地球あちこち~タイを知る旅 ツアー報告

2006.12.01

期間: 2006年10月29日 ~ 2006年11月5日
参加者25名、同行スタッフ3名

タイは、インドシナ半島のほぼ真ん中に位置しており、西と北にミャンマー、北東にラオス、東にカンボジア、南にマレーシアと国境を接しています。総面積は、513,115平方キロメートルで、日本の約1.4倍(日本の本州と四国をあわせた面積の二倍ほど)の広さに相当します。このツアーは、初めての試みとして、成田空港と関西空港の二手にわかれて出発し、バンコクで合流することとなりました。今回は、ウェンケン地域開発プロジェクトとスリン地域開発プロジェクトの2つの支援地域を訪問しました。


≪ウェンケン地域開発プロジェクト≫

最初にウェンケンのプロジェクト地を訪問するため、バンコクから飛行機でタイ最北端の県チェンライへ向かいました。チェンライから車で東方へ約3時間かけてプロジェクトオフィスへ到着しました。

田園風景を抜けて、途中からメコン川沿いの道路を車で移動。向こう岸はラオス。
田園風景を抜けて、途中からメコン川沿いの道路を車で移動。向こう岸はラオス。
  ウェンケンADPオフィスの写真
ウェンケンADPオフィスの玄関
一階が倉庫として利用されている
 

 肥料工場

ここでは、有機肥料を製造して販売することで収益を得ることができています。以前は、化学肥料を使用して果物などを栽培していたそうですが、環境や人体への影響を考えて有機肥料へと切り替えたそうです。訪問した私たちに、実際に収穫できたソム(みかん)や少し大きめの果物パメロー(ザボンのようなもの)を用意して下さり、それらを味わいつつ、受益者の方々から説明を聞くことができました。

収穫した果物を前に全員で集合写真
収穫した果物を前に全員で集合写真
  製造工程にある肥料
製造工程にある肥料
 

 チャイルドケアセンター

チェンライの山岳部には複数の民族が住んでいるのですが、今回はプロジェクトで支援を行っているモン族の住む地域を訪問しました。この地域には、支援により新しく建てられたチャイルドケアセンターがあります。以前は、地面がそのままむき出しになっていたそうですが、きれいな床が張られてより衛生的な環境で子どもたちが過ごせるようになった、とプロジェクトスタッフの方が説明してくださいました。

モン族の親子
モン族の親子
  支援により衛生的になったチャイルドケアセンターとそこでお昼寝する子どもたち
支援により衛生的になったチャイルドケアセンターと
そこでお昼寝する子どもたち
 

 ポーク加工工場

収入向上のための活動の一つに豚の飼育があるのですが、ここでは飼育家族から買い取った豚をミートボールやタイソーセージなどに加工して収入につなげています。
ここでは、加工だけでなく製品を真空パックにしたり、バナナの葉で包んで販売できるようにもしています。

加工された後の食品
加工された後の食品
  ワールドビジョンのロゴが入った製品
ワールドビジョンのロゴが入った製品
 

≪スリン地域開発プロジェクト≫

ウェンケンを訪問後、一度飛行機でバンコクへ戻って、夜行列車でスリンのプロジェクト地へ向かいました。

 職業訓練施設

職業訓練施設は、支援終了後も地域の方々が職業技術を身につけられるようにするため建てられたました。ここでは、家畜飼料を育てるための講習などが行われています。運営に関わっているのは、ほとんど地域のボランティアの方々で支援が終了してもその活動は地域の方々に引き継がれていきます。

施設の説明を受けている様子
施設の説明を受けている様子
  製造した魚の飼料を乾燥させている。この飼料を使用して魚の飼育が行われている
製造した魚の飼料を乾燥させている
この飼料を使用して魚の飼育が行われている
 

 縫製工場

スリンでは絹織物を始めとする数々の手工芸品が有名で、プロジェクト地域でも収入向上のためシルク製品の製造が行われております。受益者の方を訪問して蚕から糸を紡いでいる様子を見させていただき、プロジェクトで支援している縫製工場を訪問しました。ここで、受益者の方々は収入向上のためバッグやカバンを作っています。

茹でた蚕から糸を紡いでいる。残ったさなぎは、貴重な蛋白源です。
茹でた蚕から糸を紡いでいる。
残ったさなぎは、貴重な蛋白源です。
  お手伝いをている子どもたち
お手伝いをている子どもたち
 

実際にミシンを動かしている様子
実際にミシンを動かしている様子
  スリンシルクで作られた絹織物
スリンシルクで作られた絹織物
 

 養魚場

この養魚場ではテラピア(泉鯛という鯛の一種)を育てています。ここで養殖した稚魚は、支援チャイルドの家に配られて、支援によりその家の敷地に掘られた池須でさらに養殖することで、チャイルドとその家族の収益につながります。

受益者の方々から池須の上でお話を伺う
受益者の方々から池須の上でお話を伺う
  池須の中には約2万5000匹の魚がいる
池須の中には約2万5000匹の魚がいる
 

 チャイルドとの交流

歓迎会の最後に、みんなで輪になってタイの踊りをおどりました。
歓迎会の最後に、みんなで輪になってタイの踊りをおどりました。

プロジェクト地での最後の夜、支援地域内の学校でチャイルドと地域の方々が歓迎会を催してくれました。かわいらしい子どもたちの踊りや、歌などのとても暖かい歓迎を受け、翌朝支援地を後にしました。


 ≪ 参加者の声 ≫

樋口さんご夫妻 (東京都在住)

 私のチャイルドの家庭はお父さんが無口ながらも明るい人で、家庭を守り、その中でお姉ちゃんであるチャイルドがお母さんを助けながら小さい妹達と仲良く暮らしている様子がうかがえ、とてもほのぼとした家庭であることがわかり、そのことがうれしかったです。
 支援は、あと一年余りで終了ですが、その後も今回会ったチャイルドやその家族が幸せで希望を持った暮らしを続けていけることを願っています。自分のチャイルドとはもう会うことがないのかと思うと、7年間手紙や写真をやり取りしてきただけにさびしいものがありますが、自分の活力源としてこれから自分に何ができるかをまた改めて考え、これをこれからの出発点にしたいと思っています。

樋口さんご夫妻とそのチャイルド(左から3番目)の家族
樋口さんご夫妻とそのチャイルド(左から3番目)の家族
 


出口 信明さん (三重県在住)

 私のチャイルドは10才の女の子ですが、両親がバンコクに出稼ぎに出ており、この子と妹、弟の3人の子供を祖母が面倒を見ています。両親の仕送りは3000バーツ/月で、一家4人を1日あたり100バーツ(約315円)で生活しています。家屋もつぎはぎの板、トタンで最も貧しい家庭の部類に入りますが、チャイルドは持参したお土産の縄跳びを実演してくれ、また、側転を連続に行ってくれました。運動好きの子供です。2日目の歓迎パーティではすっかり馴染んでくれて手をトって踊りました。あと一年でこの支援が終わるのは残念ですが、またタイのチャイルドを支援させて頂きたいと思っております。また、ウェンケンでもスリンでも地域の人々、チャイルドたちから大歓迎を受けました。人生に残る有意義な旅でした。

出口さんとチャイルド(左)の家族
出口さんとチャイルド(左)の家族
 

佐藤さんご夫妻 (福島県在住)

佐藤さんご夫妻とチャイルド(左から4番目)の家族
佐藤さんご夫妻とチャイルド(左から4番目)の家族

立派に成長した私のチャイルドに、そしてその家族と会うことのできた感激が帰宅してからも心の中によみがえってきます。私の支援するチャイルドの家庭では、3人兄弟の中の1人が経済的な理由で出家していることを知り、貧困の故に家族が引き離されなければならない厳しい現実があることを知りました。
でも家族の明るい表情を見ていると安心しました。4年前に訪れたときの街中の光景も変わり、チャイルドも成長しました。着実に進展している姿を見ることができました。