東日本大震災 第62報~第64報
2012.02.01
第64報:気仙沼漁協・超低温冷蔵庫が一部稼働再開!(2012.2.1)
東日本大震災によって甚大な被害を受け、稼動を休止していた気仙沼漁業協同組合(以下気仙沼漁協)の所有する超低温冷蔵庫が、2月1日(水)に一部稼動を再開します。
宮城県気仙沼市では、東日本大震災によって水産業関連施設の多くが被災し、地域の水産業そのものの衰退が懸念されていました。
地域の多くの水産・加工業社は、震災直後より冷凍冷蔵庫の早期復旧を切望しており、気仙沼漁協はそれに応えるべく、同組合所有の超低温冷蔵庫の修復を決定し、その費用のうち、3分の2は国からの補正予算によって補填されることになりました。
しかし、気仙沼漁協では、他の施設等の整備も控え、自己負担の資金計画を模索していたところ、ワールド・ビジョン・ジャパンから資金支援の申し出を行いました。
子どもたちの健やかな成長のために
被災地において、子どもたちが健やかに成長できる環境が1日も早く整えられることを目指して活動しているワールド・ビジョン・ジャパンは、地域の雇用を改善することを目的として、地盤産業である水産業・加工業の復旧を目指す気仙沼漁業協同組合の取り組みをサポートするため、超低温冷蔵庫の修復にかかる費用のうち、気仙沼漁協の負担分を支援することを決定いたしました。
この超低温冷蔵庫の一部稼動再開に伴い、2月8日(水)10時より、超低温冷蔵庫のお披露目式を開催します。
当日のようすは、今後ご報告します。
第63報:復興プロセスに子どもたちの声を!(2012.1.27)
1月22日(日)、“「子どもに笑顔を 地域に夢を」南三陸まちづくりプロジェクト”の第2回目となるワークショップを開催しました。当日は宮城県南三陸町ボランティアサークル「ぶらんこ」の子どもたち5名が参加。インフルエンザなどの影響によって人数は少なめでしたが、主体的に話し合いに参加し、子どもたちにとって南三陸町がより良く復興するためにはどんなことが必要で、自分たちには何ができるか、積極的に意見を交わしました。
不安の声も
参加した子どもたちはまず、南三陸町教育委員会の石澤さんから、町の復興計画に盛り込まれている土地利用イメージ図をもとに、南三陸町での新しいまちづくりについて説明を受けました。
「復興計画の中には、すでに実施が決まっている内容もあります。“震災前はこうだったから”という思いにとらわれず、これまで皆で話し合ったことや、新しく決まったこと、知ったことを参考にしながら、現実的に自分たちにできることは何かを考えて、議論していきましょう」と、石澤さん。
現在は山や空き地の場所に、鉄道や道路が走っているイメージ図を見て、子どもたちからは驚きの声とともに、
「きれいな海や自然がなくなって、南三陸町らしさがなくなってしまうんじゃないかと心配」
「図を見ても、あまりピンとこない。終わるまでに何年かかるんだろう」
「高台に移転した後も、人と人とのつながりがなくならないようにすることが必要だと思う」といった声があがりました。
自分たちにできることを話し合いました
ワールド・ビジョン・ジャパン子ども参画アドバイザーである木下勇氏(千葉大学教授)のファシリテーションのもと、今後の具体的な活動計画について話し合いました。
「“子どもたちを笑顔にする”という目的を達成するためには、町にしてほしいことを伝えるだけではいけません。一緒に復興に取り組む仲間として、自分たちにできることを提示することが大切です。そして、他の子どもたちの思いを代弁することも、ジュニア・リーダーの役割です」と、木下氏。
「現状の課題」、「目標の姿」、「具体的に何をするか」、「誰が」、「いつまでに」の5項目を立て、それぞれのアイディアを書き出していきます。
たくさんのアイディアが生まれました
子どもたちからは、「仮設住宅を訪問して、引きこもりがちになってるお年寄りとか、外で遊べない子どもたちと一緒に遊んだら、元気になってくれるんじゃないかな?」
「ジュニア・リーダーが震災の“語り部”になれば、子どもたち目線の経験や、震災の怖さを伝えれば、他の地域に住んでる同世代の子たちにも興味を持ってもらえると思う」など、自分たちにできることや、
「町の人たちが交流できるように、新しい公民館にはカフェを併設してほしい」
といった町への要望など、たくさんの意見があがりました。
ワークショップに参加した臼井さん(中1)は、「まとめられるか不安だったけど、思ったよりたくさんの意見が出たので嬉しかったです。自分たちが考えたことを伝えられるように、皆で頑張りたいと思います」と、話してくれました。
今日出たアイディアをより具体化し、3月25日(日)に行うイベントに向けて、準備していく予定です。
第62報:「子どもに笑顔を 地域に夢を」南三陸まちづくりプロジェクト始動!(2012.1.18)
ワールド・ビジョン・ジャパンは、被災地復興のプロセスに、地域の将来を担う子どもたち自身の声が反映されることが大切だと考えています。そこで、1月14日(日)、宮城県南三陸町ボランティアサークル「ぶらんこ」に参加している中学校1年生~高校3年生の子どもたち10名と一緒に、子どもたちにとって南三陸町がより良く復興するためにはどんなことが必要か、自分たちの生活を振り返りながら話し合いました。
「熱く語れた!」といった声があがりました
このイベントは、ワールド・ビジョン・ジャパンと、宮城県南三陸町教育委員会、南三陸町子ども会育成会連絡会が共同で実施している “「子どもに笑顔を 地域に夢を」南三陸まちづくりプロジェクト”の一環として開催された、第1回目のワークショップです。
ワールド・ビジョン・ジャパン子ども参画アドバイザーである木下勇氏(千葉大学教授)によるファシリテーションのもと、3時間にわたり話し合いは白熱し、参加した子どもたちからは「思ったよりもすごく楽しかったし、熱く語れた!」といった声があがりました。
東日本大震災によって大きな被害を受けた自治体では、復興計画の素案が提示され始めていますが、ワールド・ビジョン・ジャパンは、復興計画が最終的に決定する前に、子どもたちの声が反映されるように、“「子どもに笑顔を 地域に夢を」南三陸まちづくりプロジェクト”の実施を開始しました。
子どもたちの生活に生まれている制限
当日はまず、南三陸町復興企画課の阿部さまより、昨年12月26日に提示されたばかりの復興計画の内容について説明していただきました。
「ジュニア・リーダーの皆さんが意見を伝えてくれることで、より使いやすい復興計画ができます。“大人が考えるもの”と思わないで、積極的に考えてみてください」との呼びかけに、初めて復興計画の内容について学ぶ子どもたちは、真剣な表情で耳を傾けました。
次に、今回のワークショップに先立ち、震災後の生活や今後の町づくりなどについて、南三陸町内のすべての小・中・高校の子どもたちを対象に実施されたアンケートの結果をふりかえりました。
アンケートでは、多くの子どもたちが「震災前とくらべて、遊ぶ時間や友だちの数が減った」、「遊ぶ場所は、家の中や家の周り」と回答しており、震災によって、子どもたちの生活に制限が生まれていることが垣間見えました。
一人ひとりが、夢を持てる地域になってほしい
そして、いよいよワークショップがスタートです。復興計画の内容とアンケート結果から、関心があること、皆と話し合いたいことを、一人ずつ発表しました。
子どもたちからは、「震災で、小さい子どもたちが安全に遊べる場所がなくなってしまったことが心配」、「公園や図書館など、子どもたちが集まれる場所がほしい」、「スーパーがほしい。震災でお店がなくなってしまって、買い物が不便」など、日々の生活から生まれてくる意見とともに、
「小・中学生が、復興計画について具体的に話し合える機会がほしい」、「南三陸町に住む人たち同士が、知り合える場所があるといい」、「子どもたちが笑顔になれるようなことをたくさんしたい」、「一人ひとりが夢を持てる地域になってほしい」、「南三陸町の復興のためになることをしたい」など、町や子どもたちの将来を考えた意見も多く出ました。
ワークショップに参加した三浦さん(高3)は、
「町のために“何かしたい”という気持ちはあったけど、具体的に考えたり、話したり、聞いてもらえる機会があるなんて思いませんでした。復興計画と言われてもピンとこなくて、“大人が決めて、町が決めるもの”としか思っていませんでした。でも今日皆で話して、復興のために自分たちのために何ができるか考えるための道筋ができたような気がして、すごく嬉しいです」と、話しました。
“「子どもに笑顔を 地域に夢を」南三陸まちづくりプロジェクト”では、3月25日(日)に子どもたちの意見を発表するイベントを開催するために、準備を進めていきます。
詳細は、今後ご紹介します。

