東日本大震災 第59報~第61報

2011.11.29

第61報:福島から新潟に避難している方々の「ふるさと交流会」を開催!(2011.11.29)

11月23日(水)、ワールド・ビジョン・ジャパンは福島県から多くの避難者を受け入れている新潟県柏崎市を支援し、「ふるさと交流会」を開催しました。当日は、福島県から避難し、柏崎市に身を寄せている方々およそ410名が参加。懐かしい福島県の郷土料理を楽しみながら、交流を深めました。

「4年前に受けた支援の、恩返しができれば」

会場のようす

柏崎市には現在、およそ1,600人の方々が福島県から避難し、生活していますが、居住地が市内に点在しているため、互いに知り合う機会が限られ、「もともと住んでいた地域から、誰が柏崎市に避難して来ているのか知りたい」という声が寄せられていました。
そこで、避難生活の長期化が見込まれる中、再会や交流の機会を提供し、今後のコミュニティづくりのきっかけにしてもらおうと、柏崎市や市内のボランティア団体、また避難者の方々自身が中心となって、準備を進めてきました。

当日は、主に福島県大熊町、双葉町、南相馬市、富岡町、浪江町からの避難者の方々が参加。開会の挨拶で、柏崎市の会田市長は
「4年前の中越沖地震は、私たちにとっては未曾有の経験でした。現在も復興の途上ですが、こんなに早く復旧を遂げることができたのは、たくさんの人たちの支援があったからです。皆さんも、長い避難生活の中で、多くの不安や不便を感じていると思いますが、市民一同、4年前に受けた支援の何分の一でも、恩返しができればと願っています」と語りました。

「一緒に走ることが大切」

交流を深める参加者の方々

交流時間には、福島県の郷土料理である「なみえ焼きそば」や「いかにんじん」、市内のコミュニティセンターの皆さんが調理した「おいな汁」や柏崎名物「鯛茶漬け」などの柏崎市の郷土料理、市内の子どもたちによるダンス、避難生活を送っている親子によるピアノ演奏などを楽しみながら交流を深めました。
最後に参加者全員で「ふるさと」を合唱する際には、涙を見せる方もいらっしゃいました。

浪江町から避難し、娘さん2人と生活している佐々木さんは、
「今日会場で、娘の幼稚園の先生と、浪江町でよく行っていたお店の店員さんに会えました。柏崎市にいることを知らなかったので、びっくりしたけど、嬉しいです」と、笑顔で話してくださいました。

たくさんの子どもたちも、参加してくれました

また、大熊町から避難している井戸川さんは、閉会のあいさつで
「今、私たちは真っ暗な闇の中を走っていますが、一人ではありません。お互いがスクラムを組んで、一緒に走ることが大切です。私たちには故郷があります。いつかは帰れます。一人ひとりが、自分の心を大切にして、柏崎市でお世話になっていることを身につけて、前に進んで行きたいと思います」と、語りました。

ワールド・ビジョン・ジャパンは今後も、柏崎市内で避難生活を送っている方々を中心に、福島県の被災者の方々への支援を行っていきます。



第60報:福島県外避難者の方々のために、交流イベントを開催!(2011.11.10)

今年10月に柏崎市内で開催された、
「浪江町児童・生徒交流ツアー」のようす

ワールド・ビジョン・ジャパンは、東日本大震災により被災した福島県の方々への支援の一環として、福島県から多くの避難者を受け入れている新潟県柏崎市を支援し、11月23日(水)に「ふるさと交流会」を開催します。

新潟県柏崎市は、1,727人の避難者を受け入れていますが、その多くが福島県から避難された方々です(10月3日現在)。
避難者の方々は市内に点在して生活しているため、互いに知り合う機会が限られています。避難生活の長期化が見込まれる中、柏崎市がワールド・ビジョン・ジャパンの支援で行っている避難者見守り支援事業を通じて、同じ出身地の避難者同士の交流を望む声が寄せられていました。



より安心して、安定した避難生活を送れるように

「ふるさと交流会」は、主に福島県から柏崎市に避難している方々が、同じ出身地からの避難者と知り合い、交流する機会を提供するために、開催するものです。本イベントをきっかけに、避難者同士だけでなく、避難者と柏崎市民、支援団体との交流を進め、コミュニティを形成していくことで、柏崎市内に住む避難者の方々が、より安心して、安定した避難生活を送ることができるようになることを目指しています。


第59報:岩手県野田村に、「暮らしの必需品」をお届けしました(2011.10.25)

(左から)WVJ長谷川スタッフ、野田村役場小野寺さま、代表者の小野さん

ワールド・ビジョン・ジャパンは、東日本大震災によって被害を受けた岩手県野田村からの要請を受け、株式会社ダイエーさまのご協力のもと、野田村で被災した762人の方々に、「暮らしの必需品」をお届けしました。

罹災(りさい)証明書に基づき、世帯人数分の「暮らしの必需品」カタログを各世帯にお届け。食品セット(22種23品)、住宅用洗剤セット(18種18品)、キッチン用品セット(11種14品)、洗濯バストイレ用品(18種18品)、衣料品セット(5種13品)のいずれか1セットをハガキで申込後、宅配便でお届けしています。

10月13日(木)、ワールド・ビジョン・ジャパンのスタッフと野田村の役場の方が仮設団地を訪問し、代表者の方々に各世帯分のカタログをお配りました。

代表者の小野紀行さんは、
「日用品は隣町などで買うこともできますが、車がなくて荷物を運べず、困っている方もいます。
このカタログなら、自分たちで必要な物を選べるので、助かります」
と、話してくださいました。

「暮らしの必需品」は、今後岩手県大槌町で被災された方々にも、お届けする予定です。