チャイルド・スポンサーの皆さま
-新型コロナウイルス感染症拡大と支援地域の状況アップデート-

(2021.8.2更新)

いつもチャイルド・スポンサーシップを通して尊いご支援をいただき、ありがとうございます。

日本でも新型コロナウイルス感染症の感染拡大が報じられ、多くの皆さまの日常生活にも様々な影響があったこととお察しいたします。罹患された方々および関係者の方々に、謹んでお見舞い申し上げます。

皆さまのご支援地域の子どもたちの状況について、2021年6月末時点の状況をご報告いたします。

アジアのチャイルド・スポンサーシップ支援地域の状況

インド

インフォーマルな就学スペースに通うインドの女の子たち
学校に行けない子どもたちが勉強できる場所を提供しています
インドでは、3,030万人以上の新型コロナウイルス感染症の感染と39万3,637人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。

多くの州で感染者数は6月後半に減少しましたが、医療施設では、2021年5月にピークを迎えた第2波の影響が今もなお続いています。新型コロナウイルスの感染急増は、すでに限界を超えていた医療システムを麻痺させてしまいました。病院のベッドや酸素の深刻な不足により、何百人もの人々が必要な治療を受けられずに死亡しました。国内の多くの地域で死亡者が火葬・埋葬できる数を上回り、治療薬も不足しています。

2021年6月18日現在、新型コロナウイルスのワクチンは2億7,620万回以上接種されていますが、ワクチンの製造・供給が不足しているため、すべての人々にワクチンを普及させるにはまだ様々な課題があります。パンデミックが最初に発生した際には、ワールド・ビジョンはマスク、手袋、医療従事者用保護具、衛生用品、食料品、子どものための教育用品、生活支援を配布し、緊急のニーズに応えました。

2021年5月から7月にかけて、ワールド・ビジョンは、医療体制の支援・強化と感染拡大防止策に焦点を当てて活動しています。長期的には、感染予防のための活動を拡大させ、医療施設の充実とワクチン接種に向けたアドボカシー活動を強化し、地域社会が第2波に対処していけるよう支援します。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

インドネシア

インドネシアでは、210万人以上の新型コロナウイルス感染症の感染と、5万8,024人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月21日現在、3,650万回を超えるワクチン接種が行われています。

政府は非常事態を宣言し、地方の対策本部を設置。移動禁止令を発令し、学校やさまざまな事業が閉鎖、集会も禁止されていました。2020年6月に一部制限が緩和され、学校は交代制で再開したものの、集会、移動、公共活動の制限などの規制が再導入されました。公共の場でマスクの着用が義務付けられており、ソーシャルディスタンスを保つことが強制されています。

ワールド・ビジョンは、120万人に支援を届けることを目指しています。
ワールド・ビジョンでは、食料支援、生計向上、栄養、教育、子どもの保護、水と衛生に重点を置いた活動を行い、人々が感染症から身を守り、二次的影響から回復するのに役立つ中長期的な計画に移行しています。感染予防のメッセージを発信し、家族に衛生キットを配布するなど感染拡大をおさえるよう努めています。

また、最もぜい弱な家庭には食料とクーポン券、家庭での活動パックや教材を配布しました。宗教リーダーにはストレスケアに関する研修を行い、子どもたちとその家族をサポートする環境を整えています。また、地域の大学と連携し、オンラインでのリモート学習の機会を準備し、障がいのある子どもたちのためにもオンライン授業を開発しています。

感染者のいる家庭に保護具を提供したり、医療従事者には患者の治療に関する研修を行ったり、感染が疑われる人が検査を受けられるよう支援しています。ほかの組織とも協力し、子どものための支援が優先されるよう、政府に提言も行っています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

カンボジア

カンボジアでは、4万9,255人の新型コロナウイルス感染症の感染と575人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月18日の時点で590万回以上のワクチン接種が行われています。

当初政府は学校を閉鎖し、50人以上の集会を禁止、公共交通機関を停止し、隣国のタイやベトナムとの国境を封鎖していましたが、制限が緩和され、2020年12月にすべての学校が再開されました。しかし、感染の拡大を受け、政府は2021年3月に全国すべての教育機関を閉鎖すると発表しました。映画館、美術館、博物館なども一時的に閉鎖されています。感染拡大がみられる地域ではマスクの着用が義務付けられ、夜間外出禁止令が出された地域もあります。ロックダウン対象地域は、 「レッドゾーン」 、 「イエローゾーン」 、 「ダークイエローゾーン」 のいずれかに指定され、各ゾーンに感染拡大予防のための様々な制限が適用されています。

ワールド・ビジョンの活動は、緊急時の対応から、復旧プロセスの支援と元々の活動である長期的な開発活動に移行しつつあります。これまで、地域社会や宗教リーダーを通して予防メッセージを伝えたり、石けんなどの衛生用品の家庭への提供、水源の設置・維持、地域の医療従事者の訓練、マスクや手袋などの個人用保護具を医療従事者に配布するなど、感染拡大防止、保健システムの強化に取り組んできました。

現在は、パンデミックの二次的影響から子どもたちを守ることに集中しています。最も弱い立場にある世帯に食料と現金を提供し、家族の収入を増やすために親が新しいスキルを学ぶことを支援することで、食料の確保と生計強化を目指しています。また、家庭学習教材の提供等、子どもたちが継続して教育を受けられるよう支援しています。政府や他のコミュニティ組織と協力して、子どもの保護に関する活動も強化しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

スリランカ

スリランカでは、25万7,225人の新型コロナウイルス感染症の感染と、2,973人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月21日現在、330万回以上のワクチン接種が行われています。

政府は2020年3月に全国的な夜間外出禁止令を課し、地区間の移動を禁止し、必須ではないサービスを閉鎖しました。制限は2020年4月にほぼ解除されましたが、移動制限、マスク着用義務は、症例の増加を受けて2020年10月に再導入されました。今後も感染拡大が見られる地域には、夜間外出禁止令や移動制限が導入される予定です。学校、映画館などは閉鎖され、大人数の集まりも禁止されています。

33の支援地域を対象にした調査では、78%の世帯の生活が新型コロナウイルスによって深刻な影響を受けていることが分かりました。

ワールド・ビジョンでは、感染症のまん延防止に向けて、スリランカ政府と協力して地域社会の啓発活動に取り組んでいます。19万人の子どもたちを含む、55万5,000人に直接的な支援を届け、58万7,000人に情報提供することを目指しています。

感染予防情報の共有や、地域社会と予防情報を共有するための宗教リーダーの訓練、家族への衛生キットの配布、手洗い所や水と衛生施設の建設・維持などにより、ウイルスの拡散を防ぐよう取り組んでいます。地域の保健医療従事者を対象とした研修や、医療施設への個人用保護具・消毒キットの提供など、地域保健機能の強化に取り組んでいます。また、感染症の影響を受けている家族に対し、食料や現金、種苗・農機具、家畜などの生計にかわる資源、子どものための家庭学習教材、子どもの保護に関する情報提供などを行っています。また、子どもたちが国の対応において優先され、保護されることを提唱しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が今現在行われています。

タイ

新型コロナの影響を受けてる家庭に食料などの物資を配布しています
新型コロナの影響を受けてる家庭に食料などの物資を配布しています
タイでは、25万4,515人を超える新型コロナウイルス感染症の感染と、1,970人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月17日現在、748万回を超えるワクチン接種が行われています。

2020年3月、政府は学校や大学を閉鎖し、食料品店や薬局を除く、すべての店舗を営業中止にしました。国境や地域を越えた移動を制限、すべての集会を禁止し、ウイルスの拡散を防ぐために夜間外出禁止令を発令しましたが、規制は2020年5月に一部緩和され、学校は2020年7月に再開されました。しかし、最近の感染拡大により、政府は、一部の地域に新たに夜間外出禁止令や移動制限などを発令し、感染拡大の防止を図っています。

ワールド・ビジョンは、7万7,500人の子どもたちとその家族に支援を届けることを目指しています。タイ語やビルマ語での感染予防メッセージの作成・発信、情報共有のための戸別訪問の実施、地域での手洗い用品やマスクの提供など、感染拡大防止に努めています。マスクや手袋、手洗い用品、体温計などの個人用保護用具を医療従事者や地域ボランティアに提供することで、地域の保健機能を強化しています。

また、飲料水、米、缶詰の魚、麺類などがセットになった食料パック、7万7,500個を子どもたちに提供することで、感染症の影響を受けている家族を支援しています。

さらに、子どもたち、家族、地域社会に対し、どのようにしてウイルスを防げばよいのか、精神的、身体的、社会的健康をどう守ればよいかを、ソーシャルメディアや学校からオンラインで発信しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

ネパール

ネパールでは、63万6,916人の新型コロナウイルス感染症の感染と、9,071人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月17日現在、323万回を超えるワクチン接種が行われています。

政府は、不要不急の業務を停止させ、学校を閉鎖、集会を禁止し、国内線と国際線、長距離公共交通機関をすべて停止、それに応じて中国とインドとの国境を閉鎖しました。2020年7月中旬には多くの制限が解除されましたが、2020年8月中旬にはカトマンズ渓谷で完全な封鎖が実施されました。その後、制限が緩和され、国境が再開されましたが、カトマンズは2021年4月に再び封鎖され、7月まで延長されています。新型コロナウイルス感染症による国全体への影響は大きく、多くの人々が仕事と収入源を失い、季節的な洪水や地滑りが課題を悪化させています。

ワールド・ビジョンは、今後一年間で7万2,000人へ直接的な支援を、また、5万6,000人に間接的な支援を届けることを目指しています。また、感染症対策を継続する一方、子どもたちの栄養、健康、教育、保護に焦点を当てた活動にも取り組んでいます。テレビやソーシャルメディア、ラジオや動画を通じた予防メッセージを開発・発信し、ウイルスの拡散防止に努めています。

家族向けの衛生キットを提供し、学校や検疫センターに手洗い施設を設置しました。個人用保護具や消毒剤や体温計などの備品の提供、保健所への手洗い設備の設置、隔離・検疫センターへの衛生用品の提供など、地域の保健システムを強化しています。

また、ラジオやテレビでのリモート学習プログラムの放送、子どもの保護サービスの強化、専門組織との協働によるコミュニティへの心理社会的支援サービスの提供、ぜい弱な家庭に栄養補助食品の提供、食料支援、現金引換券、農業関連の道具や資源の提供などを通じて、感染症の影響を受けた子どもたちを支援しています。このほか、政府や他の組織と協力して、国の対応を調整しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

バングラデシュ

感染予防のために必要な情報をバングラデシュの現地スタッフが地域の人々に伝えています
感染予防のために必要な情報を地域の人々に伝えています
バングラデシュでは、90万4,436人の新型コロナウイルス感染症の感染と、1万4,388人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月21日現在、1,010万回以上のワクチン接種が行われています。

政府は2020年3月に人々の移動を制限し、学校を閉鎖、市場・商店の営業を中止し、集会を禁止、夜間外出禁止令を出しました。この制限は2020年8月まで延長されたため、2020年5月20日にサイクロンに襲われた地域では、38万7,000人以上が影響を受け、支援が非常に困難なものとなりました。政府はロックダウンを2021年7月15日まで延長しました。病院、薬局、食料品店は営業していますが、公共交通機関や銀行の営業は制限されており、社会的・政治的・宗教的な集会は禁止されています。

ワールド・ビジョンの活動は、緊急時の対応から、復旧プロセスの支援と元々の活動である長期的な開発活動に移行しつつあります。調査から、パンデミックの二次的影響のために生活と食料確保のニーズが高まっていることがわかりました。引き続き、ぜい弱な子どもたちとその家族に現金と緊急食料供給を提供し続けているほか、金融サービスへのアクセスと社会的保護を高め、家族が家庭で食料と収入を得るために野菜園を栽培するのを支援しています。保健、栄養、水・衛生が引き続き優先事項です。私たちは、マスク、手袋、消毒剤などの個人用保護具、手洗い施設、衛生キット、感染症予防情報を、地域のコミュニティと医療従事者に提供しています。また、産前産後ケア、2歳未満の子どもの栄養補助食品を提供する地域の保健サービスを支援しています。

子どもとその家族に精神的・社会的支援とカウンセリングを提供し、親が子どもを支えられるよう支援し、児童労働、早婚、学校の中退を防止するために必要な知識と支援を家族に提供し、暴力と虐待に関する地域の報告を強化しています。そして、私たちは、子ども、女性、難民、そして障害を持って生きる人々など、最も弱い立場にある人々のためのサービスが提供できるよう、政府や他の組織と協働し続けています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

フィリピン

絵本で感染症予防について大切なことを学びます
絵本で感染症予防のために大切なことを学んでいます
フィリピンでは、140万人以上の新型コロナウイルス感染症の感染と、2万4,557人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月17日現在、780万回を超えるワクチン接種が行われています。

政府は、ビジネス、交通機関、学校の閉鎖など、ウイルスのまん延を阻止するための制限を実施しました。2020年11月にスーパー台風ゴニの被害もあり、新型コロナウイルス感染症の対応はより困難になりました。一部の地域では制限が厳しくなる一方、他の地域では緩和されています。マニラは今も夜間外出禁止令が出されており、18歳未満や65歳以上の外出は、必要不可欠な場合を除いて終日禁止されています。

ワールド・ビジョンでは、子どもたちを含む200万人の人々に支援を届けることを目指しています。衛生キットの配布、手洗い設備の増強、ラジオ、テレビ、ソーシャルメディアでのキャンペーンを通じた新型コロナウイルス感染症予防の意識向上などを行い、ウイルスの拡散防止に努めています。

また、感染症に対応するため、地域の保健システムと保健ワーカーを強化し、保健センターに消毒剤キット、治療区域を作るためのテント、マスクや手袋などの個人用保護具、感染症に関する情報資料を提供しています。また、危機に対処するために、緊急食糧供給、現金給付、子どものための教育教材、子どもの保護サービス、親の生計の立て直しを支援することにより、ぜい弱な子どもと家族を支援しています。子どもたちが支援されている全国24の州にて活動しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

ベトナム

ベトナムでは、1万6,507人の新型コロナウイルス感染症の感染と、80人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月17日現在、200万回以上のワクチン接種が行われています。

2020年3月、政府はすべての学校と多くの企業を閉鎖し、移動を制限、感染拡大を防止するために大規模な集会を禁止しました。制限は緩和され始め、学校は2020年4月に再開されましたが、2021年2月に学校は再び閉鎖され、ハノイを含むいくつかの地域で封鎖が再開されました。現在、規制は都市や地域によって異なります。政府は、最近新型コロナウイルスの感染が確認された48の地域で、集団感染を防ぐため、いくつかのコミュニティや施設を隔離しました。ハノイでは、2021年6月22日からレストランやヘアサロンの営業再開が許可されましたが、ホーチミンでは6月20日、不要不急のビジネスやテイクアウトを除くレストランの営業中止が発表されています。

2020年10月の台風による広範囲にわたる洪水により、新型コロナウイルス感染症への対応はより困難になりました。

ワールド・ビジョンでは、20万7,000人の子どもたちを含む61万2,000人に直接的な支援を、110万人に間接的な支援を届けることを目指しています。子どもや保護者に手洗いなどの予防情報を配布、マスクや石けん、消毒剤を家庭に提供、保健センターや学校に貯水槽や手洗い場を設置・維持管理することで、ウイルスの拡散を防ぐよう努めています。体温計、ベッド、毛布、マスクや手袋などの個人用保護具を保健センターに提供することで、地域の保健システムを強化しています。

また、ぜい弱な家庭に米、麺、牛乳のほか、農業訓練や種子、家畜などの物資を提供し、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた子どもたちを支援しています。また、政府や全国の子どもの権利に関するワーキンググループと協力し、ソーシャルワーカーや子どもの保護に関する委員会を訓練することにより、地域社会における子どもの保護を強化しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

モンゴル

モンゴルでは、11万3,232人の新型コロナウイルス感染症の感染と、548人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月17日現在、359万回を超えるワクチン接種が行われています。

政府は2020年1月、空港での入国制限や地方間の移動制限を行い、学校を閉鎖、子どもたちを公共の場所から遠ざけるようにし、2020年9月まで措置を延長しました。学校は9月に再開されましたが、いくつかの地域で感染が確認されたため、2020年11月に再びロックダウン(都市封鎖)となりました。2021年3月に学校が再開することになり、政府の承認を得た地方間の移動は許可されました。5月22日以降、モンゴルから限定された10カ国程度への渡航は許可されましたが、モンゴルに入国する外国人はワクチン接種を完了していることが必須です。

ワールド・ビジョンは、9万3,000人の子どもと3万8,000人の大人に支援が届き、100万人に情報が届くことを目指しています。漫画やアニメ、手洗いビデオなどで予防メッセージを共有し、感染症の拡大防止に努めています。学校・幼稚園・寄宿舎の消毒の支援、国境検査官や政府の医療従事者に個人用保護用具を提供、学校の衛生施設を改修しました。現金、食料、衣料、衛生用品を提供することで、感染症の影響を受けた家族を支援しています。家庭学習教材の作成や配布、そして、子どもたちが教材を使用できるようにタブレットを提供しています。

また、政府と協力して、感染症の予防と子どもの保護に関するテレビやソーシャルメディアでのキャンペーンを開始し、子どもに対する前向きなしつけ、ストレス管理、子どもとの充実した時間について保護者向け情報シートを制作しました。また、ほかの組織と協力して支援を調整しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

ミャンマー

手洗いの大切さを学びました
手洗いの大切さを学びました
ミャンマーでは、15万5,697人の新型コロナウイルス感染症の感染と、3,320人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年5月12日現在、299万回を超えるワクチン接種が行われています。

政府は住民に村落間の行き来を禁止、毎日午後10時から午前4時まで外出を制限し、集会も禁止しました。2020年8月に集会の禁止が始まり、夜間外出禁止令が延長され、現在も継続中です。

2021年2月から続く政情不安と混乱により、新型コロナウイルス感染症の対応はより困難になりました。5人以上の集会が禁止され、今後規制や政策は事前予告なしに変更される可能性があります。以前に発令された制限や政策は、正式には解除されていないものの、もはや積極的には実施されていないのが現状です。加えて避難民の人口が多く、多くの人々が医療やその他のサービスにアクセスできないため、ミャンマーは新型コロナウイルス感染症に対して非常に影響を受けやすい状況にあります。

ワールド・ビジョンでは、15万人の子どもを含む71万5,000人に支援を届けることを目指しています。

子どもたちへの説明会や教材を通じて、予防のメッセージを伝え、感染症拡大防止に努めています。地域のボランティアや宗教リーダーに対して感染症の予防に対する意識を高めるようトレーニングをしたり、心理的支援を行っています。マスク、石けん、バケツのような衛生・保護用具の家族への提供に加え、地域内に手洗い場を設置し、維持管理をしています。

医療施設に医療機器や手袋、マスクなどの個人用保護用具を提供し、地域の医療機能を強化しています。また、検疫センターへの食料供給、給水、衛生設備の提供、清潔で安全な患者搬送および検査検体の搬送を支援しています。また、子どもたちのために食料パッケージを提供しています。

種苗や肥料などの農業資材を提供し、保護者の生計の多様化や立て直しができるよう、各種サービスにつなげる支援を行っています。子どものための家庭学習教材、保護者のための家庭学習研修の開発や資料配布を行い、地域社会による子どもの保護に取り組んでいます。政府や他の組織と協力しながら、全国レベルの緊急対応を行っています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

アフリカのチャイルド・スポンサーシップ支援地域の状況

ウガンダ

ウガンダの男の子。在宅教育のための教材や心理ケアのサポートを受けています
子どもたちが在宅でも学びを続けられるように支援しています
ウガンダでは、7万9,089人の新型コロナウイルス感染症の感染と、956人の死亡が確認されています(2021年6月29日現在)。2021年6月27日現在、93万7,417回のワクチン接種が行われています。

政府が2020年3月末に全国封鎖を導入、学校や礼拝所を閉鎖しました。集会を禁止し、公共・民間の交通機関を停止させ、国境を閉鎖、不急の事業をすべて停止、夜間外出禁止令を発令しました。制限は2020年7月に緩和され始め、2021年3月からは、学校における対面授業を、全学年で段階的に再開し始めました。しかし、最近の新型コロナウイルスの感染急増により、2021年6月18日、ウガンダ政府は公共および民間交通機関の運航停止や、学校、礼拝所、スポーツイベント、バー、映画館などの閉鎖を含む新たな規制を発表しました。外出禁止令も出されており、職場では一度に10%の従業員しかオフィスで働くことができず、集会は制限され、毎週開いていた市場も閉鎖されています。

ウガンダは110万人の難民を受け入れています。ウガンダの人々は、新型コロナウイルス感染症による経済的影響に対して非常に弱い立場に立たされています。

ワールド・ビジョンでは、290万人の子どもを含めた500万人に支援を届けることを目指しています。

新型コロナウイルス感染症の情報を翻訳・印刷・配布するために保健省と提携し、感染拡散防止に取り組んでいます。地域の医療従事者、宗教リーダー、その他の地域の指導者を訓練し、予防に関するメッセージを地域社会やラジオで伝えたり、家庭への石けん・衛生キットの提供、地域保健センターや市場への手洗い設備の設置、清潔な水と手洗いができる水道を学校に提供しています。医療従事者に保護用具を提供し、新型コロナウイルス感染症に関する訓練や心理的支援および患者の搬送支援、地域の人々とともに感染状況の監視することで、保健機能を強化しています。 また、ぜい弱な家庭に野菜の種と現金給付を行ったり、最適な農法のトレーニング、技術的な助言の実施、低利少額の緊急貸し付けのできる機関とパートナーを組んだ支援を実施しています。教育スポーツ省による子どもたちへの自習教材の配布やラジオ放送の支援、子どもの保護に関する地域社会の意識を高め、その制度やサービスの強化を支援しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

エチオピア

エチオピアでは、27万5,974人の新型コロナウイルス感染症の感染と、4,315人の死亡が確認されています(2021年6月29日現在)。2021年6月27日現在、198万9,597回のワクチン接種が行われています。

昨年2つの地域でコレラが発生、また、国の北部のティグレ州での最近の紛争により、新型コロナウイルス感染症への対応がより困難になっています。政府は2020年3月、すべての国境を閉鎖し、空港に到着するすべての旅行者に検疫を義務付け、学校を閉鎖、集会を禁止しました。2020年9月まで非常事態宣言が出されていましたが、規制が緩和され始め、2020年10月には学校が再開しました。現在、外出禁止令はなく、移動の制限もありません。

ワールド・ビジョンでは、人々がウイルスを予防し、感染拡大の二次的影響から回復するため、中長期の開発活動に移行しています。そして、感染拡大の結果、増大するニーズに応えるため、ぜい弱な家庭の生計および食料の確保を優先にしています。また、チャイルド・スポンサーシップで支援されている子どもたちの家庭やその他ぜい弱な世帯に対して衛生用品を提供し、清潔な水設備やトイレ、手洗い場を設置・維持することなどで、新型コロナウイルス感染症予防の強化に取り組んでいます。保健施設に個人用保護用具と衛生用品を提供、宗教リーダー、地域の医療従事者や介護者に新型コロナウイルス感染症拡散を防ぐ方法をお伝えし、政府担当者に物流サポートを提供しています。

新型コロナウイルス感染症の影響を受けている家庭に対し、リモート教育サポートを行い、ぜい弱な家庭には食料と現金引換券を配布、医療従事者への心理的な応急処置と子どもの保護に関するトレーニングの提供、介護者の生計再建支援などを行っています。また、このような緊急時に、子どもの保護を優先するよう、地域の指導者たちとともに提言し、政府などと協力して、新型コロナウイルス感染症への対応を強化しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

エスワティニ(スワジランド)

エスワティニでは、1万9,084人の新型コロナウイルス感染症の感染と、678人の死亡が確認されています(2021年6月29日現在)。2021年5月2日以降、3万4,897回のワクチン接種が行われています。

政府は非常事態宣言を発令し、2020年3月から5月にかけて部分封鎖を実施。学校を閉鎖、集会を禁止、不急の事業を停止させました。現在、外出禁止令は継続され、都市間の移動にも制限がありますが、食料品店や診療所は営業しています。元々非常にHIV/エイズ感染率が高く(人口の26%)、人口の59%が貧困の中で暮らし、28%が失業している中、多くの人々が新型コロナウイルス感染症の影響を受けやすくなっています。

ワールド・ビジョンは今後一年間で25万人の人々に支援を届けることを目指しています。人々がウイルスを予防し、感染拡大の二次的影響から回復するため、中長期の開発活動に移行しています。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、農村部の保健プロモーターや宗教リーダーを対象に、新型コロナウイルス感染症予防に関するメッセージを地域社会に伝えるための研修を実施しています。また、手洗いのためのきれいな水を地域に提供し、衛生キットを配布しています。地方の保健・医療従事者に手袋やマスクなどの個人用保護用具を提供するなど、保健機能の強化にも取り組んでいます。

また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている子どもたちを支援するため、ぜい弱な家庭に食料を支援しています。宗教リーダー、コミュニティの指導者、地域の保健推進者に対し、子どもの保護とジェンダーに基づく暴力について研修を行い、その被害者に心理的支援や、必要な時に専門機関につなげるなどのサポートの強化も行っています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

ケニア

休校期間中も家庭で先生が訪問して勉強を続けています
休校期間中も家庭で先生が訪問して勉強を続けています
ケニアでは、18万2,884人の新型コロナウイルス感染症の感染と、3,612人の死亡が確認されました(2021年6月29日現在)。2021年6月27日現在、120万1,325回のワクチン接種が行われています。

政府は当初、国際線を停止し、集会を禁止し、夜間外出禁止令を発令し、学校、教会、その他の礼拝所、レストラン、バー、一部の市場や産業を閉鎖しました。2020年8月から国境が段階的に再開され、レストラン、礼拝所、大学も制限付きで再開しました。学校は、2021年1月に1年ぶりに再開されました。

しかし、悪化する状況に対応するため、政府は2021年6月17日、 「ホットスポット区域」 と宣言した13の郡に対して、さらなる制限を発表しました。これらの地域では、公の集会が禁止され、夜間外出禁止令の対象時間は午後7時から午前4時まで延長されました。 (他の地域では午後10時から午前4時まで) さらに、ホットスポット地域外への移動は禁止され、食料・家畜以外の市場は停止、人々は30日間在宅勤務となり、集会と礼拝集会も30日間禁止されました。病院への訪問は制限され、葬儀に参列できるのは50人まで、結婚式は30人までとされています。

ケニアの多くの人々は、新型コロナウイルス感染症とその二次的影響に対して非常に影響を受けやすい状態です。それに加えて2020年に、この70年間で最悪のイナゴのまん延による食料不足が発生、国民の60%が劣悪な衛生環境の中、密集して住んでいるため、事態は悪化しています。

ワールド・ビジョンは200万人以上の人々に支援を届け、そのうち53万6,000人には直接的に支援を届けることを目指しています。地域のラジオ、ソーシャルメディア、SMS、印刷物を通じた予防情報の配信、公共の場所への手洗いの設置、地域の水源の建設、宗教リーダーへの訓練により、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の予防措置を強化しています。また、予防だけでなく、子どもの保護、心理的応急処置、ジェンダーの問題、地域保健ボランティアの育成、手袋やマスクなどの個人用保護具の提供、保健所や病院への手洗い設備や給水設備の設置など、危機に対応するための保健体制を強化しています。

さらに、子どもたちへの心理的ケアや読み物と遊びのサポート、貯蓄グループを含む生計向上の支援、資金の貸し付け、親のためのトレーニング、家族への食料や現金を含む緊急的支援、子どもの保護のためのトレーニングを行っています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

コンゴ民主共和国

みんなで正しい手洗いを学びました
みんなで正しい手洗いを学びました
コンゴ民主共和国では、4万439人の新型コロナウイルス感染症の感染と、916人の死亡が確認されています(2021年6月29日現在)。5万9,443回のワクチン接種が行われています(2021年6月27日現在)。

2020年3月、政府は全土にロックダウン(都市封鎖)を発令し、国際線の発着を停止、学校、礼拝所、レストラン、スポーツ施設を閉鎖、集会を禁止しました。午後10時から午前4時までの夜間外出禁止令が発令されており、警察や軍がパトロールを行い、違反者には罰金を科しています。公共の場ではマスクを着用しなければならず、マスクを着用しない場合には罰金が適用されます。20人以上の集会は禁止されていますが、学校、企業、空港、港は現在開かれています。

多くの人々は新型コロナウイルス感染症の影響を非常に受けやすい状態にあります。貧困、食料の不安定な供給、紛争、そして史上最悪のはしかの発生や世界第2位のエボラ出血熱の発生を含む健康危機にさらされているこの国は感染症によって、さらなるチャレンジを与えられています。

ワールド・ビジョンは、17万8,000人の人々に支援を届けることを目指し、子どもたちとその家族などがウイルスを予防し、感染拡大の二次的影響から回復するため、中長期の開発活動に移行しています。ラジオ、SMS、電話、コミュニティへの訪問、宗教リーダーを通じて、新型コロナウイルス感染症の感染予防メッセージを届け、手洗いのため清潔な水へのアクセスを確保し、感染症拡大防止に取り組んでいます。

地域の保健医療従事者の訓練や個人用保護用具の提供、医療施設での症例観察と管理の支援、心理的ケアなど、地域の保健機能をサポートしています。また、5歳未満の子どもたちへの栄養補助食品の提供、食料と現金の支援、子どもたちへのラジオ教育プログラムの支援、子どもの保護が優先されるように提言を行っています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

タンザニア

タンザニアでは、509人の新型コロナウイルス感染症の感染と、21人の死亡が確認されています(2021年6月29日現在)。しかし、政府は2020年4月以降、感染者数や死亡者数の総計を新たに公表しておらず、ワクチンの使用も承認していません。

政府は2020年3月にすべての学校と大学を閉鎖し、集会や国外への移動を制限しましたが、2020年5月には制限が緩和され、2020年6月には学校と大学が完全に再開されました。しかし、マスク着用やソーシャル・ディスタンスなどの予防対策が十分に取られておらず、新型コロナウイルスの感染は続いています。

ワールド・ビジョンは、550万人の子どもを含む1,260万人以上の人々に支援を届けることを目指しています。感染予防や子どもの保護に関する意識を地域内で高めるため、宗教リーダーを訓練したり、地域のボランティアに消毒剤、マスク、手袋を提供することで、ウイルスの拡散を防ぐ活動を行っています。

地域の医療従事者に新型コロナウイルス感染症に関する研修を実施し、地域の医療体制を強化しています。医療従事者や医療施設、隔離・検疫所への医療機器・備品の提供、社会サービスの強化、子どもの保護、ジェンダーに基づく暴力の防止を政府に提唱しています。

また、教師や地域のリーダーを対象にした精神衛生や心理的支援に関する研修の実施、タンザニア教育研究所の教材の遠隔地や障がいのある子どもたちへの配布、ぜい弱な家庭に食料や現金の提供、給食の提供、種子や家禽類、農機具などの収入を生み出すための資材を提供しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

マラウイ

マラウイでは、3万5,709人の新型コロナウイルス感染症の感染と、1,187人の死亡が確認されています(2021年6月29日現在)。2021年6月27日現在、49万2,390回のワクチン接種が行われています。

政府は2020年4月に非常事態を発令し、学校を閉鎖、集会を禁止、公共交通機関の利用者数を制限しました。感染の拡大を受け、6月14日マラウイ政府はさらに観光客へのビザの発行を停止しました。企業、店舗、レストランの営業は許可されていますが、深夜0時までとされています。また、屋内での集会は100人、屋外での集会は250人に制限されており、すべての陸の国境は閉鎖されたままです。

元々各種の保健指標が世界で最も低いレベルにあったマラウイは、新型コロナウイルス感染症の影響を非常に受けやすい状況にあります。

ワールド・ビジョンは、今後一年間で子どもたちを含む76万人の人々に支援を届けることを目指しています。

人々が感染を予防し、感染拡大の二次的影響から回復するため、中長期の開発活動に移行しています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐため、宗教リーダー、地域のリーダー、保健ボランティアを対象に、予防策を共有できるよう研修を行い、33のチャイルド・スポンサーシップの支援を行っている地域に清潔な水と衛生設備を支援しました。

医療施設には、感染症予防・管理物資を装備し、急激な感染拡大に対応できるよう医療従事者を訓練することにより、地域の保健機能の強化を図っています。感染症の影響を受けやすい子どもたちに心理的支援プログラムを提供したり、子どもへの保護サービスの実施、子どものための家庭学習教材の配布、食料や現金をぜい弱な家庭に支援しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

ルワンダ

ルワンダでは、3万7,834人の新型コロナウイルス感染症の感染と、427人の死亡が確認されています(2021年6月29日現在)。2021年5月2日現在、39万8,096回のワクチン接種が行われています。

政府は全土にロックダウン(都市封鎖)を宣言し、国境や州境も閉鎖しました。学校も閉鎖され、必須サービスではない事業はすべて停止しました。これらの措置はその後緩和され、学校は2020年9月に再開しましたが、移動や集会の制限はまだ実施されています。すべての店舗は午後6時までに閉店しなければならず、レストランやカフェは30%の稼働率でのみ営業が許可されていますが、バーは営業が禁止されています。集会や都市間の移動は制限されています。また、公共の場ではマスクの着用が義務付けられ、外出禁止令は依然として継続されています。人口の半数以上が貧困の中で生活しており、多くの人々が新型コロナウイルス感染症の影響を非常に受けやすい状況にあります。

ワールド・ビジョンは、手洗いの普及、感染予防のための政府の取り組みの支援、子どもとその家族への衛生資材の提供を通して、970万人に支援を届けることを目指しています。

印刷物、ラジオ・テレビ放送、拡声器により予防メッセージを伝え、感染拡大防止に努めています。石けん、消毒剤、マスクなどの衛生用品を家庭に配布し、保健センターや公共施設へ手洗い場を設置、宗教リーダーが地域社会に予防のメッセージを伝えるための研修も実施しています。また、医療従事者に個人用保護用具を提供することで保健機能を強化しています。

さらに、子どもたちのためのラジオ講座の実施、学校給食の提供、ぜい弱な10万世帯への現金給付と食料供給の提供などを行っています。また、地域の人々が必要不可欠なサービスを確実に受けられるよう、様々な対応事例をもとに政府に対し提言しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

中南米のチャイルド・スポンサーシップ支援地域の状況

エクアドル

衛生環境の改善のための活動を行っています
衛生環境の改善のための活動を行っています
エクアドルでは、45万5,743人の新型コロナウイルス感染症の感染と、2万1,523人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月24日現在、379万回を超えるワクチン接種が行われています。

政府は2020年3月に非常事態を宣言し、保健・食料品店、その他必要不可欠なサービスを除く国内の業務をすべて停止しました。2020年6月には商業活動への制限が一部解除されましたが、12月に再び全国的な非常事態宣言が発令されました。エクアドルの憲法裁判所は、2021年1月に非常事態宣言とその移動制限は違憲であると裁定しましたが、一部の州や都市では現在、独自の移動制限が導入され、夜間外出禁止令が発令されている地域もあります。

エクアドルでは4人に1人以上が貧困の中で暮らしており、多くの人々が新型コロナウイルス感染症のリスクを受けやすい状況にあります。

ワールド・ビジョンでは、33万7,000人以上の人々に支援を届けることを目指しています。

ソーシャルメディア、ラジオ、宗教リーダーのネットワークを通じて予防メッセージを伝えました。また、コミュニティボランティアへの研修を実施したり、マスク、手袋、石けん、消毒剤を提供することによって、感染症拡大防止に取り組んでいます。

保健センターへの消毒剤キットとマスクや手袋のような個人用保護用具を提供し医療従事者向けの心理的支援を実施しています。感染者を適切に隔離し、状況を監視・管理できるように保健省を支援することによっても保健機能を強化しています。

また、ぜい弱な世帯には食料キットと現金の配布、種子、農機具などの生計手段や技術的助言を提供し、子どもと家族のための教育教材も提供しています。教育と子どもの保護の重要性を保護者と教会などの信仰に基づく団体に伝えることで、大人が子どもの健康状態を適切に管理し、必要なときに専門機関につなげられるよう支援しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。

エルサルバドル

エルサルバドルでは、7万8,766人の新型コロナウイルス感染症の感染と、2,376人の死亡が確認されています(2021年6月30日現在)。2021年6月24日現在、258万回を超えるワクチン接種が行われています。

政府は2020年3月に非常事態宣言を発令し、日常生活に必要な産業以外をすべて閉鎖、物資を調達するために1週間に2回しか家を出ることができない在宅令を全国的に出しました。強制隔離は2020年6月に憲法裁判所で覆され、経済活動は2020年7月から段階的に再開されました。医療支援、食料品店、薬局、公共交通機関、ガソリンスタンドなどの基本的なサービスが提供され、2021年4月6日から学校での対面授業が再開されました。授業の規模やスケジュールの詳細は学校ごとに定められています。

2020年5月の熱帯性低気圧アマンダによる被害もあり、エルサルバドルでの新型コロナウイルス感染症の影響はより深刻になっています。

ワールド・ビジョンは、6万6,900人の子どもたちを含む16万6,000人に対して直接的な支援を、350万人を間接的に支援することを目指しています。各種メディアでのキャンペーン、コミュニティのボランティアや宗教リーダーのネットワークを通じて衛生や予防に関するメッセージを伝え、水源や手洗い水栓のような水衛生設備をコミュニティに設置・維持することにより、感染症の拡大防止を図っています。

保健センターに消毒剤や手袋やマスクなどの個人用保護用具を提供し、検疫シェルターの状況を改善することにより、地域の保健機能を強化しています。栄養に関する啓発、ぜい弱な世帯への食料提供、家族の生計再建支援、子どもの保護の提言、コミュニティボランティアに対する心理ケア研修実施など、このような危機の中でも、子どもと家族の状況を把握できるようコミュニティと協力しています。

継続的なご支援のおかげで、新型コロナウイルス感染症から子どもたちとその家族を守る活動が行われています。
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