保健・栄養と子どもたち
世界では年間480万人の子どもたちが、5歳の誕生日を迎えることなく命を落としています。
1日あたり、約13,200人。
その大半は容易で安価に予防・治療できる病気が原因となっています。
(出典:UNICEF 2023)
7秒に1人、5歳未満の子どもが亡くなっている
世界では480万人の子ども(うち230万人は生後28日未満の新生児)が、5歳未満で命を落としています。
また、地域や所得による格差もあります。5歳未満児死亡数はサハラ以南のアフリカが全体の56%を占め、この地域の14人に1人が5歳の誕生日を迎えることなく亡くなっています。また、低所得国の5歳未満児死亡率は高所得国の13倍以上です(出典:UNICEF 2023)。
予防接種を受けられなかったり、安全な水を利用できない子どもたちは、命を落とす、または病気にかかる可能性が高くなります。
栄養バランスの良い食事をとれない子どもたちは、健康や学習能力に問題を抱え、生まれながらの能力を十分に発揮できなかったり、将来の収入が制限されてしまうこともあります。
抱える問題と子どもたちを取り巻く現状
Problems and Current Situation
救えるはずの命
家庭やコミュニティにおける正しい健康に関する知識と行動(予防)、そして基礎的な保健医療サービス(治療)へのアクセスがあれば、 多くの子どもたちの命を救うことができます。
5歳未満児死亡の主な要因である肺炎、下痢、マラリア、妊娠期・出生時・新生児期合併症の多くは予防可能であり、適切な支援を行うことで死亡数の削減が期待できます。
子どもを病気から守り健康を保てるよう、家族が正しい知識や情報、必要な手段を手に入れられることも大切です。予防接種や栄養バランスのとれた食事、日常的な石鹸による手洗いの実践、適切な薬の服用等は、高度先進的な対策を必要とするわけではありません。基礎的な対策の確実な実行、そしてそれらを根付かせるためにコミュニティの行動変容や保健システムの強化が不可欠です。


11人に1人が飢餓に直面
現在、7億5700万人が飢餓に直面しており、これは世界では11人に1人、アフリカでは5人に1人に相当します(出典:『世界の食料安全保障と栄養の現状』2024年版)。
近年、干ばつや洪水等の自然災害により農作物や財産、仕事を失った人々が食料を確保できなくなっています。また、食料価格の高騰や紛争等の影響で、最も弱い立場にある子どもたちや人々が十分な食料を得ることが困難になっています。
成長期の子どもの場合、十分な栄養が得られないと免疫力低下、貧血、運動能力低下等、様々な健康問題をおとなになってからも抱えることになります。食べる量はもちろん、バランスの良い栄養をとることも、健やかな成長のためには欠かせません。

世界の問題と子どもたち
World Problems and Children

貧 困
世界では6人に1人が極度の貧困状態で生活しています

教 育
世界では2億5,800万人の子どもたちが、学校へ通えません

水衛生
世界で10人に1人が安全な水を利用できません

紛争・難民
世界の戦争で、真っ先に犠牲になるのは子どもたちです

人身取引(人身売買)
世界には2,100万人の人身取引被害者がいると言われています。

児童労働
10人に1人の子どもが、働くことを強いられています

保健・栄養
世界では年間500万人の子どもが5歳になれずこの世を去ります

災害・気候変動
世界では毎年2億人が自然災害で被災しています




