夢をかなえたチャイルド~ケニアのナンシーさん~

地域で初めて高校を卒業した女の子:元チャイルド、ナンシーさん

ケニアとタンザニアとの国境付近、カジアド郡に生まれたナンシーさん。
そこは、安全な水を手に入れることができず、子どもたちは一日中、羊と牛の世話をしなければならない環境。ましてや、女の子が教育を受けるなんてもってのほかでした。

「女の子は、今もまだそうかもしれないけど、男の子より劣ってる、そう決められていたの。私は、男の子より賢くあることは許されなかった」(ナンシーさん)

そんな地域に生まれた女の子が、地元の高校をトップの成績で卒業して、国で一番の大学、ナイロビ大学の修士号をとったのち、開発援助の仕事で世界中の人々を救うなんて、誰が想像できたでしょう。

チャイルド・スポンサーが、どのようにナンシーさんに愛情と自信を取り戻させたのか。スポンサーとナンシーさんの間に生まれた絆、ナンシーさんが地域に起こした変化を、ご覧ください。


一人で戦う日々:義父からの虐待、学校での差別

1984年にナンシーさんが生まれたわずか3年後に、ナンシーさんの両親は離婚しました。お母さんの再婚相手は、女の子への教育に全く関心がありません。

「家庭は壊れていた。愛なんてものはなかったの」

夜明けに起床し、200頭の羊と500頭の牛の世話をしながら、5キロ先の水源から水を汲んでくる毎日。お義父さんに「学校に行きたいから制服が欲しい」と相談しても、相手にすらしてもらえません。勉強して新たな人生を手に入れたいという夢は、彼女の心を苦しめるばかりでした。

10歳になった1994年に、ナンシーさんはワールド・ビジョンと出会い、チャイルド・スポンサーシップの支援を受け始めます。初めて自分の制服を手にした時の感動を、いまだに覚えているそう。

「届いた小包を破って、まっさらな制服を目にした時の興奮と言ったら。制服を買ってくれるような、私を気遣ってくれる人がこの世にいるなんて、信じられなかった」

チャイルド・スポンサーシップのおかげで、学校に通うことができたナンシーさん。しかし、地域の目は決して、彼女に好意的ではありませんでした。なぜなら、地域の女の子は15歳になる前に、結婚するのが当たり前だったからです。学校から一人また一人と女の子がいなくなり、気づいたら女子学生はナンシーさんだけに。他の男子学生とうまくなじめないだけではありません。成績がトップだったナンシーさんに対して、「女の子だからひいきしてもらっているに違いない」という苦情が、絶えず学校に寄せられました。

辛さを紛らすには、一人で勉強と読書に没頭するしかありませんでした。

幼いころのナンシーさん
幼いナンシーさん

スポンサーから「初めてもらった愛」が人生を変える

そんな彼女の孤独を救ったのは、オーストラリア在住のスポンサー、ジョージーさんからの一通のお手紙でした。

ーナンシーさん、あなたの写真を私の寝室に飾っています。毎朝あなたの笑顔を見ると、とても幸せな気持ちになるんですー

ジョージーさんの写真とともに贈られたその言葉に、ナンシーさんは心が解き放たれました。

「私は、何も間違ってない。やっと、確信できたの。だって私を愛してくれる人が現れたんだから」
「私は負けずに頑張り続ける。そしていつか、ジョージーさんにこう言うの。『見て!あなたのおかげで、どれだけ私の人生が変わったか!』って」

それから、ナンシーさんはめげずに勉強を続け、高校と大学を卒業。「自分も人の助けになりたい」という夢をかなえ、国際的な支援団体で働いています。

届いたジョージーさんの写真
届いたジョージーさんの写真

「人生が変わったのは、私の方よ」:スポンサーのジョージーさんとの絆

大人になった彼女の報告を聞いたジョージーさんは、涙を抑えることができませんでした。

「誰かを少しでも助けられたら。そう思ってただけなのに、こんなにも彼女の人生を変えることができるなんて。私が予想していた以上です」

2001年にスポンサーシップが終わった後も、二人の絆は続きました。そしてついに2019年のフィリピンでワールド・ビジョンが開催した会議で、二人は念願の対面を果たすことができました。一回も会ったことのない人が、どれだけ自分の人生を変えてくれたか。二人は長いハグを交わし、涙ながらに相手への感謝を伝えました。

2019年の会議で抱き合う二人
2019年の会議で抱き合う二人


地域の女の子の希望の光に

「やっとお会いできて光栄です。あなたは私の憧れなんです」
世界で活躍するナンシーさんが地元に帰ると、彼女を慕って、地域の子どもたちがこのように声をかけてくれるんだそう。女性への教育に対する偏見も薄れ、母校の学校では、以前よりずっと多くの女の子たちが勉強しています。
今では家族も、そんなナンシーさんをとても誇りに思っています。

ジョージーさんがナンシーさんに贈った希望の光は、ナンシーさんから地域の子どもたちに、そして未来の世代へと受け継がれていくでしょう。

ナンシーさんとおじさん一家
ナンシーさんとおじさん一家
笑顔のナンシーさん
笑顔のナンシーさん
母校に通う女子学生たち
ナンシーさんの母校に通う女子学生たち

そんな私たちの活動を支えるのは、「チャイルド・スポンサーシップ」というプログラムです。
チャイルド・スポンサーシップは、月々4,500円、1日あたり150円の皆さまからの継続支援です。

貧困、紛争、災害。世界の問題に苦しむ子どもとともに歩み、
子どもたちの未来を取り戻す活動に、
あなたも参加しませんか。

今あなたにできること、
一日あたり150円で子どもたちに希望を。

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夢をかなえたチャイルドたち

地域の女の子の
希望の光に

ケニアのナンシーさん

「女の子は、学校に行かずに、早く結婚しなさい」そんな地域で育ったけれど、国で一番の大学・ナイロビ大学で修士号を取り、開発援助の仕事で世界中の子どもを救っているナンシーさん。今や、地域の女の子のロールモデルです。

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ムンバイの「死の電車」を安全に

インドのジョセフさん

生まれたのは、明日の食べ物もない貧困家庭。しかし教育のおかげで、彼の才能は埋もれることなく、開花します。技術者となり、事故を防ぐ特許技術を開発して、多くの命を救いました。

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ずっと続く
支援者との絆

フィリピンのアナさん

お母さんを幼いころに亡くし、きょうだいたちを支えなければなりませんでした。そんな時に励ましになった、チャイルド・スポンサーからもらった手紙を、大人になってもずっと大切に保管しています。

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夢があふれる
楽器修繕屋

グアテマラのジョバンニさん

クラシック音楽が大好きだったけれど、育ったスラム街では、誰からも理解されません。でもチャイルド・スポンサーからの夢への後押しのおかげで、楽器の修繕屋になり、自分らしく、楽しく働いています。

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悪夢から覚めたら
紛争孤児に

ルワンダのマーリンさん

4歳のころ、紛争で両親を亡くし、一人ぼっちになりました。「一人じゃないよ」、彼女の孤独をいやし続けたチャイルド・スポンサーのおかげで、今は、多くの子どもたちに寄り添う、学校教師に。

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子どもを学校へ送迎する
ドライバー

レソト王国のマトソさん

支援を受けた自分の経験から、子どもの将来のために、どれだけ教育が大事かを知るマトソさん。地域の子どもたちを学校に送迎し、彼らの笑顔と未来を守っています。

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きっと、子どもの笑顔の数で未来は決まる。

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