地球あちこち~カンボジアを知る旅 ツアー報告
2008.04.04
《地球あちこち~カンボジアを知る旅 ツアー報告》
実施期間:2008年2月10日~2月17日
参加人数:スポンサー20名、同行スタッフ2名
訪問プログラム:ウドン保健・開発プログラム
ポニャー・ルウ地域開発プログラム
カンボジアでは1975年からの独裁政権時代に、資本家、技術、学者・知識人などの頭脳階級が地方に強制移住させられたり拷問を受けたりし、100万とも300万とも言われる人々が命を失いました。そして国は大きな傷を負い、現在も負の遺産を負っています。
カンボジアが立ち直り始めた1995年に支援が開始したウドン保健・開発プログラムは、2008年9月に地域の自立の時を迎えます。
一方ポニャー・ルウ地域開発プログラムは、2006年10月に支援活動が始まったばかりです。
2つの対照的なプログラムを訪問し、支援活動の成果とは“目に見える違い” だけでなく “地域に根ざし、持続できる活動がどれだけあるか” であることを知った素晴らしい旅となりました。
《参加者の声》
《本間和世さん 東京都在住》
NGOの支援において、まず教育というものはとても大事なことだろうと漠然と思っていましたが、新しく始まったポニャー・ルウという地域のプログラムの進め方を聞いて、自分の考えがちょっと違うのかもしれないと思いはじめました。
プログラムはワールドビジョンのスタッフが地道に一件一件の家を訪問によって始まること、そして話し合いながらその村の人たちが自分で考えて自分の必要にめざめていくことと、スタッフとの信頼関係を結ぶということを聞きました。
ポニャー・ルウでは、まず食事が十分に与えられること、その次に健康と水、衛生面が確保されること、そして教育がほどこされることという順番で数年毎に働きが進められていくことになったそうです。これは人々の必要の結果そうなったということですが、考えてみれば、まず衣食住が安定しなくては、それから先の必要をどんなに提供しても無理があるのだと思わされました。そして何よりまずは信頼関係なんだと思いました。
チャイルドに会えたことは本当に感激でした。今支援しているチャイルドとの関係はあとわずかですので、わずかな期間をもう少し心を配って手紙を通して関係を大事にできたらと思わされた旅でもありました。
《武智勝美さん務さん 兵庫県在住》
私がチャイルド・スポンサーになって8年になります。支援チャイルドは今年13歳になる少女です。このたびの訪問で彼女の成長した姿を見て、とても嬉しかったです。彼女と対面した日は体調が悪かったようで、あまり話せなくて少し残念でした。
2月10日に成田をたち、その夜プノンペンに到着。ここを拠点にして支援地を見学しました。
最初の訪問は新しい支援地ポニャー・ルウです。
牛の首につるす鈴を作っている集落と貧困家族が住む集落…。私は「ここで何が出来るだろうか?」と思いました。しかし、スタッフの方が「ここを変えたい」と語っていました。
今回の目的地ウドンでは、保健センター、貯水池、牛銀行、米銀行などを見学して、スポンサー支援が大きな働きになっていると思いました。チャイルドご家族との交流では、歌やゲームで楽しみ、食事を共にしました。みなさん忘れられない思い出になったことと思います。
~今回のツアーで訪れたプログラムをいくつかご紹介します~
《ウドン保健・地域開発プログラム》
《母子保健活動で支援を受けた母と子》
妊娠が分かった時から生まれた子どもが5歳になるまで、毎月、米4キロ、トウモロコシ粉9キロ、砂糖1.4キロ、調理用油0.3キロを支給して、健康な産前産後を支える活動をしています。
2006年のデータによると、カンボジアでは5才未満の子どもの死亡率が世界で47番目に高く、1000人中82人が亡くなっています。この食糧支援の活動ができるようになったことで、この地域では幼い子どもを亡くして悲しむお母さんが減ることが期待できます。
《牛銀行》
支援活動により、地域の人々に牝牛を貸し出す「牛銀行」を訪ねました。借りた牝牛はいずれ銀行に返すことになりますが、その牝牛が産んだ子牛は自分の財産になります。
右側の写真の手前3人は牛銀行から牛を借りたことがある人々です。右端の方は、以前 牛銀行から借りた牛が産んだ牛を育てていますが、その牛がもうすぐさらに子牛を産みます。一番最初に借りた牛は銀行に返しましたが、これで2匹の牛を所有できる、と喜びを語ってくれました。
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《米銀行》
米銀行というのは、お米を貸す銀行です。村人は種モミを銀行から借りて米を作り、収穫後に利子分のお米を足して返済します。利子分の米はストックされていき、農作物の収穫が不足しているときなどにはその米を食べたり、あまった分は売って現金にします。この支援地域内に、現在47の米銀行があります。
《ポニャー・ルウ地域開発プログラム》
《地域共同体づくり》
ポニャー・ルウ地域の中心からはずれ、乾燥し、しかも洪水被害に遭いやすい地域に追いやられた貧しい9家族。元々住んでいた地域は、有力政治家の縁者に買い占められたそうです。(この状況がカンボジアの一番の問題だと聞きました) この9家族を中心に集落としてまとまり、リーダーも育ちつつあります。また、乾燥して痩せた土地でしたが、緑の野菜が家の周りに栽培されていました。
《収入向上のためのさまざまな活動》
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《牛の鈴作り》
ポニャー・ルウの地域で伝統的に作られている鈴作りを見学しました。手で成型した鈴を土で固め、焼きあげた物が左側の写真。そしてそれを割って鈴を取り出しているのが右の写真です。中から2~3個の鈴が出てきます。鈴は何個かまとめて牛の首につけるそうです。この鈴を売って、収入向上につなげていきます。
《椰子の葉で作った手工芸品》
椰子の葉で帽子やバスケットやカゴなどを作り、現金収入を得ています。
まだ支援が始まったばかりの地域ですが、今後こういった活動が広がっていくことを願います。
《パームシュガー作り》
高いパームツリー(左写真)に登り、花からパームジュースをとり(左下写真)、そのジュースを何時間も煮詰めて(右下写真)固まったものが「パームシュガー」という砂糖の一種です。これを販売し収入を得ます。
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《チャイルドとの交流》
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チャイルドやその家族と一緒に
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間もなく自立を迎えるウドン地域そしてこれから立ち上がっていくポニャー・ルウ地域。
どちらの地域でも、子どもたちの笑顔は輝いていました。この笑顔が、これからもずっと続いていくことを願っています。

