【G8サミット・キャンペーン】谷村スタッフをカナダに派遣します

2010.06.22

国際メディアセンターにて、メディアに対する情報発信を行うワールド・ビジョンスタッフ(2008年北海道洞爺湖サミット)
国際メディアセンターにて、メディアに対する情報発信を行うワールド・ビジョンスタッフ(2008年北海道洞爺湖サミット)

いよいよ6月25日(金)から、カナダでG8/G20ムスコカサミットが開催されます。

ワールド・ビジョンでは、開発問題に関わる主要フォーラムの1つとして、G8サミット・プロセスに対し、2005年以降関係国オフィスが連携してアドボカシーを行ってきました。今年もG8国、およびアフリカ地域より各国事務所の担当者が現地入りし、主要議題の1つとして掲げられている母子保健、開発資金、そして食糧安全保障に関する議論について、分析と情報発信を行います。

今年特に注目すべきは、達成期限まで5年を迎えた国連ミレニアム開発目標(MDGs:Millennium Development Goals)です。就学児童の増加などの進展も見られる一方、2008年以降の食糧価格の高騰、世界的な経済危機と経済不況の影響をうけ、目標達成に向けた進捗の鈍化、また、飢餓人口の増加などの逆転が指摘されています。

“救えるはずの命”のために

ニジェールの親子。この地域では、およそ14,000人に対して1つの診療所しかありません
ニジェールの親子。この地域では、およそ14,000人に対して1つの診療所しかありません

特に8つの目標の中でも、妊産婦・乳幼児の死亡率を削減する目標は、最も進捗が遅れています。現在も、世界では年間880万人の子どもたちが、5歳の誕生日を迎えることなく命を落としており、1分に1人の女性が、妊娠・出産が原因で命を落としています。しかし同時に、下記のような事実が明らかになっています。

・乳児死亡の60%、妊産婦死亡の80%は、栄養価の高い食事、専門家の立ち合いによる出産など、比較的安価でシンプルな対策により、救うことができます。しかし現在、世界の開発資金に占める妊産婦・乳幼児への援助額は、わずか3%です。

・全ての開発途上国で、保健分野に関わるMDGsの目標を達成するためには、保健分野への年間援助総額を2012年までに年間375億ドルに、2015年までに年間425億ドルに増額する必要があります。

コンゴ民主共和国の親子
コンゴ民主共和国の親子

・99%の乳幼児死亡は開発途上国で発生しており、最も貧しい30カ国が80%を占めています。しかし、これらの国々が受けている保健分野への援助額は全体の半分未満であり、子ども1人あたり8ドル未満、妊産婦・乳児は10ドル未満となっています。コンゴ民主共和国、パキスタン、そしてナイジェリアを含むいくつかの国々では、さらにこの水準の3割の金額です。ワールド・ビジョンは、開発途上国において最小限のプライマリ・ヘルス・ケアを行うためには、1人あたり40ドルが必要と考えます。

2005年のグレンイーグルスサミットにおいて、G8は他のドナー国とともに、年間の援助総額を500億ドル増額すると公約しました。しかし、OECD/DACの推計によると、2010年の時点で約束された水準におよそ200億ドル不足することが明らかになっています。

美しい言葉だけでは、子どもたちを救うことはできません

谷村スタッフ
谷村スタッフ

9月には、国連MDGsレビューサミットが開催される今年。G8はムスコカサミットにおいて、有効な処方箋を実行し、世界の指導力を示すことができるのでしょうか?

ワールド・ビジョン・アフリカのアドボカシーディレクター、スーザン・ムバヤは語ります。
「G8の取組み不足の代償は、年間400万人にのぼるアフリカの5歳未満の子どもたちの命です。今回のサミットでより多くのアフリカの国々の首脳が招かれたことは歓迎すべきですが、この事がアフリカの子どもたちとお母さんの命を救うことにつながる、具体的な成果につながるでしょうか?」

ワールド・ビジョン・ジャパンでは、アドボカシー担当の谷村スタッフを現地のメディアセンターに派遣し、他のワールド・ビジョンスタッフとともに、議論の分析と情報発信を行います。派遣にあたり、谷村スタッフは語ります。
「日本は2008年の北海道洞爺湖サミットに向けたプロセスで国際保健の議論を牽引し、取組みが不足していた新生児・乳幼児・妊産婦指導の問題に光を向けました。しかし、美しい言葉だけでは、子どもたちを救うことはできません。今回のサミットで他のG8国とともに、具体的なコミットメントを表明することが期待されています」

サミット開催期間中は、ホームページ、また谷村スタッフのブログツイッターを通じても、現地からの最新情報をお届けします。
ぜひ、ご注目ください!

★ワールド・ビジョン・ジャパンのChild Health Now – アクション!救えるはずの命のために」について、詳しくはこちら