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ハイチ大地震から半年

2010.07.09

避難民キャンプで生活する子どもたち

2010年1月12日に発生したハイチ大地震から半年がたちました。死者22万人以上、負傷者33万人以上を出した大規模な災害により、ハイチの3人に1人が被災しました。ワールド・ビジョンを含むNGO、国連やハイチ政府は被災者への支援を震災直後から行ってきましたが、未だに約150万人の人々が支援を必要としているといわれています。ハイチは、震災以前から経済や社会基盤の整備が遅れていたため、復興にはまだまだ時間がかかると予測されています。

今までの支援活動

避難民キャンプで遊ぶ子どもたち

ハイチ大地震で被災した人々のために各国のワールド・ビジョンへ寄せられた募金額は、合計1億9,200万ドルあまりとなりました。港は倒壊し、空港は大きな被害を受け、アクセスがままならない上に、生活基盤が不十分な中で、ワールド・ビジョンは地震発生後の6カ月間で下記の支援を行ってきました。

・地震発生以来、多くの人々へきれいな水を供給してきました。今後も23カ所の避難民キャンプで毎週200万リットルの水を供給していきます。
・28カ所の避難民キャンプにおいて、何百基ものトイレやシャワーの設置等を行い、水と衛生の改善を行いました。
・約12万人の人々に防水シート、テント、調理セット、毛布、マットやその他の生活に必要な物資を提供しました。
・186万人以上の人々へ食糧を配給しました。
・22カ所のチャイルド・フレンドリー・スペース(CFS)において、毎週7,730人の子どもたちへの支援を行いました。
・15カ所の避難民キャンプにおいて、5カ所の移動式診療所と5カ所の診療所合わせて10カ所の診療所を開設し、11,000人以上の人々への支援を行ってきました。
・地震により家族と離れ離れになってしまった760人以上の子どもたちを家族と再会するために登録しました。そのなかで80人以上の子どもたちが家族と再会することができました。

改善されてきた生活

テントで生活する6歳のルイス君(中央)と家族

ハイチの地震により、ルイス君(6歳)のお父さんは命を落としてしまいました。ルイス君のおじいちゃんも地震により失明してしまい、おばあちゃんも商売ができなくなってしまいました。家族は住居も含めた全てのものを失いました。

地震発生直後は、他の被災家族のようにルイス君の家族も11人が1つのテントで生活していましたが、現在は2つのテントに分かれて生活することができています。生活はまだまだ苦しいですが、ルイス君やルイス君の兄弟も学校に通うことができるようになりました。今のルイス君には将来の夢があります。「1つ目はお母さんを助けること、2つ目は両親を亡くした子どもたちを助けること、3つ目はカナダに行きフランス語を話すこと、4つ目は牧師になること」。まだ地震による傷は残っていますが、ワールド・ビジョンの支援により、少しずつルイス君の家族の生活は改善されてきています。

これからの活動予定

今後は緊急支援とともに、仮設住宅の建設などの復興支援も行っていく予定です。中長期的な支援は、子どもたちの保護、具体的には、障がいをもつ子どもたちやストリートチルドレンのためのプログラム、子どもたちの心理ケアなどを行っていきます。また、保健や栄養のサービス、水・衛生、経済や農業のプロジェクトも行っていきます。震災後、多くの被災家族がポルトープランスから農村部に移住しました。今後のハリケーンなどの自然災害などに備えて、移住先のコミュニティの強化なども行っていきます。

今後の課題

地震発生後の住居の移り変わり(出典:Inter-Agency Standing Committee Haiti Shelter Cluster)

今回の地震により倒壊した家屋は18万軒以上にもなります。仮設住宅を建設するための土地の所有権など、NGOが介入できない分野での政府の決断の遅れがあったり、瓦礫を取り除くための道具の不足などから、住居の確保は今後の大きな課題です。

ワールド・ビジョン・ジャパンから加藤スタッフをハイチへ派遣

加藤スタッフとハイチの子どもたち

ワールド・ビジョン・ジャパンは地震発生直後からハイチで支援を行ってきました。地震直後に現地入りした坂スタッフに引き続き、加藤スタッフを2月6日から4月6日までの2カ月間派遣し、現地で支援を行いました。3月にワールド・ビジョンやハイチ政府が行った調査により明らかになった新たなニーズに応えるため、7月14日から約3カ月間,加藤スタッフを再度派遣します。調査により一つの優先課題として挙げられた安全な飲み水や生活用水の確保のための事業を行っていく予定です。

被害が大きかった首都のポルトープランスのキャンプ5カ所と多くの人々の避難先であるラゴナーブ、アンシュやソースマテラの地域において、給水施設の設置や修復、トイレや手洗い場の設置、衛生キャンペーンなどを通じた地震の被害を受けた人々の水・衛生状態の改善を行っていく予定です。きれいで安全な水を供給することは、汚れた水が原因である病気を防ぐことにもつながります。