【イベント報告】サマースクール2017に154名の子どもたちが参加!

(2017.08.04)

ぼくたち、私たちにも「"何か"はきっとできる!」

ワールド・ビジョン・サマースクールは、日本に住む子どもたちに世界の現状を知ってほしいと願い、毎年開催しているイベントです。今年は、2日間で合計154名の小学3~6年生の子どもたちを迎えて開催しました。

参加した子どもたちは、世界には様々な環境で暮らす子どもたちがいることを知っただけでなく、1日のプログラムを通して、互いに助け合い、文化や考え方の違いを尊重する心を持ったグローバル・キッズになって帰りました。参加してくれた皆さん、お子さまをお連れくださった保護者の皆さま、ありがとうございました!

ゲーム感覚で学ぶ、世界のこと

午前の部では、「世界がもし100人の村だったら(ワールド・ビジョン・ジャパン版)」で世界の男女、大人と子ども、字を読める人と読めない人などの比率を体感するゲームを行いました。「お金ある人とない人がいるのは不公平!」「ぼくきれいな水も飲めないし、学校も行けない!」などと、子どもたちは新しい発見に驚いたり、ショックを受けている様子でした。

続いて「私たちが食べている物はどこから来ているの?(フード・マイレージ)」をグループに分かれて行いました。日常的に食べている物が、実は他国との繋がりで成り立っていることに気付くことを目的としたこのワークでは、食材が日本に届くまでに移動した距離を計算したり、地図上で国間を結び、関係を表したりしました。「フルーツパフェは色々な国からフルーツをもらわないと食べられないね!」などと、楽しく学んでいました。

大陸ごとに分かれた時のアジアグループの様子。アジアは他と比べて、人がとても多いことが分かりました
栄養失調や紛争に苦しむ子どもたちの話を、静まって聞き入っている様子
お寿司のネタ(サーモン、いくら、エビなど)が、どの国から来ているか調べているグループ
ラーメンや天ぷらそば、フルーツパフェなど様々な料理に使われている食材が、どの国からどれぐらい移動してきているのかを調べました

ケニアの貧しい家庭で育った青年の話

午後は、ケニアの貧しい家庭で育った青年、スティーブンさんがゲスト登場。現在、京都大学大学院で農業エンジニアリングを学ぶ彼は、ケニアでワールド・ビジョンの支援を受けて育った子どもでした。ケニアの紹介、貧しい生活の話、お父さんを亡くした話、将来の夢などを子どもたちに分かりやすく語ってくれました。
「ケニアでは何時に学校はじまりますか?」「どんな食べ物をたべていますか?」など、たくさんの質問もあり、1日を通して楽しく交流し、打ち解けていました。帰る頃には「初めて見るアフリカの人」から「アフリカのお友だち」となっていました!

日本語が読めずに、塩と砂糖を間違えて買ってしまった体験を話すスティーブンさん
子どもたちとスティーブンさんが一緒に水汲み体験をしている様子
プログラム終了後、記念写真を撮り、ハイタッチでお別れをしていました
休憩時間には積極的に話しかけ、色々な質問をする子どもたち

水汲み体験・非識字体験

1日の大半を水汲みの手伝いをして過ごす貧困地域の子どもたち。どれぐらい大変なのかを実体験する「水汲み体験」を行いました。現地で実際に使用されているタンクに約2リットル(20kg)の水を入れ、1人で持って一定の距離を歩いてみました。「水ってこんなに重いの!?」と悲鳴を上げながら、一生懸命運び、「これを持って往復6時間歩くのはつらすぎる」と、大変さを実感していた様子でした。

また、非識字体験では、「字を読めないと、どのような事が起きるか」を体験しました。「薬」と「毒」を間違えてしまったり、「契約書」の内容が読めずに騙されてしまうなど、読み書きの重要性、教育を受ける大切さを実感する時間となりました。

重い水のバケツを一生懸命運ぶ男の子
持つだけでなく、5mほど持って歩く体験をしました。「数秒でこんなにつらいのに、6時間も歩くのは大変です」とコメントしてくれました
非識字体験ゲームに全員が参加できるようにサポートするスタッフ
非識字体験ゲームに真剣に取り組む子どもたち。「読めないから分からない!」と、大盛り上がりでした

学んだことを、CM形式で発表!

1日を通して学んだことを、今度は「伝える側」となるために、グループでCM制作をし、発表しました。中には、寸劇を披露するグループもあり、子どもたちの豊かな発想力や創造力に会場は盛り上がりました。

「世界の困った子どもたちのために、募金をお願いします」
「水を大切に使いましょう」
「働かなければいけなくて、学校に行けない子どもがいます」

などと素直な想いをダイレクトに発信し、1日の内容を振り返る良い機会となりました。

短時間でCMを作り上げ、大切なメッセージを伝える子どもたちに、スタッフ一同感動しました!
地球儀をうまく使って、1日の感想を述べるグループ
写真を使って、途上国の子どもたちの生活を紹介しているグループ
「水汲みが大変すぎる!」と、劇で表現したグループ

参加した子どもたちの「声」(抜粋)

参加した子どもたちからは、以下のような感想がありました。

  • 「少しでもいいから、貧しい人にお金を分けてあげたい」(3年生)
  • 「スティーブンさんの話が、心に残った」(4年生)
  • 「どうして世界中で、こんなふうに貧困な人と裕福な人に分かれてしまっているのか、もっと知りたい」(5年生)
  • 「食糧が少ない国もあるので、もっともっと食べ物を大切にしていきたいと思った」(5年生)
  • 「水を飲むときに、きれいな水を飲めない子どもたちのことを考えて飲みたい」(6年生)



スティーブンさんに質問をする男の子

チャイルド・スポンサーシップに参加してみませんか?

スティーブンさんが受けて育ったワールド・ビジョンの支援は、チャイルド・スポンサーシップという寄付プログラムです。

世界には、生まれながらに厳しい環境に置かれた子どもたちが、まだたくさんいます。

この機会に、ぜひ、始めてみませんか?

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