12月5日(金)ワールド・ビジョン・カフェ開催報告

2008.12.05

カフェ当日のようす
カフェ当日のようす

12月5日(金)、特別ゲストとしてワールド・ビジョン・カンボジア アドボカシー・広報ディレクター ハイディ・デュピュイ氏をゲストに迎え、今年10回目となるワールド・ビジョン・カフェを開催しました。平日の日中の開催ということもあり、多くの主婦や学生の方を含む73名の方がご参加くださいました。
今回のテーマはHIV/エイズと子どもたち。12月1日の世界エイズデーにちなみ、ワールド・ビジョン・ジャパンでは今年の12月1日~5日をエイズデー・ウィークと位置づけ、アジアに目を留めた特別連載を行いましたが、今回のカフェはその最終日を飾るイベントとして開催されました。

カンボジアでは、1995年をピークに新規感染は減っているものの、お母さんから子どもへの感染(緑の部分)が増えています。
カンボジアでは、1995年をピークに新規感染は減っているものの、お母さんから子どもへの感染(緑の部分)が増えています。

世界に広がるHIV/エイズ。2007年末時点、世界で3300万人の人々がHIV/エイズとともに生きています。人々の健康を脅かし、やがては、命を奪うHIV/エイズ。コミュニティを弱らせ、家庭に貧困をもたらし、また、これまでに1500万人の子どもたちから親を奪うなど、子どもたちに深刻な影響をもたらしています。HIVとともに生きる人々は世界的に見ればサハラ以南アフリカに集中している、一方、アジアも今、岐路に立たされています。全体として新規感染者全体の数は抑えられているものの、買春した夫から妻、そして、子どもたちへの感染が増えていることが懸念されています。

父親はタイに出稼ぎに行き、HIVに感染して帰って来ました。子どもたちには祖父母も親戚もいません。父親が亡くなったら、誰が子どもたちを守ってくれるのでしょうか。
父親はタイに出稼ぎに行き、HIVに感染して帰って来ました。子どもたちには祖父母も親戚もいません。父親が亡くなったら、誰が子どもたちを守ってくれるのでしょうか。

カンボジアでは、新規感染は1995年をピークに減少傾向にあるものの、2005年には、新規感染全体の5割が夫から妻への感染、そして、3分の1がHIV陽性のお母さんから子どもへの感染でした。HIVとともに生きる人々を支え、さらなる感染を防ぐためにどうすべきか今、岐路に立つアジア。特に影響を受けている子どもたちを支えるために、ワールド・ビジョンはどのような活動を行っているのかご報告しました。

カフェ当日はイベントの冒頭に、デュピュイ氏と、同じく「“何か”はきっとできる」キャンペーンのために来日中の元支援チャイルドのナン・カナさんをご紹介し、会場の皆さまと「スーアスディ(こんにちは)」の挨拶を交わしました。

エイズ遺児を訪問するハイディ氏
エイズ遺児を訪問するハイディ氏

次に、アドボカシー担当の谷村スタッフが、HIV/エイズと子どもたちの状況、予防・ケア・アドボカシーの3本柱からなるワールド・ビジョンのHIV/エイズ対策などについて、映像を交えて概要を説明し、続いて、HIV/エイズが家庭に広がり、エイズにより親を失う子どもが15歳未満の子どもの7%を占めるまでになっているカンボジアの状況とワールド・ビジョン・カンボジアの活動の概要を話しました。
その後、ハイディ氏が、写真を見せながら事業の説明をしました。ハイディ氏は、幼少期にポルポト独裁政権下のカンボジアを逃れて、難民として家族とともにアメリカ合衆国に移住し、25年後に、カンボジアへ再び戻って来ました。「私はカンボジアの子どもたちのために働くことは仕事ではなく、使命だと思っています。子どもたちと働くことが私は大好きです。彼らの心の持ち方が変わってく様子を目にすることができるのは幸せなことです。」ハイディ氏は国連開発計画(UNDP)コンサルタント、オックスファム米国などを経て、6年前にワールド・ビジョンに入団し、マクロ経済や貿易に関するアドバイザーを勤めた後、2005年からカンボジアにてアドボカシーと広報の担当として、子どもたちの声を聴き、その声を人々や政府に届けています。

妊婦さんにHIV/エイズについて話、HIV検査を薦める看護士。HIV母子感染予防を適切に行うため、早期発見はとても重要です
妊婦さんにHIV/エイズについて話、HIV検査を薦める看護士。HIV母子感染予防を適切に行うため、早期発見はとても重要です

ワールド・ビジョン・カンボジアでは現在、3つの重点分野を定めて、HIV/エイズ対策を行っています。ここでは、ハイディ氏のコメントとともにご紹介します。

① エイズにより親を亡くしたり、弱い立場に置かれている子どもへのケア:子どもたちを受け入れる家族をサポートします。
「親を失った子どもを引き取る祖父母や親戚、また、近所の人々に寄り添って、ワールド・ビジョンがサポートをし、子どもたちが教育や必要な保健医療を受けられるように見守っていくことが重要です。」

ワールド・ビジョンが母子感染予防プログラムを支援する国立の診療所。ワールド・ビジョンでは質の高い公的保健サービスが、人々の手元に適切に届けられるよう、政府と協働しています。
ワールド・ビジョンが母子感染予防プログラムを支援する国立の診療所。ワールド・ビジョンでは質の高い公的保健サービスが、人々の手元に適切に届けられるよう、政府と協働しています。

② HIVに感染した人々がより長く健やかに人生を送れるよう、コミュニティや、地域の保健センターと連携して行うケア:
「ワールド・ビジョンでは、感染した人々がお互いを励まし合う助け合うサポートグループを支援しています。最初は何も言えなった女性が、周りに変化をもたらすほど、自信をもって発言できるようになるのです。」

③ 出産年齢にある女性や妊産婦、乳幼児を対象としたHIVの母子感染予防:
「女性たちが検査を受けられるように励まし、そして、陽性と判明した場合には、出産後もずっとフォローします。人々が心理的にも支えられることが大事なのです。」

■尚、カフェにご参加いただけなかった方も、動画で報告をご覧いただけます (全40分)

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アンケートに寄せられた感想の一部をご紹介します。

カフェ終了後、参加者とスタッフでフリーな交流を持つこともできました
カフェ終了後、参加者とスタッフでフリーな交流を持つこともできました

●皆さんが真剣に取り組んでいることを肌で感じることができました。私もハイディさんにならって「プッシュ」し続けようと思いました。
●エイズは、1つの問題であって、国民一人ひとりの考えを変え、政府の考えを変え、腐敗をなくし、みんなが幸せになってほしいと思いました。今エイズにかかっている子どもには、できるかぎり薬で抑えてあげて、生きのびてほしい。そのために、私たちの力は小さいかもしれないけど、輪を広げていきたいと思います。
●現場の方に会えてうれしかったです。カンボジアの子どもとの距離が縮まったような気がしました。

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