【インドネシア地震から3カ月】緊急支援募金活動報告

(2019.01.16)

水衛生キットを受け取った子ども

昨年の9月28日に発生したインドネシア地震への緊急支援募金にご協力をいただきありがとうございます。皆さまのご支援により支援活動を行うことができています。地震発生から3カ月が経過したこれまでに行うことができた活動をご報告します。

インドネシア地震緊急支援募金活動報告

●募金期間:2018年10月1日~12月31日  
●募金件数:196件
●募金額:6,127,500円


2018年9月28日(金)、現地時間18:02(日本時間19:02)、インドネシアの中部スラウェシ州ドンガラの北西28kmを震源として、マグニチュード7.5、震源深さ10kmの地震と津波が発生しました。

これにより、パル市、ドンガラ県、シギ県、パリギ・モウトン県において、死者2,101人、重傷4,438人、行方不明者1,373人、家屋の全半壊68,451棟、避難者173,552人(うち83,000人以上が子ども)(2018年11月時点)という甚大な被害が生じました。

ワールド・ビジョン・ジャパンは、多くの皆さまから募金をいただき、世界のワールド・ビジョン事務所とともに、支援を届けることができています。ここに感謝とともに、報告をさせていただきます。

緊急物資支援

  • 21,282人に食糧支援を行い、39,098人にファミリーキット(毛布やマット等)と避難用テントを届けました。


子どもの保護と心のケア

  • 子どもたちが安全に安心して過ごせる場所としてチャイルド・フレンドリー・スペース(以下CFS)を29カ所に設置し、4,901人の子どもが参加しました。
  • 乳幼児と保護者や妊娠中の女性のためのシェルターを13カ所に設置し、780人の乳幼児と341人の保護者、10人の妊娠中の女性が利用しました。シェルターでは乳幼児に対する栄養のある食事の提供等を行いました。


教育支援

  • 3つの仮設教室を小学校3校に設置しました。
  • 1,434人の子どもに学用品を配布しました。


水衛生支援

  • 浄水フィルターの配布と給水トラックにより、3,479,390リットルの清潔な水を配布しました。
  • 13カ所の避難所と4の保健センターで1,395人に対して衛生に関する情報提供と啓発を行い、1,669個の水衛生キットを配布しました。
  • 災害ごみや生活ごみの処理が急務となっているパル市で86.7㎥のごみを回収しました。


生計向上支援

  • 中長期的な復興への足掛かりとして、被災した人々が現金収入を得るための雇用機会を提供するキャッシュ・フォ-・ワークプログラムを、政府機関(中部スラウェシ州社会省)およびほかの人道支援団体と共に開始しました。これまでに894人が登録し、活動に参加しました。


また、被災した人々のニーズに沿った支援活動を行うため、支援方法に関する説明会の開催、意見箱や相談窓口の設置等を行っています。これまでに157件のご意見・ご提案が寄せられ、支援活動の改善等に活かされています。

災害の発生から3カ月以上が経過し、被災した人々のニーズは緊急支援から中長期的な復興支援へと移行しつつあります。
ワールド・ビジョンはこれからも、現地の人々に寄り添いながら、共に復興への道のりを歩んでいきます。
皆さまからいただいた募金は、今後の復興支援のためにも引き続き使わせていただきます。

清潔な水を利用する親子
学用品を受け取った子どもたち
栄養のある食事の提供を受ける乳幼児

支援を受けた人々の声

左から、ヌルジランちゃん、ヌルナニンシちゃん、アリニちゃん(いずれも14歳)

「チャイルド・フレンドリー・スペース(以下CFS)に来ると、安全を感じることができて幸せな気持ちになります。CFSでは、友達と一緒に笑ったり話したり遊んだりできるので、地震のことを考えずにすみます。CFSで楽しい時間をたくさん持つうちに、怖かった気持ちが徐々に消えていきました

ディルファンさん(47歳)

震災前、ディルファンさんは漁師として生計を立てていました。災害により漁に出られなくなったため、ワールド・ビジョンのキャッシュ・フォー・ワークプログラムに参加し、泥やごみが溜まってしまった村の灌がい水路の清掃や、近所の片付けと環境美化に取り組みました。

「この活動のおかげで子どもたちや家族の生活に必要な現金収入が得られるので、とても助かります

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