ハイチ大地震 第20報

2010.02.23

発生から6週間 チャイルド・フレンドリー・スペースに集まる子どもたちの声

ジョセフィンちゃん(左)
ジョセフィンちゃん(左)

地震発生から6週間。ワールド・ビジョンは、ポルトープランスにある7つの避難キャンプで、チャイルド・フレンドリー・スペース(以下CFS)を運営しています。CFSでは、平日の9時半から正午まで、子どもたちの年齢別に様々な活動が行われています。

ジョセフィンちゃん(6歳)は、避難キャンプの1つ、パークアクラに設置されたCFSの活動に参加しています。「お絵かきと、本を読むこと、何かを書くことが一番好き。今日は、歯をみがいて、髪の毛をきれいにして、手を洗わなきゃいけないって教わったの」
地震発生前、ジョセフィンちゃんは幼稚園に通い、今年は小学生になるはずでした。しかし、彼女が入学予定だった小学校は地震により大きなダメージを受け、再開はいつになるか分かりません。

描いた絵を見せるジョセフィンちゃん
描いた絵を見せるジョセフィンちゃん

母親のエリザベスさんは語ります。
「避難キャンプのなかにCFSがあることは、とても大きな意味があります。以前は、子どもたちはすることもなく、ただゴミやほこりの中を走り回っていました。活動では、子どもたちは頭を使うことができますから、教わったことを忘れないでしょう。それに、ジョセフィンがここにいることが分かれば、私は自分の用事をすることができます。ジョセフィンには、ここに来て、学び続けてほしいと思っています。

地震によって、私の孫は頭を打ち、いとこは足を負傷しました。私たちは丘に住んでいましたが、他の家が倒壊した時に私たちの家も大きく破損してしまいました。怖くて、そこに住むことはできません」

CFSに集まる子どもたち
CFSに集まる子どもたち

地震発生当日のことを、ジョセフィンちゃんは語ります。
「地震の時、何が起こっているのか分からなかった。何かが足の上に落ちて、ケガをしたの。でも今はもう大丈夫。足は痛まないわ。家にいると、また何かが落ちて来ると思うから、このキャンプにいる方がいい。CFSに来るのは好き。友だちが2人できて、一緒に遊んだり、おままごとをしたりするの」

ジョセフィンちゃんの一番仲が良かった友だちは、地震によって亡くなってしまいました。しかし、エリザベスさんはそのことをまだジョセフィンちゃんに伝えることができません。彼女が混乱してしまうことを、恐れているからです。
「ジョセフィンは、彼女と一緒に小学生になるはずでした。彼女たちはとても仲が良かったので、私は彼女の死を娘に伝えることができません。もう少ししたら、話そうと思うのですが…」エリザベスさんは語りました。

「僕の家は、全部つぶれちゃった」-デイビット君(9歳)

デイビット君
デイビット君

「CFSには、絵を描きに来るんだ。今日は家を描いたけど、これは僕の家じゃないよ。僕の家は、地震でぜんぶ崩れちゃったから。僕の描いた家には、ダイニングルームと寝室、階段があるんだ。いつかこんな家に住みたいなあ。今は避難キャンプのテントで暮らしてるけど、家の方がいい。夜は地面で寝てるけど、固くてよく眠れないんだ」

地震が起きた時は、学校が終わって、いとこの家で遊んでた。地震が起きた時は怖かった。仕事に行っていたお母さんは、きっと死んじゃったと思った。いとこの家は6階にあって、地震が起こると、まず5階に行って叔母さんを捜した。僕は階段の一番上に立っていたけど、いとこが“外へ逃げろ、外へ逃げろ”って叫ぶのが聞こえた」

デイビット君たちは、建物が倒壊する前に外へ逃げました。建物は完全には倒壊しませんでしたが、地階が崩れ、安全に住むことはできません。

「外に逃げた僕たちは、車のなかでお母さんが帰って来るのを待った。お兄ちゃんやお姉ちゃんたちが来て、お母さんは無事だと教えてくれた。それを知った時、とても嬉しかった」

アレキサンドレスタッフ
アレキサンドレスタッフ

デイビット君は末っ子で、兄と姉が2人ずついます。幸運なことに、家族のなかで地震により負傷した人は誰もいませんでした。

「家には行けない。僕はここのキャンプで、叔母さんと一緒に暮らしてるんだ。お母さんは仕事に行ってる。仕事では、掃除や洗濯をしてる。お兄ちゃんとお姉ちゃんたちは、おばあちゃんと一緒に暮らすために田舎に行っちゃった。お母さんは、僕にここにいてほしかったんだ。僕もお母さんと一緒にいる方がいいけど、やっぱりお兄ちゃんたちがいなくて寂しいな」

CFSで働く、アレキサンドレスタッフは語ります。
「今日は80人の子どもたちが、CFSでの活動に参加しました。私たちは子どもたちの年齢にあわせて、ダンス、歌、お話、体操など、いろいろな内容を用意しています。CFSがあることで、学校がない間も子どもたちが放っておかれることはありません。

ここでの活動はまだ始まったばかりですが、子どもたちは確かに学んでいると確信しています。子どもたちには手洗いの方法など、避難キャンプで暮らしていくなかで清潔、健康を保つためにはどうすればいいか教えています。今朝は歯磨きについて学び、お絵描きのセッションを持ちました。スタッフは、子どもの権利や心理などについて、ワールド・ビジョンからトレーニングを受けました。私はこのCFSで働くようになって2週間になりますが、子どもたちと一緒に活動することは、とっても楽しいです」

ワールド・ビジョン・ジャパンでは、加藤奈保美スタッフ(海外事業部緊急人道支援課)をポルトープランスに派遣するとともに、「ハイチ大地震緊急援助募金」を受け付けています。


募金のご協力をありがとうございました。募金受付は終了させていただきました。



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