3分でわかる南スーダン ~南スーダンって、どんな国?~

投稿日|2025年3月26日
更新日|2026年5月29日
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この記事でわかること

南スーダンは2011年に独立した世界で最も新しい国です。​長年の内戦や政情不安、洪水の影響で、国内外に多くの避難民が発生しています。​人口の約3人に2人にあたる1,000万人が人道支援を必要としており、特に子どもたちの教育や医療へのアクセスが深刻な課題となっています。​ワールド・ビジョン・ジャパンは、独立前の2002年から南スーダンで支援活動を行っており、現在も食糧支援や教育支援など、多岐にわたる人道支援を継続しています。

南スーダン支援に関わる池内スタッフが解説します!

南スーダン共和国(以下、南スーダン)の基礎データ

首都ジュバ
言語英語(公用語)、アラビア語、その他部族語多数
人種・民族ディンカ人、ヌエル人、シルク人、ムルレ人、アザンデ、他多数
宗教キリスト教、イスラム教、伝統宗教
面積64万km2(日本の約1.7倍)
人口1,194万人

2026年4月:外務省

南スーダンって、どんな国?

南スーダン共和国は、2011年にスーダン共和国から独立してできた「世界で一番新しい国」です。かつてイスラム教を信仰するアラブ系住民が多い北部(現:スーダン)と、キリスト教や伝統宗教を信仰するアフリカ系住民が多い南部(現:南スーダン)など多様な民族が混在しているスーダンは、1899年からイギリスとエジプトによる共同統治下におかれ、南北を分断する植民地政策が取られていました。

1956年にイギリス・エジプトからスーダン共和国として独立する一歩手前で、北部のイスラム教徒と、分離・独立を求める南部キリスト教徒が対立し内戦が勃発し、約半世紀にわたり「アフリカ最長の内戦」と呼ばれるスーダン内戦が続きました。2005年に南北和平プロセスである「包括和平合意(CPA)」を経て、2011年に国民投票で98%が分離独立を支持し、南スーダン共和国として独立を果たしました。しかし独立後もディンカ人出身のキール大統領派とヌエル人出身のマシャール前副大統領派の対立により、2013年・2016年に大規模な武力衝突が勃発し、内戦は南スーダンの各地へと広がりました。2018年9月に和平協定である「再活性化された衝突解決合意(R-ARCSS)」が署名され、2013年からの5年間に及ぶ内戦が終結、2020年2月に暫定政府が設立されました。
2022年4月には和平協定で予定されていたものの実現していなかったキール大統領・マシャール大統領両陣営の軍の統一が合意されました。2022年8月には大統領選挙の実施を2026年12月に延期し、暫定政府の延長が見込まれている。

平和に向けて少しずつ進展しているものの、エリート間での権力と富をめぐる争いに民族対立が利用される形で地域紛争が各地で繰り返され、和平協定の実施は遅れています。またGDPの75%を石油に依存している経済は新型コロナウイルスの影響による石油の国際価格の下落により打撃を受けています。

約半世紀にわたる内戦を経験した南スーダンでは子どもだけでなく大人も、平和な状態をほとんど知りません。ワールド・ビジョン・ジャパンは南スーダンが国家として独立する前の2002年から支援を実施しています。

Reference: 外務省:わかる!国際情勢Vol.59, アフリカ日本協議会 南スーダンの独立、Global News Views南スーダン

人々はどんな問題に直面しているの?

Group of people in a workshop with sewing machines and fabric on blue tables, inside a shed-like space.
研修の様子

南スーダンでは、各地での地域紛争、政情不安、深刻な洪水の影響を受け、国内外に避難民が発生しています。食糧、安全な水、教育など日本では手に入る基本的サービスが不足しています。

  • およそ3人に2人にあたる1,000万人が人道支援を必要としています。
  • 国内避難民は220万人以上にのぼり、国外に逃れた難民の数も増え続けています。
  • 755万人(人口の53%)が危機または深刻な食糧不足に苦しんでいます。
  • およそ2人に1人以上にあたる680万人が安全な水や清潔な衛生設備へのアクセスが不足しています。
  • 240万人の学齢期の子どもが安全で公平な教育へアクセスできていません。

食料、安全な水、教育・医療サービスなど、日本では手に入るすべてが足りていない状況です。

Reference: OCHA South Sudan Humanitarian Needs and Response Plan 2026

池内スタッフより一言

Four women posing together at a community event; the front woman holds a pink hat with ribbons while smiling at the camera.
南スーダン現地を訪問した池内スタッフ(右から2人目)

ワールド・ビジョン・ジャパン人道・開発事業第3課
池内 千草(いけうち ちぐさ)

南スーダンでは、2025年3月以降、大統領派と副大統領派の緊張再燃により全国的に治安が不安定化しており、民族間衝突や洪水、食料不安、国内避難民の増加など複合的な危機が続いています。特に女性や子どもは、ジェンダーに基づく暴力(GBV)や保護上のリスクにさらされており、支援ニーズは高まり続けています。私は2021年から2023年まで別組織の事業で南スーダンに駐在し、現地で多くの女性や子どもたちと出会いました。現在は遠隔での事業監理となりますが、現地スタッフと密に連携しながら、安全管理を徹底して支援を継続しています。現地で出会った人々の顔を思い浮かべながら、一人でも多くの方に必要な支援を届けられるよう、日々取り組んでいます。

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