マラウイ共和国、クーユ地域の支援が終了を迎えました

(2021.10.5)

チャイルド・スポンサーシップを通して2006年から16年間ご支援いただいてきたマラウイのクーユ地域開発プログラムは、当初の計画を達成し、2021年9月末日をもってプログラム終了を迎えました。

皆さまのご支援により、地域が変わり、子どもたちが「豊かないのち」を生きられるようになりました。
心からの感謝とともに、地域での活動をご報告いたします。

教育:就学率と識字率が向上しました!

支援当初は、教師1人あたりが担当する生徒数は平均98人、1教室あたりの生徒数は119人と、教師も教室も足りていませんでした。また、校舎や教員宿舎も老朽化していたため、子どもたちの学習は進まず、意欲は削がれ、中途退学する子が少なくありませんでした。支援を通し、校舎や教員宿舎、トイレの建設・修復を行い、机、教科書、本の提供をするなど、環境整備をしました。現在では、教師1人あたりの生徒数は平均54人、1教室あたりの生徒数は56人にまで改善されています。

また、読書キャンプや、母親グループへの啓発活動、幼児学習センターの建設、教師への教授法の研修を行い、教育の質を高めることもできました。結果、小学校就学率は63.8%(2015年)から80%(2020年)にまで向上し、大学に進学する子どもたちも増えました。また、親の教育への関心も高まり、住民の識字率向上にも貢献しました。

教員1人あたりの平均生徒数・教室1室あたりの平均生徒数

保健・栄養改善:さまざまな感染症から子どもたちを守れるようになりました!

支援当初、地域には保健センターが1 つしかなく、スタッフは助産師兼看護師1人しかいませんでした。不衛生な水が原因で感染症にかかる人も多くいました。支援を通して、HIV/エイズに関する研修や感染者へのサポート、予防接種の実施、保健施設の建設、井戸やトイレの整備、母子保健に関する啓発などを行いました。148人の保健ボランティアの育成により、定期的に住民の健康状態を確認できるようになっています。また妊産婦へのケアとして、健診や母乳育児の重要性、栄養価の高い食事の作り方について研修を行うこともできました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策として、地域のリーダーたちへの啓発やラジオを通じた情報提供を行い、地域住民が正しい知識を得、適切な感染予防策をとれるようになりました。また、保健施設や学校など57 カ所への塩素や消毒液の支援と手洗い場の設置など、感染予防のための環境整備も行ってきました。今では、地域全体で感染予防に取り組むことができ、子どもたちの健康を守ることができています。

COVID-19感染対策のために設置された手洗い場で正しい手洗いの方法を学ぶ子どもたち
COVID-19感染対策のために設置された手洗い場で正しい手洗いの方法を学ぶ子どもたち

支援地域から感謝の動画メッセージが届いています!

支援を受けたチャイルドの声

「ご支援により、弟たちは5歳になる前に予防接種を受けることができました。地域には診療所ができ、私たち家族の健康維持のために大きな助けとなっています。学校では教科書、参考書、ペンなどの支援を受けました。先生たちは正しい教授法を学んだので、私も勉強が楽しくなりました。

ワールド・ビジョンのスタッフは、いつも励ましの言葉をかけ、私たちの勉強への意欲を高めてくれました。おかげで、私も大学進学のために努力し続けることができました。ご支援がなければ、勉強への意欲も出ず、学校の成績も上がらなかったと思います。このような素晴らしい環境を作ってくださったスポンサーの皆さまに、心から感謝いたします」

クーユ地域で育ったブリジットさん(23歳)「皆さまのご支援と、家族のサポートのおかげで、大学に進学することができました」

クーユ地域で育ったブリジットさん(23歳)「皆さまのご支援と、家族のサポートのおかげで、大学に進学することができました」

リンク さらに詳しくクーユ地域開発プログラム終了報告書を読むにはこちらpdfアイコン

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マラウイ:子どもたちはこんな支援地域で暮らしています

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