ものづくりから国際協力へ-インターン生が聞く!スタッフキャリアインタビュー 

投稿日|2025年6月27日
執筆者:WVJ事務局
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皆さま、こんにちは! 

2024年6月から2025年5月まで、ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)の信仰と開発(Faith & Development)分野のインターン生として活動していた、田中颯瑛(たなか さえ)、畑駿哉(はた しゅんや)です。 

インターン期間中に温かくサポートしてくれた長下部スタッフと、最終日に記念の1枚(写真左:田中、中央:畑)
インターン期間中に温かくサポートしてくれた長下部スタッフと、最終日に記念の1枚(写真左:田中、中央:畑)


この1年間、WVJでさまざまな経験をさせていただきましたが、日々の業務に真摯に向き合い、国際協力に情熱を注いでいるスタッフの皆さんの姿が特に印象的でした。 

今回、インターン活動の締めくくりとして、WVJでマーケティングを担当している浜崎スタッフにインタビューし、その中で私たち自身が感じたことを綴ってみたいと思います。 

私たち自身も、WVJでインターンを行うことにはとても勇気が必要だったので、 この記事が、何かを始めたいと思っている人の後押しになれば嬉しいです。 


浜崎スタッフにインタビュー 


マーケティング第1部に所属する浜崎スタッフは、団体の活動を広く知ってもらい、支援につなげるためのさまざまな取り組みに携わっています。最近では、ホームページのリニューアルでも中心的な役割を果たしたそうです。 
今回のインタビューでは、浜崎スタッフのこれまでの歩みや仕事への想い、そして未来への展望まで、幅広く聞いてみました。 

左:浜崎スタッフ、右上:畑、右下:田中
左:浜崎スタッフ、右上:畑、右下:田中


「国際協力」には縁遠かった学生時代 


意外なことに、浜崎スタッフは大学に入るまでは「国際協力」や「開発」といった分野には特に関心がなかったそうです。大学では産業デザインを専攻し、工業製品の機能性や美しさを追求する、いわば“先進国向けのものづくり”に関わっていました。 

転機となったのは、マレーシアの大学に留学していたときの経験でした。世界中から集まった学生たちと学ぶ中で、イエメン出身のルームメイトと出会います。日常生活の中で自身と彼らの違いは特に感じていなかったそうですが、ある日、彼らの友人が空爆で亡くなったという話を聞きます。 

ニュースでは見ていたことが、急に自分の“知っている人”の話として目の前に現れた時に、「生まれた場所によって背負うものがまったく違う」という現実を突きつけられました。 

そのときから、「日本で暮らしている私は、とても恵まれ、守られているのだ」という感覚が生まれ始めたと話します。そして、自分が専攻していた産業デザインが「裕福な人をさらに快適にするためのもの」であることに、少しずつ違和感を抱くようになりました。 


「ものづくり」からの転換、そしてワールド・ビジョンへ 


大学卒業後は IT業界や製造業で実際にものづくりの仕事に従事しましたが、国際協力について「一度、自分の手でできることから始めてみたい」と考え、ものづくりから一旦離れ、WVJに入団することを決意します。世界中に拠点があり、理念に強く共感できたことが決め手だったそうです。 

現在は「できることは何でもやる」というスタンスで、柔軟に業務に取り組んでいます。広報・ファンドレイジング支援では、海外大学で培った語学力やデザインスキルなど自身の強みを活かすだけでなく、web関連業務などこれまで専門外であった分野にも積極的に関わり、学びながら業務の幅を広げています。

「ものづくりを通して困難な環境にいる人の暮らしをよくしたいという想いは今でも変わりません。WVJでの経験を活かしながら、いずれは自分で事業を立ち上げることも目指しています」 


「何もかもはできなくても、何かはきっとできる」 


最後に、これから国際協力の世界に関わりたいと考えている人たちへのメッセージを聞いてみました。 

「たとえ今は国際協力に関わる仕事や経験をしていなくても、“何かできないか”と思っている人はたくさんいると思います。どんな分野にも、活かせる知識や経験、スキルがあります。共通点も必ずあるし、むしろ離れた分野だからこそ、そこからイノベーションが生まれる可能性だってあるんです」 

そして、力強くこう結びました。 

何もかもはできなくても、何かはきっとできる。それを信じて、一歩踏み出してみてほしいです」 

オフィスでスタッフの皆さんと一緒にカレーを食べる筆者・畑(写真右手前)、隣が浜崎スタッフ
オフィスでスタッフの皆さんと一緒にカレーを食べる筆者・畑(写真右手前)、隣が浜崎スタッフ


浜崎スタッフとお話して 


今回のインタビューで特に印象に残ったのは、浜崎スタッフの“学生時代のWVとの意外な接点”です。浜崎スタッフ自身は、学生時代に調べ物などをする中で、無意識のうちにWVのウェブサイトを何度も訪れていたそうです。その経験が、後に団体の名前を自然と記憶に残し、入団のきっかけのひとつになったと語っていました。

このお話から、私たちは、今の浜崎スタッフの仕事は、当時の浜崎スタッフのように「まだ国際協力への明確な志を持っていない学生」にも自然と届き、いつか何かのきっかけになる可能性があるのではないかと感じました。そうした“無意識の出会い”を生み出す仕事の意義の大きさに、あらためて心を動かされました。

オフィスでスタッフの皆さんと一緒にランチタイムを過ごす筆者・田中(写真左中央)
オフィスでスタッフの皆さんと一緒にランチタイムを過ごす筆者・田中(写真左中央)

また、浜崎スタッフのキャリアを通して、「志を持つのに遅すぎるということはない」と実感しました。私たち自身も今後、思いがけない出会いの中で新たな目標を見つけていくかもしれないと思うと、これからの人生がより楽しみになりました。

浜崎スタッフのように、自分の想いに誠実に向き合い、柔軟に一歩を踏み出す姿勢は、どの分野でも(もちろん、国際協力でも!)きっと力になるはずです。そんな前向きなエネルギーが、この記事を通して読者の皆さまにも伝われば嬉しいです。 

信仰と開発(Faith & Development) インターン
田中颯瑛、畑駿哉

この記事を書いた人
WVJ事務局
WVJ事務局
世界の子どもたちの健やかな成長を支えるために、東京の事務所では、皆さまからのお問合せに対応するコンタクトセンター、総務、経理、マーケティング、広報など、様々な仕事を担当するスタッフが働いています。
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