G8サミットに向けて 第2報

2011.05.26

現地活動報告&アカウンタビリティ報告書に関する見解

いよいよ日本時間26日(木)夜、ドーヴィル・サミットが開幕します。ワールド・ビジョンからは、フランス、イギリス、ドイツ、米国、カナダ事務所のスタッフが現地のメディアセンターに入り、メディアに向けた情報発信などの活動を行っています。
先週発表された「G8アカウンタビリティ報告書」に関するワールド・ビジョンの見解とあわせて、活動の様子をお伝えします。

「G8アカウンタビリティ報告書」に対する見解

国際メディアセンター内部
国際メディアセンター内部

G8はともに十分な資金を拠出できておらず、また、報告書からは資金の活用方法が不明瞭です。アカウンタビリティで報告されている内容は改善される必要があります。

1) 日本は史上最悪規模の災害に直面しながらも、アフリカへの援助の約束を守ることを表明しましたが、多くのG8の国々は約束を果たすことができず、子どもたちの命を救うことよりも、銀行や企業への財政支援を優先しています。

 2005年のグレンイーグルズ・サミットで、G8は政府開発援助(ODA)を2004年の577億ドルから2010年には1,062億ドルに増額することを約束しました。(名目価格)

● 2010年のG8全体による援助額は、わずか893億ドル(名目価格)でした。これでは、G8全体(フランス、ドイツ、日本、特にイタリア)で約束した水準に対し、170億ドルも拠出額が不足しており、グレンイーグルズで約束した3分の2以下の資金しか拠出できていないということです。G8の中では、フランス、ドイツ、日本、特にイタリアが、約束した水準の援助を拠出していません。

もうすぐ赤ちゃんが生まれるサルコジ大統領夫妻に<br/>お祝いのバスケットを準備しました。お祝いのカードと<br/>ともに、途上国では、多くのお母さんが、赤ちゃんと自らの命を守るための保健サービスを受けることができない現状を伝える手紙を添えています。WVはG8による母子保健改善のための行動を要望しています。
もうすぐ赤ちゃんが生まれるサルコジ大統領夫妻に
お祝いのバスケットを準備しました。お祝いのカードと
ともに、途上国では、多くのお母さんが、赤ちゃんと自らの命を守るための保健サービスを受けることができない現状を伝える手紙を添えています。WVはG8による母子保健改善のための行動を要望しています。

● 170億ドルという資金があれば、以下のようなことが可能です。

• 世界の保健資金の未払い額を全額支払うことができます
現時点での資金は210億ドルですが、保健関連のミレニアム開発目標を達成するためには380億ドル必要です。

• 約800万人の命を救うことができます
1人の命を救うために必要な平均額は2,100ドルです。それは、世界基金のプログラムから算出されています。

● 途上国に生まれた子どもが、5歳になるまでに命を落とす確率は、先進国に生まれた子どもの13倍以上です。

お祝いのバスケットを運ぶWVフランス事務局長マリーイブ・クル
お祝いのバスケットを運ぶWVフランス事務局長マリーイブ・クル

2)「アカウンタビリティ報告書」からは、資金がどこで使われ、お母さんと子どもの健康をどのように改善したのかを知る事は不可能です。

G8は、「女性と子どもの健康に関する情報とアカウンタビリティの委員会」から学ぶべきです。
同委員会は、昨年9月に国連事務総長により発表された「女性と子どもの健康に関する世界戦略」の実現に向けて各国政府、民間企業・財団、市民社会組織から約束された資金について、追跡・報告する方法とプロセスを策定するために設立されました。

委員会の報告は、明瞭な定義を用い、資金を追跡するためのプロセス、専門家による独立した審査の仕組みを提言しています。また、政府が、他のドナーや開発パートナーに対してと同様に、自国市民に対する説明責任の必要性を述べています。

仏ドーヴィルG8サミットに向けて 第1報(2011.05.25)