【30周年記念】30年間の支援の成果

国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は、2017年10月に設立30周年を迎えました。
これまでの歩みを支えてくださった皆さまへの感謝とともに、30 年間の支援活動で可能となった成果を、ほんの一部ですがご紹介します。

75カ国の子どもたちに支援を届けてきました

数字でみるWVJ30 年の成長:

スタッフ数 4人(1988年度) 84人(2017年度)
支援国数 7カ国(1988年度) 30カ国(2017年度)
日本からのスポンサーがいるチャイルド数 438人(1988年度) 56,812 人(2017年度)
収入金額 9,899 万円(1988年度) 47億5,559万円(2017年度)


ワールド・ビジョン・ジャパンは、チャイルド・スポンサーシップ等による「開発援助緊急人道支援アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を3本柱に活動してきました。
リンクチャイルド・スポンサーシップの変遷と成果はこちら

開発援助~バングラデシュの事例

WVJ が最初に支援を届けた国はバングラデシュでした。1988年の大洪水緊急支援、チャイルド・スポンサーシップの開始に加え、1989 年には「愛の泉計画」をスタートし、2,358 基の井戸の支援を実現。当時設置された井戸は今も使われています。

1990 年に支援し、現在も使われている井戸

緊急から自立支援まで~カンボジアの事例

内戦から復興、開発の道を歩んでいるカンボジアの歴史とともに、WVJ も歩んできました。1993 年、国内避難民支援や地雷対策活動を本格化。その後、復興のニーズに応える保健・教育支援などを行い、1996 年からチャイルド・スポンサーシップによる支援を開始しました。昨年11 月には、WV カンボジアのレイ・シネットスタッフが来日して支援の成果を報告。内戦の影響が残る農村部で成長した彼自身の体験も共有され、「緊急から自立支援まで」を体現しているWV のカンボジア支援の歴史を感じさせました。

片山
内戦終了後の1993 年、国連監視下の総選挙後カンボジア入りした片山スタッフ(現常務執行役員)
シネット
内戦後、復興とともに成長したシネットスタッフと、現在のチャイルド・スポンサーシップによる支援地域の子どもたち




世界の経験が活かされた緊急支援:日本国内での活動

日本での大地震に際し、世界各地での支援経験を活かして緊急復興支援を実施してきました。特に、東日本大震災の時には、日本の皆さまはもちろん、世界各国のワールド・ビジョンからも応援が届き、3 年間で約30 万人に支援を届けました。

大地震で突然「日常」を失った子どもの心のケアを目的に運営されたチャイルド・フレンドリー・スペース(宮城県登米市)

30 周年に寄せて - 感謝とともにさらなる挑戦へ-

戦後、豊かになった日本から途上国の子どもたちのためにできることがあるはず、という思いから誕生したWVJは、2017 年10月、設立30 周年を迎えました。これまでの歩みを支えてくださったお一人おひとりに心から感謝申し上げます。

この30 年で、世界の子どもたちを取り巻く環境が改善した部分もあります。しかし今、難民の数は戦後最悪の水準に達し、その半数以上は子どもです。子どもへの暴力も深刻です。WVJ は、もっとも弱い立場にある子どもたちにより多くの支援を届けるため、これまでの経験と学びを活かしつつ、更なる挑戦への決意を新たにして、歩んでまいります。

これからも、みなさまのご理解とご支援が何にも代えて、私たちの原動力になります。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

ワールド・ビジョン・ジャパン事務局長
木内 真理子