チャイルド・スポンサーシップについて、ご支援者の皆さまからよくいただくご質問をクマネコが分かりやすく解説するコーナーです。
第2回は特別編、支援地域での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応についてです。
ねこ: 新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の世界的大流行は、多くの子どもたちにさまざまな影響をおよぼしています。
ワールド・ビジョンが支援活動を行っている国々の子どもたちは、病気の脅威だけでなく、2次的影響も受けています。
COVID-19予防のためのロックダウン(都市封鎖)等による経済状況の悪化で、職を失った家族が家や食料など基本的ものを失い、栄養不良のリスクが高まっています。
また、家で過ごす時間が増え心理的ストレスが溜まり、暴力や虐待のリスクにも直面しています。
くま :大変な状況ですね。では、チャイルド・スポンサーシップ・プログラムを行っている支援地域の状況はどうですか。支援がチャイルドのためになっているのか、そしてチャイルドが安全に暮らせているか心配です。
ねこ: チャイルド・スポンサーシップ・プログラムを行っている地域では、こうしたCOVID-19による影響を最小限にする活動を行っています。
それは、子どもたちや地域の人々と信頼関係を築き、地域に根ざした活動を行ってきた背景があるからです。
また、このような厳しい状況の中でも、継続的にチャイルド・スポンサーの皆さまがご支援くださっていることで、COVID-19の影響に対応するだけでなく、子どもたちが貧困や厳しい状況から抜け出すための支援を届けることができています。コミュニティでの活動に制限を設けられている地域では、遠隔で支援活動を行っています。
ワールド・ビジョンの支援地域で行っている活動を課題ごとにご紹介します。
医療従事者や保健ボランティアへの研修も行い、COVID-19流行時だけでなく、今後も子どもたちが必要な時に適切な医療を受けられるよう、保健プログラムを強化しています。
また、子どもたちの栄養状態を維持するために食料を提供したり、家庭で作物を育て、収入を得られるよう物資を支援したりしています。
COVID-19の予防方法に関するメッセージの発信や公共の手洗い場の設置、手洗い用品、マスクなどの必需品の配布などを行っています。
また、地域住民が正しい衛生習慣を学べるよう研修を行い、COVID-19の予防のみならず、汚染水や不衛生が原因の病気も予防できるよう支援しています。。
COVID-19の影響で経済状況が悪化した家庭には、現金給付を行いました。
また、地域住民に新しい技術やビジネスに関する研修、協同組合結成のための支援をしています。
学校が閉鎖され、通学できない子どもたちのために、家庭学習のための教材を配布し、ラジオやオンラインツールを使って勉強できる環境も整備しています。
また、家族には家庭学習の重要性を伝えています。
子どもたちの状況を把握し、子どもたちの心理的ストレスを緩和させるため、定期的に携帯電話や訪問を通じて見守っています。
ラジオやチラシで、子どもの保護に関するメッセージを発信し、子どもたちが少しでも安心して暮らせるよう支援しています。
「このような中でも、クイリングペーパーでイヤリングの作り方を習えて、本当にうれしいです」と語るのは、チャイルドのお母さんのダー・ジン・ヒン・アエさん。
COVID-19拡大が心配される中、現場ではプログラム内容を調整して活動を継続しています。
この地域では、オンラインを使った職業訓練を地域の女性たちに実施しています。
クイリング(細長い紙を渦巻き状にしたパーツを組み合わせる)のアクセサリーは若い女性たちに非常に人気があり、このような製品を生産することで、より多くの雇用機会を創出し、地域の女性たちの能力の向上を図っています。
チャイルド・スポンサーの皆さまの継続的なご支援のおかげで、COVID-19の厳しい状況の中でも支援地域に住む子どもたちの今を支え、未来に希望を持てるよう活動することができています。ご支援に心から感謝いたします。