《地球あちこち~エクアドルを知る旅 ツアー報告》
期間/2006年8月19日~8月27日
参加者17名、同行スタッフ2名
エクアドルは南米大陸の北西部にある、国土は256,370平方km(本州と九州を合わせた広さ)ほどの国です。日本からアメリカを経由し、およそ20時間かけてエクアドルの首都キトに到着し、そこから車でさらに4時間程かけてクスバンバ地域開発プロジェクトを訪問しました。1997年に支援が開始され2010年に終了することを目標に、保健衛生、教育、経済/農業、指導者育成といった分野で活動が進められています。
「エクアドル」はスペイン語で「赤道」を意味し、その名の通り国土を赤道が横切っています。珍しい爬虫類が生息していることで知られているガラパゴス諸島もエクアドルの領土です。
気候は、ラ.コスタ、ラ・シエラ、エル・オリエンテ、という3つに分けることができ、キトから南へ120キロほど下った場所に位置するクスバンバはラ・シエラに属します。首都のキトでも標高が約2800メートルありますが、支援地域の標高は富士山と同じくらい。支援地域のふもとの町でさえ、階段を上るだけで息が切れるほどのため、高山病に注意しながらの訪問となりました。
《キトからサルセドへ》
コトパクシ山
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標高の高いプロジェクト地の様子
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キトから4時間ほどかけてサルセドという小さな町へ着き、そこを拠点にプロジェクト地域を訪問しました。晴れていれば行く途中で標高5000メートル以上ある美しいコトパクシ山(写真左)の姿が見られます。今回サルセドへ行くときには曇っていましたが、後日 子どもたちと一緒にコトパクシ山を訪問し、楽しい時間を過ごすことができました。
実際の支援地域はさらに山を登った場所。とても寒くて風も強く、じっとしていると震えるほどでした。(写真右)
《学校訪問》
残念ながら学校はお休みでしたが、スポンサーの皆さんの訪問に気づいた子どもたちが集まってきてくれました。チャイルド・スポンサーシップの支援も受けているこの学校は、教室に入る時は靴を脱ぐほど大切に使われていました。
《支援でできた貯水槽》
チャイルド・スポンサーシップによって各家庭に作られた貯水槽を視察しました。山の高い地域に住む人々はこの貯水槽によって、富士山ほどの場所にある家から谷にある水場まで水を汲みに行くという重労働から解放されました。
今では生活用水が必要なときに、すぐに得ることができます。
《貯水池と緑の畑》
支援で作られた農業用水の貯水池
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一面緑の畑
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私たちの到着を待ち、感謝を表してくれた地元の人々
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畑の中を水が効率よく巡るよう引かれた筋
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貯水池がない時は乾季には枯れてしまっていた農地も、今では一面緑にあふれていました。貯水池だけではなく、起伏のある土地を生かしてスプリンクラーも整備されています。また、貯水池の水が畑の中にうまくいきわたるよう筋がひかれ、貴重な水が大切に生かされていました。
畑に到着したのは夕方だったのですが、畑の持ち主は私たちが訪問することを知り、朝からずっと待っていてくれたそうです。この支援によって見事に実った作物を、誇らしげに次々と私たちに見せてくれました。
《チャイルドとの交流》
チャイルドと面会した際、地域の子どもたちがダンスで歓迎してくれました。男の子と女の子が色鮮やかな衣装をまとい、軽快なステップで飛び回ります。触るとカチカチに硬い白い帽子は、寒さから頭部を守る役目もあるそうです。私たちも子どもたちに手をひかれ、いつのまにか踊りの輪に加わっていました。
《地域の貴重な蛋白源》
チャイルドとの昼食のメニューがこちら。“クイ”というモルモットの一種のローストでした。形がそのまま分かるので驚きましたが、地域の人々にとってはとても貴重な蛋白源。はるばる日本から訪問した私たちへごちそうを振舞ってくれたのでした。
けれどもこのごちそうを、子どもたちは食べずにモジモジ。家にいる家族と一緒に食べるため、食べずに持って帰りたかったのです。スポンサーの皆さんは自分の分までチャイルドに渡し、持ち帰らせてくださっていました。付け合せはポテトとコーン、ポークでした。
《エクアドルの澄んだ空気に触れて》
コトパクシ山の麓でチャイルドと楽しいときを過ごしました
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地元で“ツリートマト”と呼ばれる植物。ジュースにして飲みます
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日本に住む私たちにとってエクアドルはとても遠い国。バナナくらいしか馴染みがないかもしれません。けれども同じ地球の上、一続きの空の下、厳しい環境の中で暮らしている人々がいることを改めて実感した旅でした。自立の時を迎えるまでにはもう少し時間が必要ですが、地域の人々はチャイルド・スポンサーシップの支援に心から感謝しつつ、一生懸命暮らしています。空気が澄み、優しい人々が住む美しい国エクアドルの人々をこれからも応援していきたい、そんな気持ちにさせられた9日間でした。
《参加者の声》
小長井さんと支援チャイルド
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小長井 恵子さん (東京都在住)
一人一人の支援が大きな喜びにつながっていること、1人の子どもだけでなくその子を含めた地域を支援していることを現地視察で実感しました。
山の上の地区では、支援によってできた水道を見せてもらいました。山を流れている水を堰き止めた簡易なものですが、このおかげで十分な水の確保ができ、子どもたちは水汲みから解放され、学校に行く時間ができたそうです。その学校の校舎の屋根と床は、ワールド・ビジョン・ジャパンの支援で作られたと聞きましたが、とても大切に使っていて、教室に入る時には靴を脱いで入り床はピカピカに磨かれていました。「学校に行けることが嬉しくて、学校を大切に使っていること」を嬉しく感じました。
山の中腹では貯水池、スプリンクラー、農作物を見せてもらいました。山の上も含め、この地域は乾季には農作物ができなかったそうですが、支援によりできた貯水池やスプリンクラーのおかげで乾季でも農作物ができるようになったと、地域の人が嬉しそうに説明してくれました。山から流れる水を利用したスプリンクラーは、本当に重宝されていました。
支援チャイルドとの昼食では、地元の人々にとって貴重な蛋白源であるクイ(モルモット)の丸焼きが出てきました。子どもたちも大好きなはずなのに食べようとしません。家に持って帰って皆で食べようと思っているので、手をつけてしまうことが嫌だったのです。他の子どもたちと同じように、私のチャイルドも、ママにビニールをもらい食事を詰め始めました。おいしい物を皆で食べるために、自分はお昼を我慢する世界がまだ身近にあることを実感した瞬間でした。
吉田さんと支援チャイルド
吉田 千夏さん (千葉県在住)
私はバングラデシュの訪問ツアーにも参加させていただいたことがあるのですが、今回エクアドルのプロジェクトを視察して感じたのは、それぞれの地域に合った支援が必要だということです。地域の人々と『地域が必要としているものが何か』を共に考え実行していくということがとても重要なことだと思いました。貯水池を説明してくださった地域の女性のように、誇りをもって何かに取り組める…そんな方が増えるよう頑張ってほしいです!チャイルドと一緒に行ったミュージアムでの子どもたちの好奇心に満ち溢れた目を忘れずに、今後も共に歩んで行きたいと思います。
高橋さんと支援チャイルド(右)
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高橋 昌子さん (長野県在住)
チャイルド・スポンサーの皆さんに是非お伝えしたいことは「私たちの支援は本当に喜ばれていた!!!」ということです。2005年度のエクアドルのプロジェクト近況報告に「貯水池ができたことを喜ぶ親子」というタイトルの写真が載っています。私はこのタイトルは支援する側の主観的表現ではないかと疑っていました。しかし、私たちの訪問を朝から待っていたという女性は、私たちへの感謝を何とか伝えようと一生懸命お話してくださり、その表情は目を輝かせ、喜びに満ちていました。
現地スタッフの方も真摯に活動に取り組んでおられるように見え、「日本からの支援をこれからも有効に使う」ことを約束してくださいました。今回の訪問によって、プロジェクトが意義あるものであることが確信できましたので、信頼してこれからも支援を続けようと思います。
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