9月8日は世界識字デー

2010.09.01

世界の読み書きができない人々

成人識字プログラムの様子(バングラデシュ)

UNESCOの推計(2010年)によると、約7億5,900万人、世界の成人の約16%が読み書きができないと言われています。非識字者は、女性や少数民族など社会的に立場が弱い人が多く、非識字者の3分2は女性です。
世界の非識字者はアジア地域に集中しており、非識字人口の70%がアジア地域に住んでいると言われています。なかでも、インド、中国、バングラデシュ、パキスタンの4カ国に非識字人口の半数以上が住んでいます。そして、現在でも、約7,200万人の子どもたちが学校へ通うことができていません。

国際識字デーとは    ワールド・ビジョン・ジャパンの識字率向上への取組み

貧困と識字の関係

貧困と非識字のサイクル(出典:UNESCO)

世界で貧困率の高い地域と識字率の低い地域とは、ほぼ重なっています。
貧困の中にいる子どもたちの多くは、家計を助けるために、子どもの頃から働かなければなりません。そのため、学校へ行くことができず、読み書きを習うことができません。読み書きができないため、過酷で低賃金な労働に従事しなくてはいけなくなります。
読み書きができないことで、医者からの処方箋を理解できなかったり、だまされてしまうこともあり、生活に支障を与えます。貧困の中の人々は、識字率が低く、識字率が低いため貧困から抜け出すことができない、という負の循環に陥ってしまいます。

► 貧困から抜け出すために識字率向上が必要です ◄
教育は、子どもが本来持つ可能性を十分に発揮し、やがて、十分な報酬ある雇用を得られるようになるチャンスを開きます。読み書きの能力は教育の基本であり、世界の貧困の解決のためにも、識字率の向上は不可欠です。

国際識字デーとは

国別成人非識字者(単位:百万人)(出典:EFAグローバルモニタリングレポート2010)

1965年9月8日、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)はイランのテヘランで、「非識字者をなくすための世界文部大臣会議」を開催しました。この会議において、イランのパーレビー国王は、軍事費の一部を識字教育に回すことを提案しました。しかし、採択には至りませんでした。1966年、アメリカのジョンソン大統領は米国議会で、ユネスコの識字教育への貢献に感謝し、毎年9月8日を「国際識字デー」とすることを呼びかけました。同年の第14回ユネスコ総会は、満場一致で9月8日を「国際識字デー」とすることを採択しました(参考:UNESCO)。


右図:国別成人非識字者(単位:百万人)
(出典:EFAグローバルモニタリングレポート2010)

ワールド・ビジョン・ジャパンの識字率向上への取組み

成人識字プログラムに参加した女性(バングラデシュ)

ワールド・ビジョン・ジャパンでは、バングラデシュ、ベトナム、ケニア、ウガンダなどで、チャイルド・スポンサーシップによる識字率向上のためのプログラムを行っています。

バングラデシュのビロル地域開発プログラムでは、社会的立場が弱い若者や成人を対象に、8カ月間の成人識字プログラムを実施しました。このプログラムにより、参加者500人が読み書きや簡単な計算ができるようになりました。読み書きができるようになっただけではなく、自分たちの子どもの教育について積極的に関心を持つようになり、社会や健康の問題についても考えるようになりました。

「以前は名前も書けませんでしたが、今では名前を書くだけではなく、道路標識や看板も読めますし、子どもにも教えることができるようになりました」と参加した女性は語ってくれました。

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