1月24日(木)ワールド・ビジョン・カフェ開催のご報告
2008.01.30
1月24日(木)、今年最初のワールド・ビジョン・カフェを開催しました。今回は昨年9月以来の平日昼間開催となり、2名のお子さまを含む76名の方々がご参加くださいました。
今回のテーマは、カンボジア。
ワールド・ビジョン・ジャパンでは、カンボジアの2つの地域で、チャイルド・スポンサーシップによる支援活動を行っています。1995年に開始されたウドン保健・開発プログラムでは、活動の成果によって地域の自立を見届け、今年9月に支援終了を迎えます。2006年に開始されたポニャー・ルウ地域開発プログラムでは、地域の活性化、保健衛生・教育の改善などを目指し、2020年まで支援していく予定です。
カフェ当日は、海外事業部開発援助課の佐々木貴代スタッフが、まもなく終了を迎えるウドン地域での支援活動を通して得た課題や教訓を、どのようにポニャー・ルウ地域での支援活動に生かしていくのか、ということを中心にお話ししました。
ウドン地域では、水不足により食糧の安定供給が難しく、また保健衛生面・教育面の遅れ、地域の様々な問題に取り組む人材の不足など、多くの問題を抱えていました。また近年では、首都プノンペンの発展に伴い、企業に土地を売り生計を立てられなくなってしまう最貧困層の人々の増加や、HIV/エイズの拡大なども大きな問題となっています。
ワールド・ビジョンでは支援を通して、住民の人々が参加しての潅がい施設の建設、米銀行・牛銀行の開設、保健ボランティアの組織、学校施設の改善や教師への講習、HIV/エイズについての啓発活動や感染者へのケアなど、様々な活動を行ってきました。活動によって、子どもたちの栄養状態の改善、就学率の上昇、農産品の生産高の増加など、大きな成果がもたらされると同時に、いくつかの課題・教訓も残されました。
例えば、農地を持たない最貧困層の人々は牛銀行を利用することができず、米銀行から借りた米の返済が滞りがちです。小学校を卒業した子どもたちのうち、中学校へ進学できるのは2割。多くの子どもたちは働きに出てしまいます。また、ポル・ポト政権時代の経験より、カンボジアの人々には“組織”に対する抵抗感が根強く残っており、他の支援国にくらべて共同作業・活動を通じた住民組織の形成が困難でした。
ワールド・ビジョンでは、これらの課題・教訓をポニャー・ルウ地域での支援活動に反映させていきます。ワールド・ビジョンのスタッフが活動を主導する「提供型」の支援から、地域住民の人々がもっている能力を引き出し、その能力をどのように生かしていくかを人々自身が決定していく「エンパワーメント型」の支援を目指します。そのため、人々の主体性を重視し、これまでより事前の計画づくりに時間をかけ、より多くの人々の意見に耳を傾けていきます。そして、上記の「銀行」のようなワールド・ビジョンが新たにつくる組織ではなく、人々の地域に既存するグループが中心となり、彼らが取り組む小規模な活動への支援から開始し、やがて食糧、保健・水衛生、教育など各分野への活動へ展開していきます。
「これまでのような、教育、保健、経済、医療など生活環境を整える支援に加え、支援地域の子どもたちが将来への希望を抱き、少しでも多くのオプションを持てるような地域を目指したいと思っています。そのためにも、過去の課題・教訓から学び、活動をカンボジアの人々自身に担っていただきながら、地に足のついた活動を行っていきたいと思っています」佐々木スタッフは語りました。
アンケートに寄せられた感想の一部をご紹介します。
・ 活動報告の中で、改善していかなければならないことまで率直に話をして頂きわかりやすい内容でした。相手国の立場に立った活動をしていくことがいかに大変か考えさせられました。
・ 活動の様子(内容)が具体的でよくわかりました。時間の都合もあったでしょうが、カンボジアの人々の生活の様子が今ひとつ伝わりませんでした。今後の活動に期待しています。
・ WVJの活動の一部が理解でき、どんな「想い」で活動しているかがちゃんと分かりました。
・ 試行錯誤の過程を聞かせてもらえて良かった。上手く成功した話ばかりでなく、失敗や課題もきちんとおりまぜていただけたことが良かった。
ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました!
なお、次回のワールド・ビジョン・カフェは、詳細が決定次第ホームページ上でお知らせ致します。ご了承ください。

