12月1日は世界エイズデー
2009.11.26
2005年、国連総会に集った世界各国の首脳は「2010年までに、すべての人にHIV/エイズの予防、治療、ケア、サポートを届ける」という目標を定めました。2010年を目前に控えた今年のエイズデーに寄せて、世界の中でもHIV/エイズによる影響が最も深刻なアフリカの状況について、特に子どもたちを取り巻く現状、そして、ワールド・ビジョン(WV)の取組みを中心にご紹介します。
子どもたちの命を奪うエイズ。行き渡らない予防、治療
今、世界では毎年880万人の子どもたちが5歳の誕生日を迎える前に亡くなっています。その主な死因は新生児の合併症(37%)、肺炎(19%)、下痢(17%)、栄養不良(全体の35%に影響)です。世界の乳幼児死亡の約半数を占めるアフリカでは、これらの要因に加え、エイズが6番目の死因となっています。
HIV陽性の子どもたちの9割は、お母さんの胎内にいる時、出産、母乳を通じてなど、母子感染によりHIVに感染しています。HIV母子感染のリスクは適切な治療とサービスさえあれば大幅に軽減することができますが、そのような母子感染予防のサービスを受けられる妊産婦は、アフリカで45%、特に西、及び中央アフリカでは16%に留まっています。
出生時にHIVに感染して生まれた子どもたちの2人に1人は、治療を受けなければ2歳までに命を落としてしまいます。しかし、治療を受けられる子どもたちはアフリカ全体で35%、西、及び中央アフリカではわずか15%です。
1,200万人のエイズ遺児。遺児を支える仕組み作りが急務です
世界でこれまでに1,500万人の子どもたちがエイズで親を失い、その約8割がサハラ以南アフリカの子どもたちです。親の愛情と保護を失い、遺児となった子どもたちは物理的、心理的、社会的困難に直面します。虐待や搾取の対象となったり、自らHIVに感染するリスクも高まります。遺児となった子どもやその子どもをケアする親族などを支援する仕組み作りが課題です。
ウガンダに住むゴッドフリー君は、8歳の時にエイズで両親を亡くし祖母にひきとられました。同じようにエイズで親を失ったいとこたちも祖母の元に身を寄せていましたが祖母には収入を得る手段がありませんでした。ゴッドフリー君は10歳の時に、病気の祖母といとこたちを守るため、小学校を退学し、畑仕事を始めました。その後、WVと地域グループの支援を受け、本人の意思により、学校には戻らず、大工の職業訓練を受け、現在は希望を持って家族を支えています。
ワールド・ビジョンの活動
ワールド・ビジョンはHIV/エイズの感染拡大を食い止め、感染者に対する差別・偏見をなくし、HIVとともに生きる人々の生活状況を改善するために、地域の住民を主体とした支援を行っています。また、教育、食糧、水と衛生などの既存の地域開発事業に、予防、ケア、アドボカシーなど、HIV/エイズ対策に特化した支援を盛り込み、より包括的な取組みを進めています。
ワールド・ビジョン・ジャパンがチャイルド・スポンサーシップによる地域開発を進めているウガンダ共和国ナラウェヨ・キシータ地域から、具体的な活動の例を紹介します。
【ライフ・スキル・トレーニング】
子どもたちが、自分で考え、意思決定し、それを伝えることができるようになることを目的とした、就学児童対象のトレーニングです。子どもの権利を学び、自分の意思を持って“NO!”と言うことで、自分を守ることの大切さについて学びます。2008年度には、3,639名の小学生と1,016名の青年がこのトレーニングに参加し、HIV/エイズの予防についての意識を高めました。また、子どもたちへの性的虐待が減少したなどの効果もみられました。
【エイズ遺児支援】
エイズなどで親を亡くした子どもたちを地域の人々が自ら支えていくため、地域グループケア連合委員養成研修を行っています。地域住民が中心となっているこの組織連合ではHIV/エイズに関する啓発、エイズ遺児とHIV感染者への支援、地域行政との連携などのHIV/エイズ対策活動を行っています。こうした研修により、地域の人々が子どもたちの要望を的確に見極め、取り入れることの大切さを理解するようになりました。HIV対して地域の人々が抱いている偏見を軽減する一助にもなっています。
● 「Child Health Now – アクション!救える命のために」
より多くの子どもたちが元気で5歳の誕生日を迎えられるようになるために、皆さまのアクションをお願いします。
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● クリスマスまでに6500人の子どもたちにスポンサーを!
開発途上国の子どもたちが元気に成長し、希望あふれる毎日を過ごすことができるよう、 地域の貧困の解決を目指すプログラムです。
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● アフリカより保健・HIV/エイズディレクターを招いてのカフェ開催報告
ワールド・ビジョン・アフリカ統括事務所から保健・HIV/エイズディレクターのメスフィン・ロハ博士を迎えて、11月4日に「アフリカの子どもたちとHIV/エイズ」をテーマにワールド・ビジョン・カフェを開催しました。
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