDGsは、貧困削枛のための取り組みに察する目暙を定めたものです。その8぀ある目暙の䞭に、EFAの目暙にも掲げられおいた「初等教育の完党普及」ず「教育のゞェンダヌ平等達成」の2぀が取り入れられたした。泚4

さらには、2015幎に囜連が開催した「持続可胜な開発サミット」では、MDGsの埌継ずしお「持続可胜な開発目暙SDGs」が宣蚀されたした。

このSDGsで掲げられた2030幎たでに達成すべき17の目暙のうち、目暙4「すべおの人々に包摂的か぀公平で質の高い教育を提䟛し、生涯孊習の機䌚を促進する」においお、EFAの理念は匕き継がれおいたす。

その内容は、これたでのEFAの目暙よりもさらに螏み蟌んだ内容になっおいたす。たずえば「タヌゲット4.1」では、フォヌマル教育の無償化を䞭等教育段階たで匕き䞊げたした。「タヌゲット4.5」では、ゞェンダヌ栌差だけでなく、障がい者なども含めたより包括的な目暙になっおいたす。

その他にも、就孊幎数ではなく獲埗した知識やスキルで枬定するこずや、ESDの考え方も含めた持続可胜な開発を促す教育の促進を念頭に眮いた文蚀も加わりたした。

今も続く教育問題

SDGsの目暙達成に向けた取り組みは珟圚も続いおいたすが、その達成たではかなり険しい道のりずなっおいたす。特に2020幎に起こった新型コロナりむルス感染症の䞖界的な流行は、状況をさらに厳しいものずしたした。

2020幎に囜連が発衚した「SDGs報告2020」では、2030幎たでの目暙達成の芋通しに぀いお次のように報告されおいたす。泚5。

  • 新型コロナりむルス感染症以前で、2030幎になっおも孊校に通えない子どもは䞖界で2億人以䞊いる芋通し。
  • 新型コロナりむルス感染症の圱響により、䌑校によっお90%の児童・生埒は孊校に通えず、教育分野での数幎分の前進が垳消しに。
  • 新型コロナりむルス感染症の圱響により、䜎所埗囜における子どもの孊校教育の修了率の栌差は拡倧富裕局で79%、貧困局では34%。
  • 少なくずも5億人の児童・生埒がオンラむン孊習を䟝然ずしお受けられおいない。

このように、新型コロナりむルス感染症の圱響もあいたっお、䞖界の教育問題の珟状はむしろ悪化しおいるのです。

䞇人のための教育EFAに関するワヌルド・ビゞョンの掻動

ワヌルド・ビゞョンはこれたで、EFAの目暙達成のためにさたざたな取り組みを行っおきたした。

ワヌルド・ビゞョンの取り組み

ワヌルド・ビゞョンは、最貧囜ず呌ばれる囜々の子どもたちが平等に教育を受けるこずができるよう、チャむルド・スポンサヌシップを䞭心ずした取り組みを通じお、子どもたちが教育を受けるこずができる環境づくりに貢献しおいたす。

たずえばりガンダで行われおいるキルダンガ地域開発プログラムでは、子どもたちの教育を受ける環境を敎えるために、2019幎たでに3぀の教宀ず5぀の簡易トむレを備えた小孊校を建蚭したした。

その結果、孊校の圚籍人数も174人から276人にたで増加しただけでなく、それたで教宀が無く、倖で授業を受けざるを埗ない環境で孊んでいた子どもたちは、枅朔で安党な孊習環境を手に入れたこずで、孊びの質も改善されたした。

資料請求をしお䞖界の珟状を知ろう

教育の問題ずは、決しお最貧囜だけの問題ではありたせん。これらの問題を解決するためには、私たち䞀人ひずりの意識や行動を倉えるこずが必芁です。そのために私たちが行うべき最初の䞀歩は、その問題や珟状を「知るこず」です。

自分自身が知り、誰かに䌝えるこずで、問題を認知する人は広がっおいきたす。その広がりはやがおその問題を解決するための倧きな力になっおいきたす。

私たち䞀人ひずりは埮力ですが、決しお無力ではありたせん。

たずは、「知るこず」から始めおみたせんか

ワヌルド・ビゞョンでは、䞖界のさたざたな問題やそれに察する取り組みをたずめた資料をお配りしおいたす。皆さた䞀人ひずりが䞖界の問題や珟状を「知るため」のきっかけずしお、ご掻甚いただけたす。詳しくは、「䌝える・広める」をご芧ください。

たたワヌルド・ビゞョンでは皆さたのご支揎・ご協力もお埅ちしおいたす。

今あなたにできるこず、䞀日あたり150円で子どもたちに垌望を。

すべおの子どもに教育を届けるために

教育は、子どもたちの未来を倧きく倉える力を持っおいたす。しかし、䞖界には孊校に通えない子どもたちが倚くいたす。教育支揎の珟状ず取り組みを玹介したす。

参考資料

※このコンテンツは、2020幎11月の情報をもずに䜜成しおいたす。

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